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綾瀬はるかを「斬る」(ICHI)

<ICHI>たった1人で旅を続ける瞽女(ごぜ・盲目の女旅芸人)の市(綾瀬はるか)は、刀を抜くことができない臆病侍の藤平十馬(大沢たかお)と出会う。やがて、とある宿場町にたどり着いた2人は、虎次(窪塚洋介)率いる白河組と万鬼(中村獅童)を首領とする万鬼党の争いに巻き込まれていく。


勝新太郎の代表作であり、時代劇の金字塔ともいえる「座頭市」をリメイクするにあたり、過去には北野武も様々な趣向を凝らし独自のアレンジを加えようとしていたが、この映画はアレンジしすぎて、すでに座頭市ではなくなってしまった。


逆手居合いや博打好きなどの設定は踏襲しているが、主人公を女の子にしたことで、やはりラブストーリーが主軸になっていて、時代劇としては薄い作りになっている。とくにラストの大立ち回りの決着には、思わず拍子抜けしてしまった。


正直、綾瀬はるかをキャスティングしたのは間違いだと思う。つたない殺陣は、カット割りやスローモーション、音響を駆使してまずまず見応えのあるアクションシーンになっているが、盲目の演技も微妙で、リメイクゆえ本家の勝新太郎と比べてしまうと、最早かわいそうになる。そして何より、彼女の顔がきれい過ぎて、その時点でリアリティーがない。これではただのアイドル映画と見られても仕方がない。


この映画の配給はアメリカのワーナー・ブラザースだが、音楽に外国のアーティストを起用するなど、海外でのヒットも視野に入れているようだ。昔の座頭市ファンや時代劇ファンは納得しないだろうが、果たして外国人はどう評価するのだろうか。


出典:J-CASTニュース

YouTubeで話題 綾瀬はるか限定映像と『ICHI』ガールたちの1万斬り動画

10月25日(土)より公開される綾瀬はるか主演の映画『ICHI』のWEBプロモーション企画として動画投稿サイト「YouTube」で公開されている“ICHI万斬り動画”が話題を呼んでいる。


女優やタレント、モデルがそれぞれ『ICHI』の衣裳をまとい、「~をキル」というアクションをパロディタッチで展開し、計10,000回の“キル”を目指す。「意見をバッサリと“キル”」、「ゴルフで100を“キル”」、「ぶっち“ギル”」などなど日常生活で必然的に生みだされる様々な“キル”を動画に収めていく企画で、綾瀬さん本人も参加している。


さらに、ここでは綾瀬さんのアクションのみならず、オリジナルメッセージも投稿されているので要チェック!


『ICHI』は10月25日(土)よりサロンパス ルーブル丸の内ほか全国にて公開。


出典:cinemacafe.net

「台本から感じたものをちゃんと伝えたい」『ICHI』に見る綾瀬はるかのこだわり

2002年に『Jam Films』の一編『JUSTICE』でデビューしてから6年──。今年の綾瀬はるかの活躍は実に目覚ましい。映画『僕の彼女はサイボーグ』、『ザ・マジックアワー』、『ICHI』、『ハッピーフライト』の4作が立て続けに公開されるのだ。中でも女版“座頭市”に挑んだ『ICHI』は、盲目の演技に加え殺陣や三味線の習得を要した難役。そこにはどんな苦労があったのか、これだけの活躍をどう捉えているのか、23歳の若手実力派女優の役者魂を探ってみた。


「これまでの市はあまり意識しませんでした」


『座頭市』は勝新太郎の名刺代わりの作品であり、5年前に北野武がリメイクしたアクション時代劇。だが、過去に大御所たちが演じてきたというプレッシャーよりも自身が感じたものを伝えきれるのかという不安の方が大きかったのだという。

「これまでの市はあまり意識しませんでした。瞽女(ごぜ)という設定が新鮮でしたし、最初に台本を読んだときにすごく泣けたんですね。過去の作品に対するプレッシャーというよりも自分が台本から感じたものをちゃんと伝えることができるかどうか、そういうプレッシャーの方が大きかったです」。


