■ 第6話 つかの間の恋情

 

布袋の持ち主を探すため、冊契(本売り)を捕えさせたクィ。

一人の商人がクィに噛まれて吸血鬼と化すと、全員が死の連鎖に巻き込まれてしまう。

 

「目のクリっとした本売りの若者をみなかったか」と探し回るソンヨルとホジン(ソンヨルの従者)。

サンザシの香箱を拾う。

2度目ね、落とすの。

これがないと、クィに見つけられちゃうからね。もしかしたら、もう既に・・・必死に探しまわるソンヨル。

 

兵判との面会の約束を反故にしてしまう。時間をつないでいるスヒャン、怒ってます。

 

本屋に戻っているヤンソンを発見。

そりゃ、怒るってもんです。

「ここで何をしているのか聞いている」

「ええっと、備忘録を探そうと・・・。」

「それが危険だから、お前は、一家でここから遠くに行こうとしているのではないのか?」

口調の固いソンヨル。

「怒ってらっしゃるのですか?もう、探すこともできなくなると思って、でも諦めたくなくて、一人で来たんです。ビラを読んで備忘録は創作ではないと知りました。だからこそ、学士様が必死で探しておられるとわかってます。ウェソンおじさんは戻ってこないし、最後の機会だからきたんです。もう、学士様のお手伝いができなくなるから・・・」

泣きそうなヤンソン。

サンザシの香箱を、首にかけられて、はじめて、ヤンソンは、ソンヨルが探し回ってくれたことに気づく。

「これを・・・どこで。探してくださったのですか」

「二度となくすな」

 

帰り道、歩くスピードを合わせてくれたことに気づいたヤンソンは、ソンヨルの隣に並んで歩く。

ソンヨルの靴をみて、昨日の夢のことを考えるヤンソン。

「もしかして、昨日、私を酒場で見かけませんでした?変に思われるかもしれませんが、てっきり、夢だと思ったのに、靴を履いてたんです。なんだか、夢なのに、夢じゃなかったような。」

「どんな夢だ?」

「靴をプレゼントされて・・・履かせてくれて・・・」

足元をみると、いつものわらじ。

「あ、家に置いてあります。自分のものか、確信がもてなくて」

「だから?」

前の晩のキスについてソンヨルに尋ねようとするが、彼のそっけない反応を見て口をつぐむ。

 

家に帰り着くヤンソン。

「明日、耽羅(タムナ=今の済州島)に発ちます。また お会いできるかどうかわかりません。

お元気で。」

「感謝する。世話になった。」

「こちらこそ、ありがとうございました。忘れません。」

 

淫乱書生を、ユン自身の手で捕まるよう、指示するヒョンジョ。捜査権のないユンが捕まえれば、王の後継者として世間を納得させられる。

それから、忽然と消えた怪文書の行方と、王宮内に間者がいないかどうかもつきとめろ。

 

怪しいものは皇宮内にはいない、と報告するノ・ハギョン。

大量のビラを一瞬で回収するなど、クィの仕業としか思えぬ。

しかし、日がたかく昇ってからだったそうです。

・・・となれば、 結論は一つだ。陽光のなかでも動ける吸血鬼が クィの他にもいるということだ。

ヤンソンの居場所はわかったか?

 

荷物の整理をしながら、ソンヨルとの日々を思い出すヤンソン。

 

月を見ながら、ヤンソンのことを思うソンヨル。

「ヤンソンは無事でしたか?」

明日、無事に発つだろう。もう遅い、やすみなさい。

女ではなく、友として 傍にいさせてください。

はじめてです。そんな落胆されている旦那様をみるのは。

別れがつらければ、別の方法を考えましょうか?

「けなげな彼女を愛おしく思った。彼女をみていると、人間だった頃の幸せな日々を思い出した。短い夢だった。」

ああ、正直な気持ちを吐露したソンヨルが辛そうでたまりません。

「予定通り、行かせなさい」

でも、本心の本心は、「行かせたくない」これにつきます。

 

ユンは、あらためて、護衛兵士に、ヤンソンの護衛を命じる。

「あの子は、これからも無事であるべきだ。お前は、これから、私ではなく、彼女の護衛につくのだ。もし、彼女が捕まったり、傷ついたりしたときには、厳罰に処す」

淫乱書生の理解者であり、冊契の生き残り、そして なにより、大事な人だから。

ちょろちょろと街中を歩きまわるヤンソンに、護衛が四苦八苦してる(笑)

ソンヨルへの贈り物を買いにきたのね。

 

ヘリョンが、世孫との接近を図り始める。

 

本売りたちの死体は、すべて、秘密裏に焼き払われた。

 

かつてのサドン世子の家臣・従者たちの中で、生き残っている奴婢らの行方を追うソンヨル。会いに出向くと、該当者は1年も前に逃げた、と言われる。しかし、奴婢らを束ねる男の部屋に似つかわしくない唐時代の政治の本が、無造作に置いてあるのを見つける。その者のあとをつけると・・・淫乱書生のアジトらしき小屋に入っていく。ウェソンがとらえられていた。そこにいたのは、ユン。

