【メロキュンプレゼンツ!!≪ハッピー♡プレゼント!!≫】
こんばんはヾ(@°▽°@)ノ一葉梨紗です。
メロキュン・リターンズ☆蓮誕&VDお祭り会場の端っこ、有限実践組へようこそ。
今日は、早々にダイブしたお話の2話目ですよ~。
うん。正直に言うとね、多分、このお話の着地点は、メロキュンにはならないです(笑)
早々に告白しておく方がきっと得策。
会場はこちらですよ~♪お好きな窓口からどうぞ~
素敵話の一端に紛れさせて下さって、本当に有難うございます!
sei様ブログ「リク魔人の妄想宝物庫 」
風月様ブログ「風月のスキビ便り 」
ピコ様ブログ「Bubble Shower 」
それでは!蓮くんのお誕生日を祝して!の2話目!
メロキュン・リターンズ☆蓮誕&VD祭り
■ 策略プレゼント・中編 ■
「 一体どういう事ですか?社さぁぁん!! 」
ラブミー部の部室から轟くあの子の声に、俺はその廊下で見つからない様に小さく笑い声を漏らした。
「 ど … どういうって … ?」
言葉を詰まらせている社さんの表情さえ見えそうで、さらに緩んでいく口元を右手で隠す。
「 敦賀さんのプレゼントぉ !! 本人に聞けばすぐ教えてくれるよって、社さんがそう仰るから … 意を決してこの間お会いした時に訊ねてみたんですよぉ !! 」
くす。
そう。おかしいと思っていたんだよ、俺は。
俺のマネージメントをするようになってから、社さんがあんな事を言うのは初めてだったから。
『 蓮。お前、欲しい物って何かあるのか? 』
まあ、キョーコちゃんが欲しいっていうのは置いといて…と、からかいついでに聞いた風にしていたけれど。
絶対にあの子が絡んでいる。
ピンときた自分を褒めてあげたいね。
「 え?アイツ … 教えてくれたでしょ?」
「 そしたらこんなこと言いません~ !! 敦賀さん、教えてくれなかったんですよぉ~ 」
この予感は見事に的中。
思わぬ副産物付きに胸を躍らせた事は、もはや隠す必要も無い。
「 そ…そんなはずは …。あれ?だってあいつ …?えっと、冗談だよね?キョーコちゃん 」
「 どうして冗談を言う必要があるんですかぁ?もうもう!あと何日もないのにぃ … 」
あれ?最上さん、ちょっと泣きそう?
さすがに少し、大人げなかったかな … と小さく反省もしてみる。
でも、正直ね。
声をあげないように笑う事が、こんなに大変だなんて今初めて知ったよ。
車で待っていてくれって言った社さんの後をつけてきたのは正解だったかな、と思う。
「 でもヒントはもらったじゃない 」
社さんをフォローする様に続いた琴南さんの声に、恐らくは黙ってコクリと頷いただろう最上さんの行動が瞼の裏に浮かぶ。
「 ヒントって … モー子さん …。まぁ、敦賀さんがくれたっていうか、自分でもぎとったって言うか … 」
そう。
結局あの棚ボタのコーヒーデートで。
上目遣いで俺を見上げる彼女の凶悪なキュートさに流されて。
ついヒントを出してしまったんだけど … 。
あの時の彼女の素っ頓狂な顔もなかなか秀逸ではあったけれど。
「 もらった事に変わりは無いでしょ!!」
漏れてくる会話はダダ漏れだって、3人ともちっとも気づいてないよね?
「 アンタになら判ると思ってくれたヒントじゃないの?それ?」
「 え~?そうかなぁ?どっちかって言うと、言う気は無いけど言ってみた … みたいな感じだったような?」
その言葉に思わず噴き出しそうになる。
最上さん、相変わらず鋭い。
極めてそれは正解に近いよ。
でもそのヒントは、本当にヒントなのだけど?
忍び笑いをしていると、救いの手を持った少女の存在に気が付いた。
廊下の向こうから手を振って近づくマリアちゃんに向かって、口元に人差し指を立てる。
聡い彼女はすぐ意味に気づいて、笑顔のまま静かに足元にやってきた。
「 蓮様 … 何をしているの?」
「 ん?ちょっとね 」
ひそひそ声のまま援助を要請。
「そうだ。マリアちゃん協力して?」
仰いだ協力は微力なもの。
この扉を開けて入ってくれればいい。ただそれだけの事。
「 それでキョーコちゃん … 。蓮、何て言ったの?」
ガチャリと勢いよく開いたドアの一番乗りはマリアちゃん。
3人の顔を一番に見られないのがちょっと残念かな。
「 お姉さま、こんにちは 」
続いてドアをくぐる。
何食わぬ顔が必須条件。
「 社さん。何一人で油を売っているんですか?時間、間に合わなくなりますよ?」
「 わわっ!蓮っ!!すまん!」
「 敦賀さん、こんにちは 」
胡散臭げに顔を曇らし、上目遣いの最上さん。
目が合うだけで思わず噴き出しそうになるのを必死に堪える。
いつもの笑顔は絶対に崩せない。
「 やあ、最上さん。こんにちは 」
けれど、冗談でも泣きだしそうな君の震える声を聞いちゃったらね … 。
もう、解放してあげてもいいかな、なんて思う俺は、大概彼女には甘い。
「 ヒント … 役に立ったのかな?」
「 敦賀さん。まさか、私で遊んでいませんか?」
うーん。
ジト目で見あげられてもクラクラきちゃうなんて。
この病気も本気で困ったものだ。
「 遊ぶだなんて人聞きが悪い。俺は何でもいいって言っているのに … 。最上さんがヒントを欲しいって言ったんだよ?」
本当はね。
簡単にそれが手に入るなんて、俺は思っていないんだ。
いまだってきっと、君は社さんを見て思い出しただけなんだろう?
