NY市場サマリーのサマリー 4/25():ドルが対円以外で下落、利回り5カ月ぶり高水準、株下落

ダウ -375(-0.98%)、ナスダック総合 -100(-0.64%)、米10年債利回り 4.708%VIX 15.37


<為替>

ドルが対円を除いて下落した。2024年第1四半期のGDP速報値が約2年ぶりの低い伸びとなる一方、コア個人消費支出(PCE)指数の伸びが加速した。

第1四半期GDP速報値は年率換算で前期比1.6%増だった。伸びは前四半期の3.4%増から大幅に鈍化し、市場予想の2.4%増に届かなかった。FRBが物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコアPCE指数は3.7%上昇し、前四半期の2.0%上昇から伸びが加速した。

 

ドル指数は0.21%安の105.60。GDP発表後に国債利回りが上昇したことを受け、一時106.00に上昇する場面があった。

円は対ドルで34年ぶりの安値を更新、対ユーロでは16年ぶりの安値を付けた。投資家は、日銀が26日まで開催する政策決定会合が、円を下支えするほどタカ派的なものにはならないと予想している。

 

ドル/円は0.19%高の155.63円。GDP発表後に155.31円まで下落したが、ほどなく反転した。一時、34年ぶり高値となる155.75を付けた。

 

ユーロ/円は167.025円まで急上昇した。 投資家は、155円台が日本の当局にとっての一線であり、それを超えると日銀が介入する可能性があるとみて、警戒感が高まっている。

 

<債券>

米債利回りが5カ月超ぶりの高水準を付けた。第1四半期の米経済成長率が予想を下回ったものの、インフレ指標の伸び加速を受けた。

米商務省が25日に発表した2024年第1四半期のGDP速報値は年率換算で前期比1.6%増と、伸びは市場予想の2.4%増に届かなかった。一方、FRBが物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコアPCE指数は3.7%上昇し、前四半期の2.0%上昇から伸びが加速した。

 

「インフレ率の伸び加速は、間違いなく驚きだった」と。

FF金利先物市場が織り込む年内の利下げ幅予想は35bp。24日終盤は43bpだった。利下げ開始は9月か11月が見込まれている。

指標10年債利回りは5bp上昇の4.704%。一時は11月2日以来の高水準となる4.739%を付けた。2年債利回りは6bp上昇の4.996%。一時は11月14日以来の高水準となる5.027%を付けた。2・10年債の利回り格差はほぼ変わらずのマイナス29bp。

米財務省が実施した440億ドルの7年債入札はまずまずの需要を集めた。

 

<株式>

下落。第1四半期の米GDPの伸びが鈍化し、市場予想を下回ったことが嫌気された。また、前日引け後に発表されたメタの決算が期待外れの内容だったことを受け、大型株の売りが広がった。

第1四半期の米経済成長率は約2年ぶりの低水準となり、インフレの加速も示され、FRBが9月前に利下げに動かないという観測が強まった。

メタは約11%下落した。売りは他のハイテク株にも及び、アルファベット、アマゾン、マイクロソフトも下落した。

ただ、アルファベットとマイクロソフトは、予想を上回る四半期決算を発表し、時間外取引で上昇した。一方、インテルは第2四半期の収益予想が市場予想を下回り、時間外取引で8%下落した。

メタの下げを受けて通信セクターが売られ、S&Pのセクターで下げが最大の下げとなった。ヘルスケア、不動産、金融、消費財も下落した。

「GDPは高成長という点で市場が株式に抱いていた期待を間違いなく崩した。高成長がなければ予想を下回る収益につながる」と。

IBMは8%安。第1四半期決算の売上高が予想を下回ったほか、クラウドソフトウエアプロバイダーのハシコープを64億ドルで買収すると発表した。

キャタピラーは7%下落。第2四半期の売上高予測を下方修正したことが嫌気された。

 

<金先物>

米GDP統計を眺めて売り買いが交錯したものの、終盤に買いが優勢となり、4営業日ぶりに反発した。前日比4.10ドル(0.18%)高の2342.50ドル。

 

<米原油先物>

中東地域の供給混乱リスクが米需要鈍化懸念を打ち消し、反発した。WTIは前日比0.76ドル(0.92%)高の83.57ドル。

 

 

 

 

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