■ 第19話 夜士伝の結末

 

「この方は、夜学士様です」

倒れこんだソンヨルを助け起こす少女。

クィの貢女として 華陽閣に連れて行かれた際、ヤンソンに励まされ、ソンヨルに助け出されたあの少女でした。

あのとき、泣きじゃくってた子ですね。

「夜学士様だと? つまり、この方が夜学士様だと?」

少女の言葉に驚き、そのあとは、友好的な態度に変わる人々。

助け起こされながらも、何がなんだか、わからず不安げなソンヨル。

 

吸血鬼を放った村に来たクィは、またしても、先にソンヨルたちが救ったことを知る。

 

「あの者たちは、そなたによって希望を得たのだ。これでもまだ、クィを同じ吸血鬼だと言い張るのか?」

ヤンソンの小説「夜士伝」が人気を博し、ソンヨルを支持する民が増えていた。

だが、クィを倒して自分も姿を消すというソンヨルの決意は変わらない。

「ずっと聞いてみたかった。そなたが仕えた貞顕世子とは、どんな方だったのか。」

「とても、大きな計画を持った素晴らしいお方でした。勇敢で知力にも長けているだけでなく、ユーモアのある友でもありました。淫書を書き、すぐに宮殿から抜け出そうとするような・・・。」

「そうか、淫書はかけぬが、私の春画もなかなかのものだぞ。」

ふふ、と微笑み、私が知る限り、クィの支配をものともしなかったのは、貞顕世子様と殿下くらいですね、と、ようやく穏やかな会話ができたユンとソンヨル。

このとき、村の子供が焼き芋をもってきてくれるんだけど、ソンヨルにも薦めたユンが、しまった感じの顔をするんだけど、もしや血しか飲まないって思ってたのかな?

 

書斎でうたた寝をしていたヤンソンが目を覚まし、外に出てくると、スヒャンがソンヨルの帰りを待っていた。

「学士様を待たれていたのですか?」

「あなたも 一晩中、小説を書きながら、待っていたでしょう?」

スヒャンはもう、ソンヨルとヤンソンのことを認めて、心の整理をつけている様子。

そこへ、「大変です。『夜学士伝』の人気が大変なことになってます、」と駆け込んでくるホジン。

「本当?」

笑顔になるヤンソン。

「人々がいま、何も関心を持ってるか知ってますか?ラストはどうなるのかってことです。」

 

ユンも同じころ、ソンヨルと同じような話題をしている。

「『夜学士伝』のおかげで、動きやすくなっているな。ヤンソンとそなたのおかげだ。」

「しかし、それだけ、クィに反抗する気運が高まり、王様が危険になります。犠牲も大きくなるのでは、と心配です。やはり、急いで、秘策を把握しなければなりません。」

「ヤンソンが関わっていることは明白だが、犠牲にすることはできない。」

本当にそれで、クィを倒せるのだろうか?と不安になるソンヨル。

 

家臣がユンの隠れ家に尋ねてくる。それを見ている密偵。

「陛下、吸血鬼との戦いに、いままで恨みを持った者たちが黒衣団に加わりたいと申しています。」

「直接の手助けは必要ない。恨みは、我々が必ず晴らすと伝えよ。」

「かしこまりました。」

 

ユンは、王に復帰することは、民が決めることだと考える。

戦いが終わった後も生き続けてヤンソンを守り、自分の友になってほしいとソンヨルに告げるユン。

「陛下、私はこの戦いに命をかけています。」

「私もだ。だが、生きるための戦いでなければならない。だからこそ、こうして頼んでいるのだ。」

「陛下の友が 吸血鬼では 問題があるのでは?」

少し、冗談めかして話をしている二人のもとに、護衛から知らせが。

「官軍がこちらに向かっています。お逃げください。」

 

官軍たちが、黒衣団を引き渡せ、とやってくる。村人たちがかばうなか、ユンとソンヨルがあらわれる。剣を向ける官軍を諭すユン。

「私は、そなたたちを殺したくないのだ。」

 

