昨今、電子ピアノの購入者が増加し、ピアノレッスン現場の指導者達が困惑しています。最近楽器メーカーも電子ピアノをピアノのカテゴリーに入れた考え方をすると発表し、楽器屋は増々混迷を来しております。

電子ピアノの使用者はレッスンも長続き致しません。ある楽器店で、電子ピアノとアコースティックピアノの購入者の5年後のレッスン実態を調べたところ、アコースティックの使用者は70%継続してレッスンしていますが、電子の場合はわずか18%しかレッスンを続けていません。
ハイレベルな生徒まで指導しているレスナーと話をしても、電子ピアノの生徒を教える事の限界を感じており、電子ピアノを教えている専門の先生のところに習いに行って欲しいと云う意見が大勢を占めております。

以下はたまたま若いピアニストさん達とお茶を飲みながら話が出た内容をまとめてみましたが、もしかして、私の電子ピアノに対しての偏見も入っているかもしれませんね。


l 自然倍音が無いため、本来の耳が育たないし、子供の発育上かなりの弊害も感じられる。

l 自然倍音が無いため、右手と左手が開いたポジションで弾く曲の音が交わらないので、異様なサウンドになってしまう。

l 音色をテクニック的に変化させる事が出来ない。

l ダンパーペダルを踏んだ時の音が異常である。

l 常に自宅でマスターボリュームをしぼった状態で弾いている子が多く、音の強弱に鈍感である。

l 全く異なった鍵盤タッチのため、指の力も育たない。

したがって、電子ピアノ用にアレンジされた楽譜と教則本も必要と思われると云う意見がピアニストから出て来ています。

私の私見で言えば、少々?過激ですが、音楽家がステージで使うことの無い電子ピアノは楽器として認知したくない。