お手入れ（キズ編）

革は傷つきやすい素材です。
　爪や指輪、ブレスレットなどの装飾品、コンクリートの壁やフェンスなど、キズの原因になるものはたくさんあります。
　私は財布をしょっちゅう爪で傷つけてしまいます。革にキズをつけてしまったときは思わず「あーっ！！」と悲鳴を上げてしまいます。やっちゃった、トホホ……と涙を飲んだことも数知れず。

　オイルをたっぷり含んでいる革ならばしだいにキズがなじんで目立たなくなることもありますが、基本的についてしまったキズは完全に消すことはできません。だからといって、傷つけないようにおそるおそる使うのはもったいない！　
キズこそが革らしさを引きだしてくれる大切な要素だと開き直ってしまうのをおすすめします。
　
　キズも自分が革とともにすごした時間の証。世界中のどこを探してもふたつとない自分だけの革の表情を生み出す要素としてぜひ愛して差しあげてください。

　ちなみに私は、傷つけてしまったときは「ごめんね」とキズをやさしく撫でています。そうすれば革も「しょうがないなあ！　許してやるよ」と言ってくれているような気がするのです。



長く使うものですからね、革は。財布にしても、靴にしても。
大事にお手入れしたいものです。