雄なのに空子 | 満目蕭条(まんもくしょうじょう)

雄なのに空子

30 :わんにゃん@名無しさん :05/01/30 18:47:05 ID:LzhnAmaN
俺が横になって雑誌を読んでいると、1週間ぶりくらいに猫(雄・3才)が帰ってきた。
「よう!久しぶり。」
と声を掛けたが、奴は無視。その後、何故か俺の読んでいる雑誌の上に箱座り。
「邪魔だよ。どけ!」
と言ったが奴は完無視を決めこんでいる。
俺は雑誌を放棄し、テレビのスイッチを入れた。
それから、(シャムシェイドについては、なんかどうでもいいや。)と考えたりする。


31 :わんにゃん@名無しさん :05/01/30 20:25:50 ID:CIO5bfUl
>>30
シャムシェイドより岸田健作のことを考えてやってくれ


32 :わんにゃん@名無しさん :05/01/31 15:46:01 ID:4FDEbNeB
一週間ぶりくらいに帰ってきた猫(3才・雄なのに名前が空子)が、
俺の部屋の柱でバリバリ爪を研いでいる。
「柱がボロボロになるだろ!やめとけ!」
というと、一瞬爪研ぎを止めて俺の方を見た。
そして、またすぐに爪研ぎを再開した。
俺はなんか、色んな事がいやになってパソコンの電源を入れた。
それから、(シャ… 岸田健作?)


45 :わんにゃん@名無しさん :05/02/01 13:14:08 ID:togtEgiU
猫(雄・3才)が体を低くしてスズメをねらっていたので、
「おい!がんばれよ」
と声を掛けると、スズメが逃げた。
猫は何か複雑な目で俺をみた。


48 :わんにゃん@名無しさん :05/02/02 01:44:31 ID:oQef4TQL
親父が猫用の小さい電気カーペットを買って、部屋の隅に置いた。
奴(空子・3才)は一度匂いを嗅いだだけで、そのままコタツに入っていった。
親父の目は心なしか悲しげだった。
次の朝見ると、家のじいさんがカーペットに正座してテレビを見ていた。


50 :わんにゃん@名無しさん :05/02/02 14:09:26 ID:6SAic6Bm
猫(3才・雄だがそら子)がうるさいので猫缶を開けてやる。
皿まで持っていこうとした一歩目で、足の小指を冷蔵庫の角にぶつけた。
猫缶を床にぶちまけて、悶絶する俺。
気絶しそうな痛みに、転げまくる俺。
薄れ行く意識の中で猫を見ると、床にぶちまけた猫缶を
一心不乱にむさぼり食っていた。
(壊れるほ~ど愛しても~ルルル~)がフルボリュームで聞こえる…。幻聴だった。


52 :わんにゃん@名無しさん :05/02/02 18:55:25 ID:6SAic6Bm
仕事の帰り、近くの公園で汚い猫を2匹見かける。
汚いので無視。家に帰る。
「腹減ったなー」とか言ってみる俺。
冷蔵庫を開けると真っ赤な魚肉ソーセージが5本ある。
それを持って公園に。
何故か近所のおばさんが公園にいる。
その足元で、モンプチゴールドを食うさっきの猫2匹。
何故か急いで魚肉ソーセージを隠す俺。
家に戻ると奴(雄・3才)が居た。
魚肉ソーセージをやった。
見向きもしなかった。
それから、(あれ?俺が間違ってるのか?)と考えてみたりする。


53 :わんにゃん@名無しさん :05/02/03 01:57:57 ID:2fPxC/fc
コンビニに行く途中、神社の松の木に猫がいた。
かなり高いところでニャーニャー言っている。
「豹みたいでカッコイイなー」と思った。
タバコを買った帰り道、神社の松の木にまだ猫がいた。
高いところでニャーニャー言っていた。
「やっぱり、豹みたいでカッコイイなー」と思った。
家に帰ると、お袋が「今日はカレーよ。」と言った。


