会場: サントリー美術館
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
会期: 2010年3月27日(土)~5月23日(日)
※会期中、展示替えがあります。
開館時間: 〔日・月・祝〕10:00~18:00 〔水~土〕10:00~20:00
※3月27日(土)は「六本木アートナイト」開催のため22時まで開館、5月2日(日)~4日(火・祝)は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
休館日: 火曜日(5月4日[火・祝]は開館)
土曜日の昼下がりに訪問したが、程よい混み具合で快適に鑑賞できた。
とても、楽しい展示だったので興味のある方には是非おすすめしたい。
美術館訪問前には、ミッドタウン訪問時に余裕があればお邪魔するデザート専門店 トシ・ヨロイヅカに寄って予約を入れる。14:00くらいに入り口の予約バインダーを抱えているお姉さんにお聞きすると、15:45~ならOKとのことでその時間で予約を入れる。
美術館だけでは時間を持て余すかと思ったが、展示内容が思いの外おもしろく(興味深く)結局サントリー美術館で予約時間までを過ごした。
サントリー美術館は「生活の中の美」をテーマとしたコレクションで知られるが、お酒を楽しむための道具類、中でもグラスなどのガラス製品は充実している。
展示は単にガラスの美術品だけではなく関連する美術品も上手く絡ませており、じっくり見ているとあっという間に時間が過ぎる。
たとえば、ガラス製の「手拭掛け」。
わざわざガラスで作ってるのもすごいし、ホントに使ってたのかしら?などと連れとつぶやきながら展示に沿って進むと、隣には歌川豊国による絵があり、そこにはガラス製の手拭掛けが縁側の突き当たり(おそらくその隣がお手洗い)に吊ってあり、その家は庭を掃いている人までいい身なりで、部屋でくつろいている人たちや調度品を見ても富裕層の贅沢品だったのが伺える。
そんな風に、疑問&回答、みたいな展示になっているコーナーもあるのだ。
他に、ガラス製の風鈴のコーナーでは実際に天井の高い位置にたくさんの風鈴が吊ってあり、とても美しい。無風なのだが、その風鈴の音色を録音したというBGMが流れている。
が、疑り深い私と連れは、「普通、ガラスの風鈴の音色ってこんなに響かない」などと突っ込む。
我慢できなくなった私は、少し離れたところにあったチラシを持ってきて、天井の風鈴を扇いでみた。
すると、よくある江戸風鈴に比べればはるかにいい音色だが、やはりBGMとは程遠い。
しかし、二人ともしつこい(笑)ので、形状の違う風鈴をそれぞれをピンポイントで扇いで検証する。
その甲斐あって、割とBGMに近いものをいくつか見つけた。
でも、それにしてもBGMは相当音響のいいところで録音したうえで編集もしているであろうという結論に(笑)
風鈴を扇ぎ続ける変なヒトだったが、それをじ~~っと見ているアメリカ人観光客の老婦人たちが ビューリフォーとかアメイジングとか言いつつ、私への感謝の言葉までおっしゃって下さる(笑)
いちおう、「まい ぷれじゃー」とイギリス風に答える少し嫌な女(笑)
他の展示品もいちいち、その仕事の美しさや繊細さに感動したのだが、細かいビーズ細工の印籠には特に感動。
そんな大きさのビーズを作れるのもすごいし、それを模様編みする技術もすごい。
更に、そのビーズ細工を修理する職業があったことも紹介されており、日本人の美意識、高い技術、モノを大切にする心など、見ていてとても楽しい気分になれる展示であった。