「官軍に発見された以上、ここは危険です。」

「中殿の無事を確認したら、また、合流する。」

 

クィが報告を受ける。

そうか。あいつらを発見したのに、捕えなかっただと。

こいつは馬鹿か?と、一刀両断するクィ。

もう町中の噂になっています。彼らを全て殺してまわることなど、できません。

 

 

屋敷に戻ってきたソンヨルを出迎えるホジンとスヒャン。

「旦那様、大丈夫ですか?あ、そうだ、ヤンソンに 旦那様が戻られたことを知らさなければ。」

「いや、その必要はない。」

怪訝そうなホジン。ゆっくりと邸に入っていくソンヨル。

「お二人のことは、彼らにまかせなさい」と、ソンヨルの気持ちを推し量るスヒャン。

 

「夜学士伝」の執筆をつづけるヤンソンをバックハグ~~~。

どうして、覗き見を?

そなたの「夜学士」は、私をはるかに超えたようだな。最終回が楽しみだ。

どうなると思います?

さぁ、そなたの考えていることが私にわかるとでも?

ありきたりな結末です。愛する人と永遠に暮らすんです。

英雄小説が恋愛小説になって、文句を言われないか?

いいんです。私の小説ですもの。でも、学士様は大丈夫だったんですか?

おまえの信頼が大きな力となった。貢女の中の一番幼かった娘のことを覚えているか?

あの子がどうしたんです?

彼女と、そしてそなたのおかげで、救われた。

ソンヨルの手をとり、書庫の奥にすすむヤンソン。

「確かに、学士様の本当の姿を知ってもらいたいという気持ちもありましたが、私の中に溢れ出る学士様への想いを、本にすべてを注ぎました。」

「わかっている」

「私は会いたかったですが、学士様はどうなんです?」

「会いたかった」

「会いたかった相手が目の前にいるのに、何もしないんですか?」

「さぁ、何をすればいいのか、わからないな。」

すねるヤンソン。口づけをかわす二人。

 

クィに監視されているだろう。中殿の様子を知るために、ヘリョンの配下の者と連絡をとりあうユン。会うことはできないが、ヘリョンの無事を祈るユン。

 

クィを倒す方法は早く見つけなければ、それだけ犠牲が多くなってしまう。

そんな中、ヤンソンはクィの地下宮殿を爆破してはどうかとソンヨルに提案するが…。

「地下宮殿を爆破?」

ホジンが驚く。

「ヤンソンさんの想像力は 計り知れないな。さすが、作家ですね。でも、そんな簡単なことなら、いままでも誰かがやろうとしたでしょう。宮殿の奥深くに、爆弾を仕掛けるなんて、まず、無理な話ですよ。」

「確かに、彼は我々の動きを感知するだろう。しかし、完全に不可能ではない。」

「だめです、宮殿に入るのは、難しいです。」

自分で提案したものの、それが、ソンヨルを危険な目にあわせるとわかり、慌てて否定しはじめるヤンソン。

「いっそ、私の血を取り込んでも、制御できるような方法を探したほうがいいのでは?」

「何百年も守護鬼として生きてきたヘソのような吸血鬼ならいざ知らず、日の浅い自分では、彼の行動と同じようにはいかないだろう。」

 

「血を薄めたらどうかな。それとも、ちょっとずつ、増やしてみるとか、肉だって、よく噛んだほうがたくさん食べれるもんね」

ソンヨルに自分の血を飲ませたときのあれこれを、考えるヤンソン。

ここ笑っていいのか、正直わからないですショボーン

ソンヨルに会いにきたユン。

「陛下、彼を亡き者にする唯一の方法があります。」

「秘策を使わずにか?」

「はい、私が彼をひきつけている間に、地下宮殿を爆破するしか方法はありません。これが私が考える唯一の計画です。」

「そんなことをしたら、そなたも一緒に死んでしまうではないか。この戦いがおわったら、友人となると約束しただろう。そなたの命を奪うような計画はだめだ。そなたがいなくなったときの ヤンソンの気持ちを考えたことはないのか。私は、これ以上、彼女に負担を強いることはできないぞ。」

