最近、読書量が増えたのは大変結構なんですが、
どうにもうまく噛み砕いて言語化できない己の表現力というかそういうのの無さに辟易してます
というわけで今回読んだのは、
希望難民ご一行様―ピースボートと「承認の共同体」幻想です
いや、大変面白かったですほんと
ピースボートのルポと、その発見についての社会学的分析…みたいな……
なんだか、最近は若い人たちの旅行の形態が変わってるみたいで、
「新・団体旅行」というというものが流行ってるみたいです。
(ちなみに、マスツーリズム→カニ族、アンノン族などの自分探し型一人旅→またマスツーリズムに回収されるみたいな流れがその前にはあったとか。バックパッカーの旅が巧妙に商品化、制度化されているなんて話は面白かった)
「新・団体旅行」はただ観光地に行って満足するだけではなく、
カンボジアでの地雷撤去、パレスチナでの難民支援など「自分探し」も組み込まれたような旅行です。
新・団体旅行者にとって「どこへ行くか」ではなく「何をするか」「誰と行くか」が大事なようで、
つまり、「共同体」が付与された旅行は若者にとって魅力に映るとか。
その理由が、若者が現代的不幸(閉塞感、空虚感)に苛まれているからなんじゃないの、と。
んで、その特効薬として「承認の共同体」が求められてるんじゃないの、と。
例えば、現代的不幸を抱えた若者が右翼思想に入れ込んでデモとかに参加するのは
思想を同じくした右翼団体にコミットメントされて居場所を、承認を獲得できたりすることも大きな理由の一つなんじゃない?みたいな。
ただ、そういう目的性のある団体が生温かいコミュニティと化すことで、その目的が冷却されてしまうことも多々あるのが難点。
「居場所」でありながら社会を変えるようなプロジェクトを作るのはとても難しいようです。
で、「新・団体旅行」かつ「承認の共同体」がピースボートなワケですよ…
そのコミュニティが抱える瑕疵っぷりがとても面白かったです。
というところでレビュー終わり。
理由:最近読んだ四冊が全部面白かったため、全部レビュー書きたいから全部密度薄めでいく
レビューっていうか自分用のノートみたいなものと化してるねここ。
とりあえず古市憲寿の本はめちゃくちゃ面白いですマジで。
テンポとセンスがいいんじゃないの?と
しかし、卒論に盛り込もうと思ってたことだいたいこの人が先行で書いてしまってる感あるため、どうしたらいいかわからなくなった今日この頃