「ものすごく泣けた」と話すように、市はいくつもの深い悲しみを味わってきた人間だ。

「市は孤独でとてもすさんでいる女の子。それが十馬と出会うことでまた前に歩いていけるようになるんです。彼女が背負っているものを表現するのは確かに難しかった。でも市と自分に共通している部分を見つけてそれを前面に出すというか…。私も時々ですが何のために女優をやっているんだろうと考えることがあります。そのときの気持ちを市の生きる希望を失った感情に当てはめてみたんです」。そして、市の女性像を語るときに何度も出てきたのが「とても強い女性」という言葉。もちろん内面的な強さを言っているのだが、逆手居合い斬りの達人という意味でも市は強い。


そこで、今回初挑戦となる殺陣のアクションについても聞いてみた。

「納刀や慣れ感を出すための基礎練習は大変でしたが、応用が利くようになると楽しくて。殺陣のシーンはいつも楽しみでした。ただ、殺陣の練習は撮影に入る半年前くらいから始めたんですが、その前に『僕の彼女はサイボーグ』の撮影が入っていたので思うように練習できなくて。監督からは『練習さぼりましたね』って言われたことも(苦笑)」。


本格的な撮影が始まる3週間前にみっちり稽古したのだとか。そのときに役に立ったのがバスケットボールだったという。

「そうなんです。何か得意なスポーツはあるかと聞かれて、バスケと答えたら次の稽古にはバスケットボールが用意されていて。殺陣のときの腰の落とし方とバスケの(ドリブル時の)姿勢が似ているんです。最初は『腰を落として』って言われてもピンとこなかったけれど、バスケの感覚をつかんでからは『この感覚か!』と、しっくりきました」。


「自分の演じる役を愛し、いつも全力でありたいんです」


初挑戦とは思えない華麗な殺陣を披露し、十人斬りもスタントなしでこなしてみせた。この作品を観てアクション映画のオファーが舞い込むということも大いにあり得る。本人も「そうなったら嬉しいですね! もしも『ICHI』がシリーズ化されるとしたら、もっと殺陣のシーンを多くしてほしい(笑)」と、意気込む。日本のアクション・ヒロインの誕生だ。


撮影前の事前準備に多くの時間を割いた綾瀬はるか。盲目の演技にも苦労があったと語る。

「殺陣のシーンは目をつぶらなくてはならないんですが、恐さのあまりチラッと目を開けてNGになったこともあります。目は動かさずに顔だけ動かすのか、それとも一緒に動かすのか、いろいろ研究しました」。感情を封じ込め、無を意識した目の演技も見どころと言えるだろう。


「自分の演じる役を愛し、いつも全力でありたいんです。例えば『ICHI』は1年前に撮影をしているので、いまの自分から見るとまだまだだな、と思うこともある。でも、1年前の22歳の綾瀬はるかは全力で市を演じたと胸を張って言えたら、どんなに年を重ねてもそのときの自分の演技に納得できると思うんですよね」。将来の展望を聞いたときに返ってきた言葉だ。天性の役者であることに間違いはないが、それ以上に、少しでも前進したい、自分を起用してくれる監督の想いに応えたいという自分自身に課す期待が、彼女をより成長させているのだと実感した。ちなみに今後やってみたい役を尋ねると、『キューティ・ブロンド』でリーズ・ウィザースプーンが演じたような、周りに元気を与えられる役を演じてみたいとキラキラした笑顔で話してくれた。未知数の女優・綾瀬はるかのこれからが楽しみで仕方ない。


出典:cinemacafe.net

クールでカッコいい居合いの達人「ICHI」を演じた綾瀬はるか

殺陣のコツを掴んだのは、得意のバスケットボールから!?


「『自分は何がしたいんだろう?』という自分の過去の想いと重ねていきました」


 2008年の綾瀬はるかの活躍はスゴイ。ドラマ「鹿男あをによし」で幕を開け、「僕の彼女はサイボーグ」、「マジックアワー」と立て続けに大ヒット映画に出演。そして秋にも、「ICHI」、「ハッピーフライト」が公開されるという、いま旬まっさかりの女優である。


 今回、彼女が挑戦するのは、勝新太郎、北野武ら大御所がその地位を築き上げてきた傑作「座頭市」である。彼女が、女としてどのようにこの名作を生まれ変わらせるのか。そのプレッシャーの大きさは幾分だったのだろうと思い測っていたのだが、彼女からは意外な言葉が聞かれた。

