MTHFR変異の簡単なまとめ | iguana sisterの覚え書き

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40歳、おそまきの不妊治療@USA→41歳で出産しました

次回の検診は明日、木曜日。
血液検査に加えてUltrasoundがある。
担当ナースにお願いして
MTHFR変異や血栓症に深い関わりのある
ホモシステイン値ももう一度検査してもらうことにした。

この値が上昇しているということは
ざっくり言うと血栓ができやすくなっている状態である。
もっと言うと血液が滞りやすい状態であろうか。

妊娠前の検査で
わたしのホモシステイン値は正常であったし
処方された葉酸のサプリメントを摂っているのであれば
問題はないだろうとナースは言うのだが
妊娠後変化していく身体にとって
いま摂取している葉酸の量が十分なのかどうかは
検査をしてみないとわからない。
念のために調べて欲しいと押し通した。

通常、妊娠すると
ホモシステイン値は下がることが多いようだ。
しかし、MTHFRのフォーラムを読むと
この遺伝子変異を持っている人は
ホモシステイン値が上昇する場合があるとのこと。

前回の妊娠で巨大な絨毛膜下血腫ができたとき
わたしのホモシステイン値は上がっていたのではないだろうか。
この値の上昇を防ぐ葉酸も
Prenatal Vitaminでしか摂っていなかったし
流産まで引き起こすほど大きな血の塊ができたというのは
新しく作られていった多くの血管の中で
血液がうまく循環していなかったのではと推測する。
だから、今回はどうしても
妊娠後の数値も調べておきたいのだ。

ちなみに、変異が見られたのは
MTHFRの中のC677TとA1298Cの2箇所。
どちらもよくある変異だが
コンボと言われるとこの両方の変異は
どちらか一方だけよりもリスクが大きい。

遺伝子は同じものが対になっているが
わたしの場合対になったうちの一方のみに変異がある。
つまりもう片方は正常な形態を保っているので
コンボであったとしても
この変異自体が重篤な症状を招くということはあまりない。

しかし、単独で大きな問題を起こすことのないこの変異は
何か別の要因があった場合に威力を発揮する。
つまり妊娠、高齢などで身体が変化したり
別の疾患などがあるなどの場合
要注意すべき体質なのだ。

どのくらい深刻な状態かを調べるのが
ホモシステイン値の検査というわけだ。

予防はいまのところ
この変異を持つ人が吸収しにくいという
ビタミンB6とビタミンB12の加えられた
葉酸のサプリメントを摂り
ホモシステイン値を基準値に収めておくことくらいだが
この遺伝子変異は合成された葉酸、つまりサプリメントを
極めて吸収しにくいので
食品から摂るようにという専門家の意見もある。

そんなわけで、血流をよくするために
身体を温めたり
血液がさらさらになる食品をたくさん食べていた。
移植後はそれに加え
葉酸の多く含まれている野菜を
山ほど食べるようにしている。
葉酸の多い食品の中でも
ブロッコリー、ほうれん草、ケール
カラルー(カリブなどでよく食べられる緑黄色野菜)などは
比較的好きな方で無理なく食べられるので
これらを日々リピート。
葉酸は取りすぎるのもよくないと言うが
わたしの場合その心配もなさそうだ。

いま思えば、野菜全般が嫌いで
避けるように生きてきた。
うちは父親が偏食家であったため
幼少期に嫌いなものを食べるよう強いられたことはなく
ほんの数年前まで
葉酸などほとんど摂取していない生活だった。
不妊治療に通うまで1度も妊娠したことがなかったのも
わたしの体質に葉酸不足が重なれば当然だ。
妊娠だけではなく健康に関わるこんなに大切な情報を
身をもって教えてくれた天使に心から感謝。

不思議なのが
MTHFRを日本語のサーチエンジンで検索すると
不育症や流産に関するものが驚くほど少ない。
日本でもMTHFRの遺伝子変異は
動脈硬化、脳梗塞、アルツハイマーなど
多くの疾患へのリスクが高まることは認知されているようで
この手の文献はたくさん出てくるのに
妊娠というキーワードとはほとんどからんでこない。
ときどきブログの記事などがあったと思うと
それらは必ず海外在住者によって書かれたのものなのだ。

逆に英語でMTHFRを検索すると
Pregnancyが次のキーワードとして出てくるくらい
この遺伝子変異と妊娠について多くのの情報が出てくる。
個人的な記述から医学的なリサーチまで
この関係性についてかなり明確に示している。

この遺伝子変異を持つのは
世界の全人口中15%とも25%とも言われている。
中でもアジア人には多いようで
その数は40%に上るのではないかと推測されることも。
すなわち日本人の中にも
かなりの人数がいると思われるが
わたしが自分の検査結果を知るまで
一度たりともこのような名前を耳にしたことがなかったように
日本では専門家のみが知る特別な事柄なのかもしれない。

このブログを1年ほど書いているが
自分の言いたいことを吐き出すための
自分勝手なものなので
申し訳ないことに誰かの何かの役に立つようにと思い
記事を書いたことはない。

しかし、MTHFR変異と妊娠について
書かれたものがあまりにも少ないので
今回の記事は誠に僭越ながら
もしも同じ問題にぶつかったときに
少しでも参考にしてもらえたらと
退屈であろう内容をだらだらと書いた。
これらの記述はすべて
患者としての噛み砕いた解釈であることをお許し願いたい。

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