週が明けた月曜の昼前に妻からLINEが入った。一昨日の町内会に参加したキモジジイ4人のうちの1人の携帯番号をゲットした。

月曜日で自分の仕事も溜まっていたが、昼飯も食わずに時間を作り、そのキモジジイ1号の携帯へ電話したのは13時過ぎだった。

「〇〇さん(キモジジイ1号)さんですか?忙しいところすみません」

「いや、いや、こちらこそすみません!なんか、旦那さんに誤解をさせてしまったようで!」

キモジジイ1号は明るい、歯切れの良い口調で開口一番、私の会話に被せるような勢いで謝罪して来た。

「〇〇さん(キモジジイ1号)?こちらこそすみませんでした。うちの愚妻が断りもなく飲み会に参加したもので、びっくりして電話した次第です。申し訳ございませんでした」

「いやいや!旦那さん!ご心配は無用ですよ!町内会の飲み会なんてジイさんバアさんの集まりですから!そう言った心配は入りませんよ!」

当たり前だろ!下心があるなんて俺に言えるわけねえよな!(笑笑)

「そうですよね。近所同士のお付き合いですからね。でも、〇〇さん(キモジジイ1号)?
だったら、飲み会は妻に連絡を取らないで直接、世帯主の私に連絡して下さいよ。正直申し上げると、今回の飲み会の件、私にとって気持ちの良い話では決してありませんでした。妻が私に報告なしで飲み会に参加した事は〇〇さんの(キモジジイ1号)責任ではありませんが、私から見たら単身赴任中の旦那を差し置いて飲み会を開催されたと思うじゃないですか?」

「了解!了解!今後は旦那さんに声掛けますね!すみませんでした!私も今回の飲み会は発起人である〇〇さんの(キモジジイ2号)が仕切っていたので気が利きませんでした!ほんと、すみません!」


キモジジイ1号は畳み掛けるかのように釈明し、電話をおいた。

こちらからしてみれば少なくともキモジジイ1号から「旦那さんと同席じゃなくて大丈夫ですか?と奥さんには確認したんですがね〜」くらいのコメントが出ると思っていたが。全くない。キモジジイ1号はジイさんバアさんの飲み会だから心配ないと言って釈明したが、私にはキモジジイ1号の釈明は全く信じる事はできなかった。全くもって気持ち悪い!やっぱり、キモジジイ達もキモジジイ達だが、こんな飲み会に参加する妻も妻だ。キモジジイ達も妻も何かを期待したから集った飲み会だったはず。その期待の内容を想像するだけで気持ちが悪く、虫唾が走る。

電話をおいた後も、もともと、妄想力、想像力が強い私には、この飲み会が非常に気持ち悪く、許せない事に変わりはなかった。

今まで嘘など決してついた事がない妻から度重なる嘘をつかれた事。しかも、妻は娘を巻き込み嘘をつかせ共謀させた事。そこまでして、妻は近所のキモジジイ達と飲みに行きたかった事。加えて気持ち悪い町内会のキモジジイ達のおかげで、私の精神状態は極めて不安定な状態に陥っていた。

そこで、なんとか自分自身で本件を納得させる為に、この飲み会の発起人のキモジジイ2号に連絡するか考える事にした。