「最初に台本を読んだときにすごく泣けて、『この役をやりたい!』って思いました。最初に女性版の『座頭市』と聞いてプレッシャーを感じていたのですが、今回のお話は瞽女(ごぜ:三味線を携え転々としながら巡る盲目の女性芸人)さんということもあり、勝さんのやられていた物語とは別モノという感じがしたんです。だから私が最初に台本から受け取った感動を忘れないように、人に伝えるための演技をするだけだと思いました」


 綾瀬演じる市は、瞽女の中でも集団では旅しない“離れ瞽女”だ。瞽女には厳しい戒律があり、男と関係を持ったものは、一座を追われることになる。市は自分に言い寄るものは仕込み杖で切り捨てる居合いの達人で、自分にこの技を教えてくれた男性を探し続けながら旅をしていた。そんな人の優しさを信じず、誰も愛さず生きてきた彼女の目の前に、刀は抜けないが優しくおせっかいな侍・十馬が現れる。やがて2人は、ある宿場町の戦いに巻き込まれていく。

「市は、すごく重いものを背負っている孤独な女の子。生きる希望がないと思っている市ほど、私は絶望しているわけではないんですけれど、『どうやっても未来が明るく思えない、自分は何がしたいんだろう?』って思うことがあります。実際には大丈夫なんですが、そのときは不安に思っていて。こういった感情のもっと重くて厳しいところに市は存在しているんだろうなって、自分の過去の想いと重ねていきました。

 でも市は、十馬に出会ったおかげで、その後もずっと光を探しながら生き続けようとするところは、本当に強い女性だなって思います」


 本作は正統派時代劇でもあり、5人斬り、10人斬りという見応えある殺陣シーンの連続だ。インタビュー時やバラエティなどで見せる綾瀬は、フンワリとした柔らかい女性というイメージだが、この作品ではクールなまでにカッコいい。

「久世先生、(「たそがれ清兵衛」(2002)などの殺陣師の久世浩)という殺陣の先生にスポーツの経験を聞かれたので、『バスケット』って答えたんです。そうしたら『それはちょうどいい!』って先生がおっしゃって。次の殺陣の練習からバスケットボールが用意されたんです。腰の落とし方、右や左に行ったりする動作に、バスケットボールを使ってみると、コツをつかむことができました。おかげで殺陣はスムーズにいったと思います。合わせ稽古に入るまでに、型を覚えたり、見なくても納刀がすっとできるようにしたり、基礎練習をすごく行いました。基礎ができあがって、応用が利くようになってくると、すごく楽しくなりましたね」

 相手の動きを目で追ってしまうために、あえて殺陣のシーンは、目をつぶったという。「ICHI」がシリーズ化されたら、「もっと殺陣のシーンを増やしたい」と、活き活きと語る。


 「僕の彼女はサイボーグ」では、サイボーグだからこそまばたきができないという苦労をした。そして今回は盲目の女性であり、心に闇を抱えるため、目や顔に表情がない。しかし振り向いた表情、凛とした横顔は、ハッとするほど美しい。

「目の表情が変えられないので、顔は常に“無”を意識していました。盲目の方の学校で、見えない方の目の動きを勉強させていただいたんです。でも実際撮影でカメラが目の前にあると、何かを見ているように見えてしまう。だから見なくてはいけないポイントの下部分を見たり、音に反応するときも、目も顔と一緒に動かすのか、それとも目だけ残しつつ顔を動かすのかと、手探りで話し合いながら撮影をしました」


「22歳だった自分が頑張った作品だから納得できるし、後悔はない」


 共演には、市を守り抜こうとするが刀は抜けない侍に大沢たかお、宿場町を仕切る2代目を窪塚洋介、元は高名な武士だが今は町を荒らす悪党に中村獅童と、個性的な男優陣が揃った。

「窪塚さんは、セリフの言い回しがイマドキというか、彼独特というかで、すごく個性的でした。獅童さんは、時代劇が慣れていらっしゃる感じがして、ドーンとした迫力がありましたね。大沢さん演じた十馬は、悲しい過去を持っているにも関わらず、前向きで市をしつこく救おうとしてくれる人(笑)。こういう人と一緒にいると、安心できるし、明るく生きられるんじゃないかなと思います」