「 そりゃ … そうなんですけど … 」
不満げな顔を持ち上げて、揺れる瞳が俺を捕える。
抱きしめたい気持ちも、君に触れたい気持ちも
何もかもを抑えこむ自分に秘かにエールを送る俺。
「 はっきり言って迷路です … 」
「 プッ!じゃあ、忘れていいよ?俺は最上さんがくれるものなら … 」
けれどここで引き下がるのは、彼女のポリシーに反するみたいで。
見開いた彼女の双眸に宿ったのは、挑むまなざし。
「 嫌です!絶対に何とかしてみせます!」
やばい。本気で吹き出してしまいそうだ。
…本当に、こういうところ、ちっとも変っていないと思う。
何にでも一生懸命で、困難があるほど異常に闘志を燃やす君。
あのね?
それ、俺の思うツボ、なんだけど?
もう、本当にバカだな君は。
せっかくヒントの呪縛から解放してあげようと思ったのに … 。
「 じゃあ、楽しみに待っているよ。頑張ってね 」
唇を尖らせた彼女の顔から、社さんに向き直って外を促す。
絶対に何とかしてくれるって申し出を、むざむざ断る必要もないよね?
「 社さん。行きましょう」
「 …あ、うん … 」
何も言わない社さんと一緒に、LMEの出入り口付近で予想外に俺の脚を止めたのは彼女の親友、琴南さん。
「 待って下さい、敦賀さん!」
「 ――――― …うん?」
振り返る俺には笑顔がばっちり。
身長は二人とも似たり寄ったりかな、なんて関係ない事を思った。
「 どうしてあの子に、あんな抽象的なヒントを?」
それはきっと、最上さんを思っての行動なんだろうね?
でもあの子以外の子がヒントの意味を知った所で、それは何の形も無さない。
「 勇猛果敢なお嬢さん。俺は別に抽象的な事を言ったつもりはないよ?」
「 でも …あんな … 」
成り行きを黙って見守っている社さんは、さぞかし居心地の悪さを感じているはず。
気にしないで良いのに。俺が社さんを使ったんですからって。
俺は絶対、言いません。
「 君は、例えば黒い物と聞いて、何を連想するのかな?」
「 黒い物?」
余裕の笑みで言葉を待てば、躊躇いながらも答えが返る。
「 え … っと、テレビとか?」
「 うん、そうだね。それも正しい。けれど人によっては、それは絵の具かも知れないし、夜空かも知れないよね?」
そして今の社さんの頭にはきっと、俺の名前がよぎっているんだろうね?
「 つまり、考え方が違うから見えないと?」
回転が速いのは流石にあの子の親友ってところ?
思わず漏れた苦笑を隠さずに、俺は踵を返した。
「 残念。これ以上は何も言う気はないよ。じゃあ、ね。まだ仕事があるから 」
敦賀蓮の笑顔をつけて、余裕の歩きで駐車場へと向かう。
どうしようかと悩んでいる社さんの表情は、車に乗り込む時にちらりと見えた。
俺がエンジンをかけると、ようやく社さんが口を開いた。
「 れ~ん~? … お前、キョーコちゃんに何を言ったんだよ~?」
「 ――――― 内緒です 」
笑いが漏れるのを抑えもせずに。
次の仕事場へときちんと向かって。
…それを手に入れられるかどうかは自分次第。
でも、目的の半分は遂行されているみたいかな?
自分の誕生日まであと3日。
ほんの少し先回りをして。
幸せをかみしめた、金曜日の午後。
⇒策略プレゼント・後編 に続く
金曜日の…って。入れちゃうと2014年限定になっちゃうからどうしようかと思ったんですが…。
ま、いっか。
ひょっとしたら蓮が何を欲しているのか判っちゃうかな?って思ったのですが。
どんな策略が巡らされたのかを入れないと、タイトルに偽りありかなって思いまして。
期待はずれだったらごめんなさい m(u_u)m
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