豊景神社(福島県郡山市) | ゴシュインデイズ

豊景神社(福島県郡山市)

豊景神社(とよかげじんじゃ)。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-


福島県郡山市に鎮座。

御祭神は豊斟渟命(トヨクムヌノミコト)、鎌倉権五郎景政公(かまくらごんごろうかげまさこう)。

社格は由緒書にはなかったが、社号標を見るに旧村社。


豊斟渟命は天地開闢の際に現れた神代七代の一柱。

この世界が生まれたとき天之御中主(アメノミナカヌシ)ら別天津神(ことあまつかみ)の次に生まれた、七代の神のうちの二番目の神が豊斟渟命。

男女の別のない、ひとり神とされている。

が、古事記でも日本書紀でも、あらわれてすぐに姿を隠したとされているので、詳しいことは分からない。

神社の由緒書では、

「豊かに富み栄える国を守る神 五穀豊穣を祈り、諸産業を推奨され、人々の衣食住を安定させる神」

と説明されている。


鎌倉権五郎景政公は平安時代の武将で、源義家の家臣。

後三年の役に従軍した際には、右目を矢で射られながらも奮戦したという記録が残されている。

あんたは夏侯惇か。

その他にも、いろいろと武勇伝があって祀られることになるんだけど、それは後ほど。



社伝によると、天喜四年(1056年)に鎮守府将軍・源頼義、義家が勅命を奉じて奥州の豪族・安倍頼時を征伐する際に当地を通過して、祠を建てたのが始まりとされている。

その後、永保三年(1083年)に後三年の役が起こり、源義家が奥州・清原家衡を討伐するために再び当地を通りかかる。

しかし当時、この場所は竜蛇のわざわいのために凶作に苦しんでいた。

そのため、源義家は家臣である鎌倉権五郎景政に命じて竜蛇を退治させ、当地に平和が訪れたという。

このときの感謝の念から、天養元年(1144年)に鎌倉権五郎景政公の御霊を合祀し、『御霊宮』と呼ぶようになった。

だが、時が流れて天正十六年(1588年)には、伊達政宗と佐竹・芦名軍との戦いである郡山の合戦の兵火にあい、社殿をすべて焼失するなどの苦難にも遭っている。


その後、明治に入り神仏分離令の発布により、御祭神の『豊斟渟命』と『鎌倉権五郎景政公』より一文字ずつ取って『豊景神社』へと改称し、現在に至っている。

ってことは、神仏習合していた時期もあったということでしょうか。

じゃなかったら発布されたとしても改称の必要はないもんね。



ところで、源義家はなぜ豊斟渟命を祀ろうと思ったんでしょうか。

あんまりお見かけしない御祭神なもので、ちょっと疑問なんですが。

他に有名なところではどこでお祀りしているのかなあ。




ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 鳥居 】

石造りの明神鳥居。

道路沿いに鎮座しているのですぐに分かる形になっている。

この日は七五三の指定日だったので看板が出ていた。




ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 手水舎 】

足場の部分には玉砂利が敷かれていて、風流な感じ。

自然石のも好きですけど、こうした人の手が入った手水舎も好きなんです。

なんでも好きになっちゃう節操無しなおいらです(´・ω・`)




ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 手水舎脇の左右の狛犬 】

なんだか小さい狛犬が歯ァ食いしばってるようでかわいい。

目もちょっと大きい感じで、睨みを利かせてそうだ。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 参道 】

参道はちょっと細いまっすぐな道。

両脇には宮司さんが手入れしてらっしゃるのか、きれいに整備された植え込みが並んでいる。

モミジも紅葉して美しい赤。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
      【 石灯籠と木々 】

ちょうど紅葉の時期なためか、境内はモミジの姿が目立つ。

光を通してみる葉っぱは輝いているようで美しいね。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 参道 】

拝殿の手前の場所だけ、木の密度が濃い。

何本もの木が生い茂っていて、欝蒼とした感じ。

石段も苔むしていて雰囲気がある。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 参道途中の左右の狛犬 】

なんだか上を向きすぎじゃないですか。

胸も張りまくってるし。

彼らの視線はどこを見ているんだろう。


というか、毛むくじゃらすぎて犬というよりは熊っぽく見えてしまうのは私だけですか。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 もう一対、参道途中の狛犬 】

こちらはもうすっかり丸くなってしまった狛犬。

年月の経過は人を丸くするということですね(ちがいます)

苔もびっしり生えていて、歴史を感じる狛犬ですな。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

拝殿手前、左手には真っ赤な扉が鮮やかな神楽殿。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

そして右手には石造の倉があった。

宝物庫なのかな?




ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 拝殿 】

拝殿の周りにも背の低い植え込みが。

こちらの神社さんは植木の手入れが行き届いていて素敵。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 拝殿の社額 】

金色の縁取りと、紫色の……なんて呼ぶんだろ、これ。

座布団?違うよな。とにかく色の対比がきれい。

書体も素敵だよね。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-
     【 本殿 】

拝殿の後ろは一段高い土地になっており、そちらに本殿がある。

大きさは結構大きめで、がっしりした造り。




さて、無事に参拝も済ませ、社務所へ。

お声かけしたところ、御朱印はいただけるとのことなのでお願いした。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-


ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

御朱印をいただくまでの間、社務所の前の庭を眺めてお待ちする。

というか、神社でこれだけ手のこんだお庭を拝見するのはなかなか無いです。

時期も時期なだけに、紅葉が美しくていくら見ていても飽きませんな。



で、しばらくして頂いた御朱印がこちら。



ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

おお、美しい筆致。

景の字がすごくおいら好みの素敵な書体です。

右下の印影の神様は豊斟渟命でしょうか。

鎌倉権五郎景政だったら、きっと鎧甲冑だもんね。


いやー、こちらは神社としても素敵なところだったけど、お庭や木々がすごかった。

ちなみにこの神社は神楽が有名だそうで、郡山市の重要無形民俗文化財にも指定されているそうだ。







■ 豊景神社への地図


    ※JR郡山駅から自動車で10分弱くらいか。

      境内には駐車場も有り。



大きな地図で見る





◆神社の情報



豊景神社 とよかげじんじゃ


御祭神:豊斟渟命、鎌倉権五郎景政公

社格  :村社(?)

鎮座地:福島県郡山市富久山町福原字福原2