 女優の仕事を始めて7年。幅広い役柄をこなせるようになり、スタッフとのコミュニケーションの仕方も変わってきたという。しかし周囲の期待が大きくなるにつれて、不安感も募ってくる。

「以前は、スタッフの方や共演者の方とあまり仲良くなると、お芝居に差支えがあるんじゃないかと思って、しゃべらなかったんです。でもいろんな専門部署の方が、良いものを作りたいっていう信念に向かって全力を尽くしたんだということがわかってきて。終わった後に『良いものができたね、楽しかったね』って言えたらサイコーだなって感じるようになりました。

 監督に『前の作品を観たよ』って言われると、自分も経験している分、成長していなくてはいけないから、変化がなかったり、ましてやそれ以下だったらダメだというように、自分にプレッシャーをかけてしまいます。でもそう考えると苦しくなってしまうので、原点となる、役の感情だけを一杯想像して、気持ちで演じようという原点に帰るようにしています」


 今後はワガママな性格の女の子のラブ・ストーリーやアクションにもチャレンジしていきたいと語る。彼女にとっての理想の強い女性、女優像を聞いた。

「私は、自分の信じた道がすぐにブレちゃって、何が正しいかわからなくなるんです。だから、やると決めて一歩踏み出したことを信じて頑張っている人を見ると、強いなって思います。この世界に長年いると、演じるということに慣れてしまうかもしれない。でも私は毎回その作品で演じる人を愛して、後悔しない女優になりたいです。

 この『ICHI』という作品も今観たら全然ダメだなって思うところもあるけれど、22歳(撮影当時)だった自分が全力で頑張って作った作品なのだから、納得できるし、後悔はない。そのときそのときを一生懸命に演じて生きるということを、いつも忘れないようにしたいと思います」


 「女優という仕事は人の気持ちを動かせる素晴らしい仕事」と話す綾瀬。その柔らかい面差しからは、想像つかないような凛とした芯を持つ女優に育ってきたことが伺いしれる。おそらく誰もが「ICHI」で魅せる冷たい表情、そして一粒の涙に、圧倒されるだろう。


出典:ウオーカープラス

女“座頭市”、体を張った綾瀬はるかの演技に誰もが大絶賛!

かつてTVシリーズや映画で勝新太郎や北野武が演じ、人気を集めた盲目の逆手居合い斬りの達人“座頭市”。この座頭市を女性にする、という斬新な設定で甦らせた映画『ICHI』のジャパン・プレミアが16日、SHIBUYA-AXにて行われ、主演の綾瀬はるかをはじめとする主要キャストと曽利文彦監督が舞台あいさつに登場した。


孤独の中で生き、自分に近寄る男たちを容赦なく斬り捨て拒絶することしかできない、盲目のヒロイン・市に綾瀬、悲しい過去を背負い、侍なのに刀が抜けない男・藤平十馬に大沢。映画は、そんなふたりが出会い、愛に目覚め、本当の強さとは何かを知っていく過程が描かれる。


本作でかなり激しいアクションをスタントなしでこなした綾瀬。木刀をもって素振り、納刀、腰を据えるといった基礎練習に始まり、「けいこはクランクインの半年前から始め、地方に行っていてけいこに行けない時は自主練をしていた」という。


そんな綾瀬の印象について大沢は「びっくりするくらい殺陣がすごくうまくて、現場にいてドキドキしてとても良い時間が過ごせました」と語ると、子役の島綾佑からは「はるかちゃんが顔を近づけてきた時、ドキドキして僕ははるかちゃんが好きなんだなと思いました」と思わず告白!? する場面も。監督も「頑張り屋さんでガッツがある。現場にいるととにかく彼女が頑張るのでスタッフもみんな頑張るしかないんです。疲れていてもニコニコ現場を盛り立ててくれる、素晴らしい主演女優です」と大絶賛していた。


監督いわく、かなり指を切って血がいっぱい出ていたこともあったと語る撮影エピソードについても、綾瀬は「ちょっとケガをしただけ」と控えめに語る。そんなことがあっても、テーピングをして堂々とカメラの前に戻ってきたそうで、まさに女優魂をみせつけた作品といえるだろう。


『ICHI』
10月25日(土)全国にて公開


出典:@ぴあ

勝新太郎と北野武を越えるか?綾瀬はるかが座頭市に挑戦!

