十段戦第3局 | 囲碁の人のブログ

十段戦第3局

十段戦は張栩十段が三連勝で防衛に成功した。敗れた山下敬吾天元は先日井山裕太名人とのプレーオフを制し、本因坊戦の挑戦権を手にしている。今回は残念であったが本因坊戦は楽しみだ。


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僕が個人的に注目したのは以下の場面。張十段の黒。



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白が1、3とハネツイだときに黒4のノゾキが工夫した手。白はAのツギにはBを先手でキかそうということらしい。白はそれを嫌って、5と打ち黒6のツギに白7とハザマをついたところで黒は8とアテコんだ。白はBと受けるとキカされなので・・・



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1と気合でツケコシていった。黒は2、3をかわって4と左下を連打。白7までとなった後、黒Aとタケフに打って、白Bとカカエになれば白に不満はなさそう。



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そこで黒1のノビが好手だった。黒11までとなって下辺の白をいじめる展開になれば形勢黒良し。



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前図白6で1、3の出切りに対しては黒4がうまい手で、以下12まで下辺の黒石はなかなか死なない。


その後も張十段は的確な打ちまわしでリード広げ、勝ちを収めた。