 

~地下宮殿~

ヘリョン「なかなか、お考え通りには ことが運んでいらっしゃらないようですね。」

クィ「そう見えるか。確かにそのとおりだな。人間を過少評価していたのかもな。彼らの提案を無視してきたからな。愛する者を守ろうとする人間の心とやらを利用する方法を考えなければ。これから、宮廷で会議だ。ついてまいれ。」

 

黒衣団を率いている者が、廃位されたユンであり、追補しなければ、と騒ぎだてる閣僚たち。

「知ってのとおり、彼の人生については、同情もしている。だからこそ、命だけは助けてやろう、と目こぼしをしてやっていたものを・・・。仕方がないな。自分で名乗り出てくるようにしてやろう。どう思う?領相。」

わざと、話を領相に振る。

「明日、公に 中殿を処刑しようと思う。誰が、吸血鬼のスパイをしたのかという罪でな。」

言葉を失う官僚たち。

 

私は、ご承知のように、この国の中殿であるまえに、クィの女です。父の脅迫により、そうなったものの、これ以上、この国を守るべき、王様のために何もしてさしあげることがありません。このまま、縁をお切りください。この後は、クィの女として生きてまいります。どうかお体を大切になさってください。最後まで、お守りできず、申し訳ございませんでした。

ヘリョンの文を読むユン。

なにか、理由があるのだろう。これは私にあてた最後の言葉なのだな。

 

ヘリョンの配下の者より、「実は、中殿の処刑を実行しようとしています。このことは、陛下に伝えてはならないと言われております。」と連絡が来る。

「私をおびきよせる罠なのだろう。」と、了承したふりをして、隠れて外出するユン。

表で、ユンを呼び止めるソンヨル。

「陛下 なにか起こったのですか。もしや、中殿様になにか?」

「そんなことはない。そなたのほうが顔色が悪い。」

「吸血鬼の顔色はいつもこんなものです。」

「ヤンソンを幸せにするという約束さえ、守ってくれ。」

一礼するソンヨル。

 

処刑場に向かうクィと、ヘリョン。

「そんなにおびえることはないぞ。」

「こんなことをして、本当に、陛下がいらっしゃると思われますか?」

「人間の心を無視するなといったのは そなただ。彼がこなかった場合は、夢を見たと諦めるのだな。言ったであろう、愛情をそそぐことは弱さになると。」

「いっそ、私を噛んで、人間の心と縁を切られてはいかがですか?」

「待っていれば、いずれ、そうしてやるつもりなのに、なぜ、急ぐのだ。一時たりとも、私といるのが嫌なのか?」

「手に入れられない人間の心をあきらめて、私と共に、どこかで暮らすことはできませんか?人間の世界は、人間たちが壊せばよいではないですか?」

「そんなにまでして、あいつを助けたいか?」

「それだけではありません。私も、キム・ソンヨルを見て、あなたの気持ちに気づけたのです。」

「俺の気持ちがわかるとでも?」

「持つことができない人間の心を軽蔑しながらも、実は羨ましく思っているのではありませんか?お願いですから、もうやめてください。」

「やめろ!お前が知っている俺は、たかが10年くらいなものだろう。何を偉そうに、言いたい放題だな。お前の夫をどうするかは、俺が決める。お前は見届けろ。」

ヘリョンの心が、ユンに傾いているのが許せず、強引に、ヘリョンの手を引いて、処刑の場に向かうクィ。

 

~ソンヨルの居室~

清の商人から、爆発物をあつめろ、とスヒャンに命じるソンヨル。

「クィと一緒に死ぬおつもりなのですね」

「そなたは自分の人生を考えろ。二度と私と一緒に死ぬことなど考えてはいけない。そなたのお蔭で、小さな子供が美しい女性に成長する喜びを知った。明るい太陽の下で、人生を全うしなさい。」