55 :>54アリガトウゴザイマス:05/02/03 03:21:56 ID:2fPxC/fc
部屋に入ると、猫(雄・3才)が電気カーペットにべたーっと寝ていた。
まったく動かない。死んでるのかと思って。
「そら子」と声をかけた。シッポをパタパタ動かす。
「空子」尻尾をパタパタ。「空子」→パタパタ。
少し嬉しくなった。試しに
「ソ連」と言うと、尻尾をパタパタ動かした。
「錠剤」尻尾をパタパタ。「掃除機」→パタパタ
その後、「ねぎ」→パタパタを10回ほど繰り返すと反応しなくなった。
いろいろ悲しくなった。
それから(あの頃のシャムシェイドは、カッコよかったよな…。んっ?カッコよかったか?)
と混乱したりする。


68 :>56 岸田さん?:05/02/04 01:26:47 ID:XO9Z3UN+
家の猫(3才・空子)が俺の布団で粗相をした。
私は散々怒鳴りつけてやった。「大バカ!」「間抜け!」「あほ子!」
酷く激昂して、「実はお前は、貰われっ子だ!」と
つい、口にしてしまった。しまったと思った。
奴は家を出ていった。
もう帰ってこないような予感がした。
私は激しく後悔した。
夕方帰ってきた。


81 :わんにゃん@名無しさん :05/02/05 22:27:21 ID:fqZ74JQq
夜、トイレに起きた時
じいさんの部屋から呻き声が聞こえた。
嫌な予感がして、中を覗いてみた。
じいさんの布団の上に猫(雄なのに空子・3才)が箱座りしていた。
じいさんは苦悶の寝顔で、う~う~唸っていた。
私は、とりあえず見なかった事にした。
次の日、じいさんが「俺はもう駄目だ。昨日、死ぬ夢を見た。」
と言って、1万円くれた。


90 :わんにゃん@名無しさん :05/02/06 23:52:54 ID:MNvgRCPE
家の猫(3才・雄なのに空子)が、鼠を捕まえてきた。
俺の前まで来ると、ボトッと鼠を足元に落とす。
落ちた瞬間、凄まじいスピードで走り出す鼠。
テレビ台の下に逃げ込む鼠
呆然とする俺。
猛烈な勢いで追かける猫。
テレビ台の下に鼻を突っ込む猫。
「シャーッ」と奇声を上げる猫。
手を突っ込んで、引っ掻き回す猫。
あきらめる猫。
その場に座り込むと毛繕いを始めた。
俺は(よしっ、殴ろう。)と決心した。


99 :わんにゃん@名無しさん :05/02/08 00:50:28 ID:GqHl3PXh
電気の紐でシャドウボクシングしている所を、お袋に見られた。
お袋の眼が痛かった。
悲しい気持ちで部屋に戻ると、猫(3才・黒に白がちょっとだけ)が
自分のシッポを追かけてぐるぐる回っていた。
昨日よりも今日、
少しだけ優しい気持ちになれるかもしれない。
「空子。今日は一緒に寝るか?」と声をかけると、
空子は「ニャーン」と鳴いた。
15分後、親父が「寒い寒い。」と叫びながら部屋に入ってきて、空子を強奪して行った。


104 :わんにゃん@名無しさん :05/02/09 02:16:55 ID:rNV5MNPM
爺さんの部屋から凄い音がして、叫び声が聞こえてきた。
何事かと向かう途中、走り去る猫(3才・雄なのに空子)と
すれ違った。
爺さんは「あの痩せ猫を、殺してやる。」と、物騒な事を言っている。
手に持った、こけしの首がもげていた。
その日一日、空子は姿を見せなかった。
夜、なにか心配になって、爺さんの部屋の様子を見に行った。
やっぱり、奴は爺さんの布団の上で箱座りしていた。
やっぱり、爺さんは苦悶の寝顔でう~う~言っていた。
奴は、殺られる前に殺る気だ。