 10月16日、『座頭市』のリメイク映画『ICHI』のジャパン・プレミアがSHIBUYA-AXで行われた。当日は主演の綾瀬はるかをはじめ、大沢たかお、窪塚洋介、島綾佑らの役者に加え、監督の曽利文彦がレッドカーペットを歩いて登場した。


 『座頭市』は、勝新太郎主演で1962年から1989年までの間に26シリーズが作られた名作映画。2003年公開の北野武監督・主演のリメイク版も記憶に新しい。今回、曽利監督はこれまで男性が演じてきた主人公の“市”を、女優の綾瀬はるかに置き換え、タイトルも『ICHI』としてよみがえらせている。


 話の舞台は、とある宿場町。三味線を弾きながら唄う盲目の旅芸人・市(綾瀬)は、人と関わろうとせずに孤独に生きていた。仕込み杖の剣で自らの身を守る市は、ある日、刀を抜くことができない侍・十馬(大沢たかお)に出会い、共に旅をするようになる。一方町では、虎治(窪塚洋介)率いる旧勢力「白河組」が、万鬼(中村獅童)率いる町荒らしの集団「万鬼党」と対峙していた。そこに居合わせた市たちはひょんなことから争いに巻き込まれていく。彼らに降りかかる運命とはいかに……。


 監督の曽利は、CGやVFXの技術に定評があり、米国で『タイタニック』の制作にも携わった人物。映画監督としては、第26回日本アカデミー賞で多くの賞を受賞した『ピンポン』や、海外で高い人気を集めたCGアニメ映画『ベクシル 2077日本鎖国』などを手掛けている。当日は、「昨年の5月~6月にかけて撮影したものを1年以上かけて仕上げてきた。ようやく皆さんにご覧いただけることを、心から喜んでいる」とコメントした。


 主演の綾瀬はるかは、本作品で三味線と殺陣に挑戦。アクションシーンは映画の見せ場ということもあり、殺陣の練習には特に力を入れたようで、「撮影が始まる半年前から殺陣の稽古をはじめ、稽古に通えないときは木刀を持って自主練習をしていました」と明かした。


 そんな綾瀬の殺陣について大沢は、「現場ではびっくりするくらいの殺陣を見せてくれた。1対1どころか10人斬りもあるドキドキする演技を、早くみんなに見てほしいと思っていた」と高評価。そのアクションシーンの撮影中には、綾瀬が指を怪我するハプニングもあったというが、そんな中でも気丈に演技を続けた彼女を曽利監督は「素晴らしい女優」と称賛した。


 一方、今回互いに敵対する役柄を演じた窪塚と中村は、映画『ピンポン』で曽利監督と仕事をした仲。窪塚は「『ピンポン』は原作の漫画を忠実に映画に焼き直すために、みんなで同じ方向を向いて完成させた。今回はお互いが対峙したり寄り添ったりしながら向き合えたことで、もう一歩先のクリエーションができた気がする」と話した。「最後のシーンは台本を超えたところで沸いてくる思いがあった」という。


 重みのある内容なだけに、現場は緊張感が漂うムードだったのかと思いきや、そうばかりでもなかったようだ。子役の島は「(綾瀬)はるかちゃんはとても頑張り屋さんで優しい人です。僕のことを『こたちゃん、赤ちゃんの匂いがする』と言って、顔を近付けてきてくれたのがうれしかったです」と話し、1年以上前の現場を振り返った。また、「大沢さんはすごく優しくてかっこいい人です。池でロケがあった時にゴムボートに乗って一緒に釣りをして、自分が釣った魚を僕がとったように見せようとしてくれました」と、現場の和やかなエピソードも披露した。


 最後に綾瀬は、「色々なことを抱えている登場人物たちが、人に出会い変わっていく姿を見てほしい」と作品に対して語った。


 これまでの座頭市と違い、女性の心情描写も細かにされている本作の脚本は、ドラマ『ラスト・フレンズ』や『大奥』などを手掛けた浅野妙子によるもの。出演者が身体を張ったアクションシーンと同時に、繊細なドラマ描写にも注目したい。