言葉にこそ、出さないものの、ソンヨルへの気持ちを心に刻むスヒャン。

<旦那様との一瞬一瞬が 幸せでした。>

そこへ、「旦那様、大変です」ホジンが飛び込んでくる。

ホジンがいつしか、うっかり八兵衛のような役割に・・・。

 

中殿のもとに 一人 赴くユン。護衛兵に行く手を阻まれる。

「あなたを確保します。」

「誰に物を言っているのだ。自分で行くから、道をあけなさい。」

クィの前にひざまづかされるユン。

その後ろから、死に装束のヘリョンが現れる。

「お前が捨てた女を俺が守ってやったのだぞ。とうとう、自分の意志で来たというわけか。」

「私の罪は私が贖う。」

「廃位された今、そんなことをいうのは無駄だろう。」

 

「静かにしろ。」

「私を殺せばいい。」

「望むなら、そうしもいい。王の名誉を守るためにはすることがある。監視の目の全てが邪魔だな。私は、お前を吸血鬼にしてやろう。目覚めると 猛烈に喉がかわくはずだ。ここにいるものたちを食い殺せ。さぁ、しっかりと見ているのだ。これが無能な王の本当の姿だ。」

 

ユンに噛みつこうとした瞬間、クィの背中に、かんざしに隠した剣を突き立てるヘリョン。怒りにまかせて振り返ったとき、偶然、ヘリョンの首元に、クィの爪が当たってしまう。

倒れるヘリョンを抱きしめるユン。

「死んでも後悔はしておりません。」

「だめだ、死ぬときは一緒だと約束したではないか」

思いがけず、ヘリョンを傷付けてしまい、混乱したクィ。

クィに挑みかかるユンを、ソンヨルが救出する。

 

なんとか、アジトに連れ戻ったソンヨルに対し、なぜ、あの場で死なせてくれなかったのかと、責めるユン。

中殿様の死を無駄にするおつもりですか。あなたの民にも 同じことをいうつもりですか?

(愛する人を失った)痛みはわかります。でも、耐えねばなりません。

クィは、私の手で始末します。

 

「陛下には時間が必要だ。すこし、一人にしてあげてくれ」

ヤンソンを見つめながら、心の中で、自分がいなくなったときのヤンソンを、今のユンに重ね、私に会う前のお前に戻せるものなら戻したい、と切実に思うソンヨル。

 

~地下宮殿~

ヘリョンの遺体を 大切に、大切に、地下宮殿に運んでくるクィ。

自分の玉座に、ヘリョンを、そっともたれかけさせる。

「こんなつもりじゃなかった。簡単に殺そうなんて 思っていなかった。お前を何百年も何千年も傍におき、このまま、俺のことを憎み続けさせたかったのに。」

手をそっと握る

「この俺に対して、冷笑しながら、俺を哀れだと厚かましいことを言う人間がどこにいるのだ。おまえ以外に誰が?」

こたえろ。こたえろと言っている。

涙・・・涙・・・涙えーんえーん

 

成均館の学士たち・儒学者が 街角で声をあげる。

「現在の王、吸血鬼を退位させるのだ」

賛同する街のひとびと。

 

「華陽閣に、黒衣団をあつめさせろ。」

私は、旦那様と一緒に行きます、と訴えるホジン。

「反乱の際、出てこないよう、陛下を守ってほしいのだ。」

「なんで、いつも雑用ばかりなんですか。」

「世界を維持するのは、実際に戦うものだけではない。血で覆われた大地に、新しい芽を育てる人々だ。辛い役目をになわせてすまない。」

詫びるソンヨルに対し、「わかってくださっているのなら、いいです」と渋々了承するホジン。

 

ヤンソンには、なにも言わないでほしい。自分を慕ってくれている気持ちがわかるだけに、なんと言葉をかけたらいいのか、わからない。

その言葉を、部屋の外で聞いているヤンソン。

 

部屋から出てきたソンヨルに、素知らぬ顔で、「お出かけされますか。」と尋ねる。

「遅くなるから、待たなくてもよい。明日の夜まで戻らないかもしれない。」

「それでは、ちょっとそこまで、お見送りしてもよろしいですか。」

 

