■ 第3話 チョンヒョン世子備忘録
ソンヨルは、ヤンソンの血の匂いに反応し、追いかけてくるクィを振り切り、やっとのことでヤンソンを救出。
邸に連れ帰り、ソンヨルの血を垂らすと、ヤンソンの傷は、見る見るうちに治癒していく。
水中kissとか、人工呼吸とかって、最初からチューばっかだ。
「そうだ、そうだろう、簡単につかまっては、120年も隠れていた意味がない。」
ヤンソンの匂い付き鞄はクィの手元に。
~地下宮殿~
鞄の中身を確認し、淫乱書生の描いた「父子愛欲」の書を取り出すクィ。
「キム・ソンヨル、お前が姿を あらわしたのは、この淫乱書生のせいか。これを書いた奴が、備忘録をもっているのか」
10年前、自分が殺し、今は屍蠟化(ミイラ化かも)して木の根に取り込まれたサドン世子を見つめるクィ。
サドン世子の最期の言葉を思い出す。
「お前には絶対秘策は見つけられない。たとえ、私を殺してもだ。」
スヒャンは、クィに匂いを知られたヤンソンを始末すべきと提案するが、ソンヨルに戒められる。
備忘録を探す手がかりだ。なぜ、「吸血鬼伝」をもっていたのか、わかるまでは、怪我をすることも、死ぬこともダメだ。
もうすでに、気持ち的には、ネッコダ、ネゴシダ、ネサラミや~ですけどね。
一方、約束の場所で、(健気に)ヤンソンを待ち続けていたユンは、自分を監視する男に気づく。
そんな中、悪夢にうなされるも、ヤンソンは、なんとか目を覚まし、怪我が治っているのに、これまた驚き。
「昨晩、助けてくださったのは 学士様ですか? あの娘をご覧になりましたよね?」
「雨に打たれ、倒れていたそなたを見つけたが、あのままでは獣に襲われるので、連れて帰ってきただけだ」と説明するソンヨル。
あの恐ろしい出来事は、夢の中の出来事だったのか、と自信がなくなるヤンソン。
「そなたこそ、危険にもかかわらず、なぜ、夜中に山に?」
「学士様にお会いしたくてたずねる途中でした。学士様に、淫乱書生を探す目的を確認したかったのです。」
淫乱書生の著書を売って、家族を養ってきた自分には、淫乱書生に恩があり、裏切り、捕まえる手伝いはできない。学士様の役に立てないのが申し訳なくて、自分の宝物である「吸血鬼伝」を渡した。
「吸血鬼伝」を書いた淫乱書生と、「父子の愛」を書いた淫乱書生は、筆名も序文も同じだが、時代も文体も違うし、別人だと説明するヤンソン。
120年前の「吸血鬼伝」を手に入れた経緯について聞かれると、
昨年、知り合いの貸し本屋で購入した。その本屋は禁書も扱っているので、一見の客は入れないから、自分がお連れします、と、連れだって出かける様子を、スヒャンが悔しそうに見つめる。
道すがら、再三、自分を救ってくれるソンヨルに礼をいうヤンソン。
「いつから男装を?」
10歳頃に大怪我を負ったため、その前の記憶はないが、とにかく、女性として過ごしたことはない。でも得をすることのほうが多い。冊契(本売り)の仕事もできて、家族も養える。人々が、自分の売った本を読み、勇気や知識を得る喜びを知ることは自分の誇りだと話すヤンソン。
「きれいだ・・・・お前の心は」
ドギマギするヤンソン。
本屋の前で、清国人のフリをして、雑貨を売っている隻腕の男。
朝鮮の本で、ここにないものはほとんだない、というだけあって、相当数の蔵書。
依頼されていた貞顕世子の備忘録は、あちこち探したけれど、見つからない、と答える本屋の店主ウェソン。
ヤンソンを帰し、ひとり、ものすごいスピードで探していくソンヨル。
しかし、やはり見つからない。
尾行されているヤンソンを、またしても救うソンヨル。
「もう大丈夫だ」
震えるヤンソンを抱きしめようとする手が、一瞬逡巡する。
尾行していたのは、スヒャンが命じた男だった。
ギュッ!
