相馬神社(福島県相馬市)
相馬神社。
福島県相馬市の中村城址に鎮座。
御祭神は相馬師常公。
社格は旧県社とのこと。
御祭神の相馬師常公は相馬氏の始祖。
相馬氏は平将門の末裔でもとは下総を支配していたが、文治五年(1189年)に源頼朝に従って平泉攻めに加わり軍功をあげたため、恩賞として相馬地方を賜ったという。
師常公の父である千葉常胤は長子には千葉地方を継がせ、次子である師常公には相馬地方を継がせた。
相馬氏十六代、義胤公のときに関ヶ原の戦いに参加しなかったため一時領地を没収される。
しかし徳川家康公は義胤公の子、利胤公を召し出して当地の六万石を与え、その支配は明治維新まで続いた。
明治維新後、相馬氏の城であった相馬中村城は廃城となり、明治十二年(1879年)に本丸跡に当神社が創建された。
神社は本丸跡ということもあって、ちょっとした高台の上に鎮座している。
坂道をちょっと登って到着。
鳥居は神明鳥居。
参道には石畳が敷き詰められていて、すっきりとした感じ。
写真は撮っていなかったけど、鳥居の右手は広々とした庭園というか公園になっている。
参拝した時も年配の方がのんびりと散歩を楽しんでいた。
直線的な造形でかっちりした印象の手水舎。
結構新しそうな狛犬。
でもなかなか迫力のある造形。御祭神が武将なだけに良い感じじゃないですか。
周囲がけっこう広いせいか、ちょっと小ぶりな印象。
でも、武将の御祭神らしい質素な感じが良い。
社紋は相馬氏の家紋である九曜紋のようだ。
本殿の周りには木が生い茂り、拝殿の前とはちょっと違う雰囲気。
【 神楽殿 】
太い注連縄が巻かれた御神木であろう木。
あちこちの方向に太い幹が伸びていて生命力を感じるね。
で、御神木の裏側のスペースを見てみると、なんと二匹の狛犬!(ちがいます)
ひなたっぼこしてるのかねえ。かぁいいのう。
しっぽ立てまくっておもっくそ警戒してるような感じですけどもね(´・ω・`)
で、そんなこんなで境内を散策した後、社務所へ。
御朱印には「日本百名城」の文字が。
そういえば、この相馬中村城は北の仙台を支配していた伊達氏との戦いを意識した造りとなっているらしい。
実際に第十五代・相馬盛胤公は伊達政宗のライバルとして数々の合戦を繰り返してきたそうだ。
じゃあ、相馬氏も戦国的なBASARA的なやつでとりあげて、相馬市が一躍大人気!となってもいいはずなのに。
ずるい!(何が)
ちなみに、相馬藩の第四代藩主のころ、中村城の天守閣が落雷のために焼失したが、領民に重税をかけることになるために再建は行われなかったという。
そういった徳の高さが、後世の人々に相馬氏の始祖を祀らせたのではないかと思うのでした。
■相馬神社への地図
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