屋敷から、木立に入るあたりで

「そろそろ、戻りなさい」

「学士様、今度の本が、『夜学士伝』の最終回です。どうやって終わらせたほうがいいと思いますか」

「人々の希望となるような終わり方がいいのでは?」

「クィと戦って死んだ、というのはどうでしょうか。」

「民のためにも、クィが滅びたのなら、それは悲劇ではないだろう」

「恋人はどうなりますか?」

「時間がたてば、心も落ち着いてくるだろう。」

「学士様は、その恋人のことを ずいぶん弱く考えていらっしゃいますね。もう、彼女の心は決まっています。彼女のためにも、最後まで死なず、そして 戻ってくるんです。学士様にお話したら、結論がみえてきました。一番最初に、学士様に読んでもらうつもりですから、早くお戻りくださいね。」

「わかった。」

 

笑顔で手をふって見送るヤンソン。後ろを向き、必死で涙をこらえる。それを感じるソンヨル。「すまない、ヤンソン」決意して、山道をおりていく。

 

玉座の部屋にやってきた領相。

おびただしい死体の山。中央の玉座に座り、うなだれているクィ。

「どうして、そんな遠くに立っているのだ。もっと近くに来るがいい。中殿のことはすまなかった。あんなことをするつもりはなかった」

近くに行こうにも道がない。

「お気になさらずに。」

「なんだと? おまえの娘を殺したのに、平気なのか?なんだ。そうまでして 生きたいのか」

「私は、あなた様と一緒にすすむと決めたのです、私がいなくなれば、この国の昼を誰がおさめますか。」

「おまえはそれでも人間か 消えろ。早く」

 

「私がやつをひきつけている間に、地下宮殿を爆破するのだ。」

黒衣団を前に、宣言するソンヨル。

 

★最終回 第20話に続く★

実質、私にとっての最終回みたいなものですね。

ユンの辛い気持ちもわかるし、ソンヨルとヤンソンの別れのシーンも切実なんですが、やっぱり、クィとヘリョン、特に、ヘリョンを失ったクィの深い悲しみ、これ以外にありません。

 

様々な能力をもっているのに、一度死んでしまった人間を生き返らせることはできない。なにより、自分がヘリョンの命を奪ってしまったという事実を受け入れるしかないなんて、辛すぎる。。。

ずっとずっと一緒にいてほしかった、なんて、こんなストレートな想いを告げるとは思わなかったけれど、それほど、混乱しているクィが哀れです。

 

それに比べると、相変わらず、というか、最後の最後まで、ヘリョンの気持ちは分かりにくい(苦笑)

ヘリョンにとってみれば、ユンに抱きしめられて逝ったという記憶が、最期の意識だったことが救いかもしれません。

 

自分の処刑を餌に、おびき出されるユンの死を予告されている状況で、クィに対して、このまま、二人でどこかで過ごせないか、と提案します。状況は違いますが、ヤンソンが傷を負ったソンヨルとの二人きりの生活を、ずっと続けたくて、同じことを言ったことを思い出します。

クィが欲しかった言葉は、こういうことではなかったんですけども。

 

ユンの人柄を知り、愛するようになったのは確かだと思いますが、ユンが生きてさえいてくれれば、という自己犠牲のうえでの発言ではないような気がするのです。

 

はじめて恋を知り、愛へと気持ちが変化するにつれ、出会いからして間違っていた、という贖罪の気持ちが強くなり、ユンの傍に永劫いるのは、自分ではないと冷静に受け止めていたヘリョン。

恋でも愛でもないけれど、自分の運命として、自分の居場所はクィのもとだ、クィもそれを望んでいるのだと、心のどこかで、感じていたのではないかと、いう気がするのです。

単なる願望かもしれませんけどね(笑)

 

まぁ、このヘリョンの対応あってこそ、クィの愛が際立つという相互関係なので、この悲恋もありだな、と。

勝手に、ラス前で盛り上がってしまったので、最終回は粛々とすすめます。