ソンヨルは淫乱書生の正体がユンだったことに気づいて驚く。

 

ヘリョンが 鯉のえさを大量に池にまき、殺してしまう。

やっぱり 錦鯉は昔もお金持ちの象徴なのかな。

「なぜ、父のいうことをきかぬのだ」と父に叱られると

「ご自分の出世のために、幼い娘を吸血鬼に差し出す方を 父だと?」

 

ユンをみかけたヤンソンが、声をかける。

世孫様、ヤンソンの笑顔攻撃に、素通りできません(笑)

「借用書?」

「安全のために、耽羅にいくのはいいが、当分、逢えなくなる。200両をどぶに捨てろと?」

「借り逃げするつもりなら、別れの挨拶なんかしませんよ」

「金銭関係は 明確にすべきだろ」

わたくし チェ・ヤンソンは イ・ユンに約束する。月に2回以上、手紙を書く。絶対に元気な姿で早々に帰ってくる。

「はやく 拇印を押せ」

「これが 借用書ですか?」

心のなかでは、ヤンソンに「よく眠り、よく食べて、元気に戻ってくるのだ」と想いを告げるユン。

「耽羅は遠いんですよ。それに、妹の足が治るには何年もかかりそうですよ。」

「大丈夫だ、今にわかる。 必ず 早めに呼び戻してみせるから!」

う~~~ クィとの決着を早めにつけるって意味だよね。

ユンも、捨てがたいな。

 

最後に、ソンヨルへのプレゼントとして、ランプを置きにくるヤンソン。

手紙を読みながら、それを取り出してみるソンヨル。


そんな中、ヤンソンの父、チョ・センは自宅の床下から「チョンヒョン世子備忘録」と筆箱を密かに掘り出すが…。

備忘録どころか、おお、筆箱まで!

 

ヤンソンの袋をもって、市中を探すクィ。

積極的です。あれだけ、冊契たちを集めたのに、阿鼻叫喚の中、犠牲者を出しただけになってしまったからね。

 

すれ違ったヤンソンの胸に、サンザシの小箱があるのを思い出す。

「キム・ソンヨル、小癪な真似を・・・」

クィの気配を感じ、ヤンソンを助けにくるソンヨル。

 

ヤンソンの手を引きながら、逃げ回るソンヨル。

学士様、これは夢じゃないですよね。

香陽閣にいけ。そして、絶対に外に出てはいけない。

 

とうとう出てきたな。

いいだろう。

この袋の持ち主は誰だ?

知りたいか?ならば、ついてこい。

 

この袋の持ち主が 本当に淫乱書生なのか?

 

とうとう、直接対決です。吸血鬼としての能力は、クィのほうが断然上。

まさに死闘を繰り広げる中、袋を取り返し、海に投げ捨てる。

ちょうど、朝日が昇り始める。

チャンス到来。

殺してやる。

朝日を避け、暗闇の世界へ急ぐクィ。

サンザシの剣で刺され、大出血を起こし、意識を失うソンヨル。

 

ホジン「旦那様はどうしたんですか」

ヤンソン「わかりません。でも、ここに行けと 命じられたので。」

 

太陽が昇ったのに、クィは、地下宮殿に帰ってこなかった。。

不審に思うヘリョン。

 

ソンヨルも 日が高く昇っても帰ってこない。

焦り始めるスヒャンとホジン。

スヒャン「旦那様になにかあったら、あなたを絶対に許さない。」

ホジン「お前にできることはない。ここにいろ。」

 

「ヤンソンとその家族が 乗船するのを確認いたしました」

え~?なにウソ言ってんの?この人???

・・・と思ったら、なんと、世孫の護衛は、王様に通じていたのね。

「その者の名前は、チョ・ヤンソンといったか?」

冊契ごときに、護衛まで付ける世孫の行動が気になる王様。

 

どうしても、じっとしていられないヤンソンが ソンヨルを探しにくる。

発見!

あそこに・・・と 指差した山小屋に運び込む。

医者をよばなければ、というヤンソンに、早くここをでて、船に乗れ、と言って気を失うソンヨル。

 

★第7話に続く★

探し回るなと言われても、徹底的に、捜し見つけ出す男。

ちゃんと、この二人は、恋愛のスピード感があっているので、見ていて、キュンキュンしますね。

無表情でも、かなり動揺しているソンヨルの瞳の揺れ加減、とか。

 

でも、ひそかに、ユンも結構いいじゃん。

 

はぁ~、直接対決で、ソンヨルは、かなりの深手を負いました。

ソンヨルの姿が横にスライドしたときに、朝日が・・・という構図は、かっこよかったです!

どっちの味方だ(笑)

罪なきものを虐殺するクィは好きじゃないから、ちょっと、前回からこの回にかけては萌え部分がないな。

 

ヘリョンが病んでます。動物への殺生に躊躇いがなくなるのはサインです。心配です。でも、わたしも生臭いのは苦手です。