ライトノベル【Bom!No!!】006:課題其の壱 【瞋】後篇 (1) | ★I‐my‐me‐mamy★

ライトノベル【Bom!No!!】006:課題其の壱 【瞋】後篇 (1)

OUTLINE

猫神様の力により、0歳の自分自身に輪廻転生した、弓馬。

天使、夜宵と共に課題+ミカへの告白を成功させることで、
18歳以降の、生を約束される。
第壱の課題は、
(じん)】
【ミカの破天荒な行動により、思い通りにいかないことに対し、腹を立てないでいるには何をすべきか】。
宝物のサッカーボールを剛田に奪われる原因を作ったのが、ミカであると知る弓馬。
腹を立てないでいるには、その原因自体を潰せばいいと考える。
果たして、第壱の課題をクリアすることができるのか!?
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

やっぱり俺は、ミカのことが好きだ。

もう無理だ。

今後の展開とか、どうなろうと、

そんなの関係ねぇー!

溢れんばかりのこの感情を、

表現するのが苦手な俺でも、

5年の歳月が、

ミカと会えなかった永久ともいえる時間が、

俺を行動に移してしまった。


「ミカぁああああああああああああああああああああ」


ミカに飛びつこうとする。

俺の左手
をがっつりと掴むミカ。
飛びつく勢いそのままに、

まさかの、
払腰!!


「いでぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


『見事じゃの。さしずめ、柔よく、弱を責めるといったところか。』

(こいつが柔なわけな…)


いけない。

突っ込みのマイナス点は、
もう20点も引かれてるんだ。


『お主の減点は、当然嫌じゃが、楽しみでもあるワシ。あぁ、なんたる苦悩じゃ!』

敵は身内にありとはこのことか。

この課題が、終わったら、

突っ込むどころか、拳骨してやる。


「ちょっと、あんた!? 一体誰??」


当然の疑問である。

というか、遅過ぎる。
むしろ、

【そこのサッカー坊主もろ共、ひねり潰してやるわ! 剛田!】

よりも、その言葉が優先されるべきではないのか。

ミカっぽくて何よりだが。


「と、と、と、とある事情により、こ、こ、こ、この勝負、俺も参戦させてもらうことになった!」

「ふーん。」

「なんで、私の名前知ってるの? とか、あなたの名前は? とか、参戦の理由は? とかを聞かないんだ??」

「私、強い相手と、私の子分になりそうな人間にしか興味ないんだもの。」


こいつが、過去に、

優しそうに話し掛けてきたのは、

後者が原因なわけですね。


「そんなことより、剛田!!」

「なんだお??」

「この勝負で、私が勝ったら、アンタの大事な、トレーニング用の鉄球は頂くわよ!?」

「オイラが勝ったら、この道場に入る約束、忘れるなお??」


そういう確約の元、

おっぱい公園のシンボルは出来上がったわけか。

初めての乳首はカチカチだったんだな。


「あんたも勝負に参加するんだったら、その大事そうに抱えてるボールを差し出しなさい!」

「なんで、丸いものばかりを欲しがるんだ?」

「違うわ。私は、人が大事そうにしているものが欲しくなるの。」


出ました。ジャイアニズム。

こういうとこ、ホントにミカらしいな。


「オイラも賛成だお! その方が勝負が盛りあがるお!!」

「じゃあ、俺が勝ったら、二人を俺の子分にしてやる!」

「いいわよ?」

「いいお!」


なんとも、あっさり。

もっと反発されるかと思ったのに。


「あんたに負けるとは、」

「これっぽっちも思ってないお!」


そういう女たちだったぁああああああ


「剛田、ルール変更よ。」

「お? どんなルールだお?」

「このサッカー坊主から、先に一本を決めた方が、総取りっていうのはどう??」

「いいお! 楽しそうだお! さすがオイラが見込んだ女だけはあるお!!」

「そうね、時間は少年の部の試合時間と同じ2分。」

「それだけあれば十分過ぎるくらいだお!!」


勝手に決めて、

勝手に盛り上がりやがって!!


だが、この勝負であれば、

俺の練習の成果が、活かせる。

ボールコントロールしながら、

逃げ切れるのは、俺の十八番だ。

天は、俺に見方してくれているらしい。

天使は、敵だけどな!

『何を、どや顔してニヤ付いておるのじゃ? ホレ。始まる様じゃぞ。』

「あんたたちのものは、私のもの。私のものは私のものよ!!」
「ちがうお! お前たちのものはオイラのものだお!!」

「さぁ、準備はいい? サッカー坊主??」

「おう! かかってこい!!」

「それでは、始め! だお!!」


襲いかかる龍虎。

果たして、俺は逃げ切れるのだろうか。


006(2)へ続く。
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