獣がいやがる匂いだというサンザシの香箱をヤンソンの首にかけるソンヨル。
クィの嗅覚から避けるためのもの。
急な土砂降りの中、手に手をとって駆け出す二人。
なんだか、楽しくて、気持ちよさそうに雨を浴びるヤンソン。
ソンヨルは天真爛漫なヤンソンを見つめながら、ミョンヒとの幸せだった日々を回想する。
川の水に顔をつけたとき、水中キスを思い出すヤンソン。
「人生初のファーストキスが、夢の中・・・。眠っていた私の色情が目を覚ましたのね」
その表情から、ヤンソンが何を考えているのか、まるわかりのソンヨル。
ヤンソンが可愛くてたまらんって顔してますよ。
朝廷では、王にむかって、
世間に出回った怪文書は、サドン世子を擁護する一団の仕業で、淫乱書生が謀反をたくらんでいる。逆賊サドン世子の息子である世孫の廃位を訴える高官たち。
ヒョンジョは、耳をかさず、新宮殿を今年度中に完成させることと、世孫の講義を増やし、夕方の講義には自分も参加することを決定する。
クィに、民の窮状には目もくれず、皇宮の新築と、世孫の嫡位に固執してばかりだと、ヒョンジョの現状を、逐一報告する領相。
「10年前までは、聖君と呼ばれておったのに、なぜ変わったのか。息子を失ったからか」
クィ殿の意に逆らったのだから、死は当然だと、クィにおもねる領相。
猟に来たユンは自分をつけている間者をとらえ、王の前で、王室を愚弄する者として、大司成の罪を暴き、高官たちに緊張がはしる。
<写真 OSEN>
今までの放蕩な暮らしから、皇宮に戻る準備に入る世孫。
ソンヨルは、ヤンソンを専属の冊契(本の行商)として、雇うことにする。
約束の3日が過ぎても 借金を返せないヤンソン。
父親と妹も家から引きずり出されている。
通りかかったイ・ユンが 200両をヤンソンに内緒で肩代わりする。
二度とあの子を苦しめるな。一緒にいる友人は世孫様の親友で、校理の役職についている者だ。高利貸しとして 役人に訴えるぞ、と脅すことも忘れない。
夜更けに 王を訪ねるクィ。
誰も来ないから、寂しくなったのね
自分が死んだら、宮殿を支配する吸血鬼の存在を世に知らしめる手筈になっていると告げるヒョンジョ。
それでなにができる?
確認はできる。サドン世子のもくろみを。死の直前、余に打ち明けた。 「吸血鬼を滅ぼす秘策の描かれた書を盗み取った」、と。
秘策なんてものはない。
ならば、余を殺すがよい。
喉元に噛みつこうとして、思いとどまるクィ。
淫乱書生を取り逃がしたら、殺してやる。お前も、お前の可愛がっている世孫もな。
ほっほ~、さすが イ・スンジェ先生様。 二人の心理戦は、このあとも何回か出てきますが、迫力あります。
がんばったね、スヒョナ~。
井戸を覗き込み、なにかを考えているクィ。
その様子を見ているソンヨル。
サドン世子は、息を引き取る最後の瞬間に、ソンヨルに「秘策は人だ」と言い残していた。
ソンヨルの名前が 貞顕世子の備忘録にあったことも。
「学士様、貞顕世子の備忘録について知っているというものを見つけました」
ヤンソンからの知らせに、もう一度、街に出ることになるが、待っている間に、ソンヨルは、ミョンヒそっくりの女性を街で見かけ、抱きしめてしまう。
★第4話に続く★
いつのまにか、ヤンソンは単なる本売りではなく、人外さまざまに狙われる、超重要人物になってしまいました。
ソンヨルは必死に備忘録を探せば探すほど、可愛いヤンソンが、もれなくついてくるという、おいしい状況ですが、そのためには、ソンヨルも命がけです。(笑)
命を存続するために、新鮮な血を補給する必要があるのに、それどころか、貴重な血を供出しまくりです。
ヤンソンを救うために、相当なパワーを使い、危険な目にあっているソンヨルを見ていられないスヒョン。血の調達など、人間界で生きていくサポートをずっと続けてきたのは、年端もいかない頃に助けられた恩義とソンヨル恋しさのため。
人を雇って、ヤンソンを狙わせるなど、ちょっとやり方は過激ですが、若干気の毒になってきました。。吸血鬼になってでも、永劫、ソンヨルの傍にいたいのだ、命を懸けているといっても、相手にされず、まったくもって、報われない。でも、頭の回転が速いので あ~いえばこ~いうみたいな切り返しが的確すぎて、恩着せがましく感じるときがあるしな~~。ここが切なさ指数があがらない原因か、と。
ユンの狩り姿が美しくて、やっぱり 形を作ってみせることのプロフェッショナルさを感じます。さすがは、スーパーアイドルです。
史劇だと他の人とのスタイルの違いが歴然だから、これを容認するかどうかは、今後別問題なのかもしれませんが・・・。
最近、モデルから俳優になった若い役者さんが主役級をはることが多いので、185センチ超えとか余裕だから、画としてのバランスとるのが、結構難しいかもですね。
今回は、本ひとつ読むポーズも、決まりすぎてるクィ様を堪能しました。
「父子の愛欲」を随分、気に入られたと見えます。かたときも 手元から離しません。
月明かりの下に見る、白く浮き出たようなクィが一番美しく見えます。
イ・スンジェ先生様は、いろんなドラマでお見かけしていますが、私の中では、「明日にむかってハイキック」で、殿堂入りしたハラボジアクターです。若い俳優さんは、緊張するんだろうなぁ。そんなシーンをみながら、私も緊張しています(笑)