出典:日経トレンディネット

中村獅童が気丈に舞台あいさつ「ICHI」試写会

「今度は恋愛もの」とリップサービスも


 11日に父・三喜雄さんを亡くした歌舞伎俳優の中村獅童(36)が17日、大阪市内で開かれた出演映画「ICHI」(曽利文彦監督)の試写会で舞台あいさつに登場した。


 16日の通夜で喪主を務め、17日の朝に新幹線で大阪入りし、梅田芸術劇場で舞台「黒部の太陽」に出演。その後、舞台あいさつに駆けつけ「昨日は諸事情で東京のイベントに参加できなくて、きょう大阪のみなさんにお会いできてうれしい」。映画で悪役を演じたことに「最近は悪役ばっか。好感度が大切な時期なのに失敗しちゃった。今度は恋愛ものをやりたい」とリップサービス。約900人のファンを前に気丈に振る舞って、盛り上げた。


 映画は座頭市の女版で綾瀬はるか(23)主演。「初めての殺陣で大変でしたけど、楽しかった」と笑顔で話した。25日公開。


出典:スポーツニッポン大阪

SunMin、映画『ICHI』ジャパンプレミアで主題歌熱唱

10月16日にSHIBUYA-AXで行なわれた綾瀬はるか主演映画『ICHI』のジャパンプレミアにて、SunMinが同映画の主題歌「Will」を熱唱した。


綾瀬はるか、大沢たかお、窪塚洋介らキャストの舞台挨拶後、ビッグ・スクリーンで『ICHI』本編を上映。映画本編のエンドロールでは、SunMin本人がステージに登場し、同曲を生歌唱した。観衆は圧倒的な歌唱力で壮大な歌声を響かせるSunMinの歌に、じっくりと聴き入った。


歌唱後にはサプライズでキャストの窪塚洋介と曽利監督が登壇。生歌を披露したSunMinをねぎらった。映画『ICHI』は、10月25日よりサロンパスルーブル丸の内ほか全国ロードショー。


ニュー・シングル「Will」
VICL-36460 ¥1,155(tax in)
2008年10月15日発売


出典:BARKS

ゾクゾクする絶対美人 映画「ICHI」主演 綾瀬はるか

 主演映画「ICHI」を見ていて、ふと「絶対美人」という造語が浮かんだ。反対語は当世はやりの「雰囲気美人」。


 絶対美人の条件は二つある。髪形に左右されない。どの角度から見ても美しい。前者は、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」で証明済みだ。髪が抜けて坊主になった彼女が恋人に向かって「キスでも、キスでもしませんか」と語りかける場面は、ドラマ史に残る切なさだった。


 後者については「ICHI」を見れば分かる。彼女が演じるのは盲目の旅芸人で剣の達人。名は「市」。座頭市の女版だ。市が抱える虚無を、曽利文彦監督は横顔の映像で表現する。


 正面の顔がきれいでも、横顔はいま一つという女優はたくさんいる。しかし、彼女の横顔は完璧(かんぺき)だ。仕込み杖(づえ)に手をかけた彼女の横顔は、氷のように冷たく研ぎ澄まされている。「市は口数が少ないので、たたずまいだけで、重いものを背負って生きている感じを出すのがとても難しかったです」


 勝新太郎の市と違い、目は見開かれている。目を開けていながらどうすれば盲目に見えるのか、研究を重ねたという。「何かを見てるようで見てないという感じを表すため、目に力を入れないように気をつけました」


 焦点が定まっていない瞳で、じっと敵との間合いを測る市。その横顔の何とゾクゾクすることか。ただ、殺陣の時には相当な苦労だった。「伏し目がちのままでの殺陣は、かなり怖いんです。型を完全に覚え、タイミングを何度も合わせる。一瞬相手を見ちゃってNGになったこともありました」


 絶対美人には「ICHI」のような繊細な役が似合う。映画「雨鱒の川」の、耳の不自由な小百合、ドラマ「白夜行」の、心に闇を抱えた雪穂……。一方で、ドラマ「ホタルノヒカリ」や「鹿男あをによし」など、ちょっと間の抜けた愛すべき役もピッタリはまっている。なんとも不思議な女優。もう1本の新作「ハッピーフライト」で演じる新人キャビンアテンダント悦子はこちらのタイプだ。


 「その役を愛情込めて演じていると、役と自分が重なってくることがある。そういう時はいいものが出来ると思います」


 「ICHI」も「ハッピーフライト」も、彼女の愛情がたっぷり注がれているに違いない。


出典:朝日新聞