109 :わんにゃん@名無しさん :05/02/10 23:01:15 ID:a9ZU0l+W
親父は猫(3才・空子)が好きすぎて、たまに発作を起こす。
猫を捕まえると、両手で持ち上げて顔をぺろぺろ嘗める。
猛烈に抵抗する猫。
親父は多少引っ掻かれたぐらいではびくともしない。
顔がぐっしょりぬれてきた頃には、手も足も尻尾も力なくぶら下がっている状態。
親父は満足すると手を離す。
その場に崩れ落ち、ぐったりして動かない猫。
陵辱された猫を見て、なぜかニヤニヤする爺さん。
ニヤニヤするお袋。
「なんか、嫌な家族だなぁ。」
と、しみじみ思う俺。


123 :わんにゃん@名無しさん :05/02/13 22:49:17 ID:JksSMbWr
親父が猫に、プレゼントを買ってきた。
30cmぐらいある、イカ。
喜ぶ猫(3才・空子・でも雄)。
その姿を見て、やたら嬉しそうな親父。
いきなり親父は、イカ丸ごと一匹を猫用皿にボトンと入れた。
猛烈な勢いで、イカに食いつく猫。
次の瞬間、お袋が走ってきて親父をグーで殴った。
イカを取り上げられて、ニャーニャー鳴く猫。
その後、親父はもう一回グーで殴られていた。
私は、判らなくなっていた。
(ゴスペラーズのサングラスの人が、果してカッコイイのかどうか)が。


135 :わんにゃん@名無しさん :05/02/19 22:19:02 ID:PABy+l4G
爺さんが猫カーペットに正座してテレビを見ていたとき、
後ろから歩いてきた猫(3才・雄なのに空子)がリモコンを踏んだ。
テレビの画面が変わった。
爺さんが、「ばっ婆さんか?!」
と叫んだ。


144 :わんにゃん@名無しさん :05/02/20 22:03:43 ID:EkgnXEzb
夜中、腹が減って起きた。
台所を物色していると、何処からか猫(3才・空子)がやってきた。
にゃーにゃー五月蝿くないて、何か食わせろと言っているらしい。
とりあえず、冷や飯に鰹節をかけてだしたが、見向きもしない。
猫缶の場所を知っているお袋は、親戚の家に行っている。
途方にくれて、酔っ払って眠っている親父を起こすと何故かぶち切れ。
「うるさいぞ息子!おい!空子が鳴いてる。お前のせいだ。何とかしろ。人でなしめ。」
むちゃくちゃ言って、また寝てしまった。
私は水槽から親父の金魚(ランチュウ)を捕まえて、猫の皿にいれた。
猫はモリモリ食っている。
俺は鰹節ご飯に醤油を掛けながら
(フレディ・マーキュリーのタイツは日本人には無理だ。)
と、考えたりする。


154 :わんにゃん@名無しさん :05/02/21 23:05:55 ID:+OhN+eDd
朝起きると、顔の5cm横に猫(雄なのに空子)が座っていた。
なぜか、俺の顔をジィーっと見ている。
俺は、ちょっと照れくさくなって
「いつから其処にいたんだ?ほんとに空子は俺のこと好きだなー。」
の「い…」を口にした瞬間
いきなり俺の左目に猫パンチを食らわせる猫(3才)。
…なにがなんだか、意味がわからない。


165 :わんにゃん@名無しさん :05/03/02 23:03:55 ID:AsKOuYuu
2月16日頃、猫(3才・雄なのに空子)が家を出たきり帰ってこない。
1週間程度帰ってこないことは何度かあった。
が、こんなに長いのは初めてだ。
親父はプチ廃人になっている。
日曜日の朝、爺さんが猫を探しに家を出て、
夜遅くにパトカーで帰ってきた。
それから、爺さんは猫カーペットに座らなくなった。
「俺が空子のカーペットを奪ったのが悪かったのか…。」
と、頻りに気にしている。
「それは関係ない。もしそうだとしても今更遅いっての!」
と、私は言った。
今日も空子は帰ってこない。
私は、爺さんが少しだけ好きになった。