司法試験答案スピードアップのコツ | 予備校派のための司法試験・予備試験塾 KLOライセンス

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本ブログは元々個人が運営しておりましたが、今後、事務的な質問に関しましてはKLOスタッフが回答させていただく場合がございます。

私は、司法試験の答案は、刑事、公法、倒産法は8頁ビッシリ書き、

民事系では問題のタイプによりますが大体6~8頁、

しかも字は最初から最後まで崩れることなく読みやすいといわれ、

答練では、それでも10分~20分時間があまったりするので(本番ではさすがに5分程度でした)、

「どうやったらそんなにかけるんだ。」

という質問をよく受けてきたので今回はそれについて少し書きます。


本当は、実際に初見の問題を使って私の問題文の分析・構成の仕方等を実演するのが一番で、

ゼミではそういうこともやっていましたが、文章で伝えられることには限界があるので、

その辺はご容赦下さい。


※この後、上記を実践した「効率的な答案構成と問題文の読み方ゼミ」を実施し、音声配信(3000円)も行なっております。




第1 テクニック面

1 答案構成

まず、他の方との一番大きな違いは答案構成にあります。

私の答案構成時間は答練だとだいたい10~20分です。本番で15~30分。

私は、構成用紙はほとんどの科目でほぼ真っ白のままです。

問題用紙にマークや書き込みをすることで、それを答案構成にします。

旧司法試験の問題ではそれは不可能なのですが、

新司法試験の問題は、問題文の事実から論点が見えやすく、

あてはめに使うべき事実も全て問題文上に書かれているので、それが可能です。


憲法を例に少し説明します。

憲法では基本的に4色のマークを使います。1色+メモでもかまいません。

まず、違憲の方法の事実をピンク、合憲の方向の事実を水色、評価次第でどちらにも使える事実を  紫、等にして、問題文にマークしていきます。

あるいは、一色のマーカーで使う事実にマークし、違憲の事実には「-」とメモり、合憲の事実には「+」とメモり、どちらにもつかえる事実には「△」と書き込んでおくなどします。

多くの人は、これらの事実を構成用紙に書き写したりしますが、その時間がもったいないので私はやりません。

構成用紙への書き写しの時間をショートカットするだけで10分以上は時間が稼げると思います。


ちなみに、答案の細かいナンバリング(⑴やアなど)は構成段階で考えるよりも、答案を書き終えた後に、後づけで書いたほうが悩まずに住みます。これは工藤北斗講師もそうだったらしいです。


刑法は構成用紙を少し使いますが、行為を時系列に沿って行為図を作って同時に論点名を書きこんで終了です。

これは実際のものを見せないとどんなものかわかっていただけないと思いますが。

過去の構成用紙が残っていれば写真をアップしますが・・・。


民事系は当事者関係図のみを構成用紙に書きます。

あとは時系列図を書く代わりに、問題文の日時の部分をすべてピンクでマークしておくことで、いつ何があったかを問題文ですぐ確認できるようにしておきます。


刑訴は、構成用紙を全く使いません。時系列に沿ってストーリーが進むので、日時をピンクでマークし、違法の事実と適法の事実を色を分けてマークしておきます。


倒産法は、旧司型に近いので、オーソドックスに当事者関係図と時系列図を書いてよいです。


全科目共通することとしては、問題文のある論点に該当する部分の横に論点名だけメモります。


以上のような感じで、予備校の分析本にあるような答案構成を構成に書くようなことは時間がもったいないのでしません。なお、そのため、私は、再現率の高い再現答案はかけません。




2 割り切り=難しいが配点が小さそうな部分にはこだわらない


こういう部分は悩んで時間を使うのが無駄なので、1~2行でしれっと結論だけ書くくらいでもいいです。こういう部分で5分とか悩んでしまうとメインどころが分厚くかけなくなり、結果として書く量が減ります。



3 もちろん、1・2を実践できるようになるためには相当量の答案練習と、典型論点の論証は考えるまでもなくサラサラかけること、典型問題では芋づる式に瞬時に論点抽出ができる基礎力が必要です。




第2 根本的な書くスピードを上げる


これは、答練を数多く受ければ受けるほど確実に上がります。

答案を書くのは手のマラソンと同じです。

書きなれていない人は20分もしないうちに手が痛くなってスピードが落ちます。

私は6時間書いてもスピードは落ちません。

結局、第1も第2も答練を数多く受けることで鍛えられます。当然、文章力も鍛えられるので、書いてる途中で文章を組み立てるためにペンが止まるという事も少なくなります。



第3 スタートダッシュ

試験時間残り30分くらいから急に焦ってスピードアップする人がいますが、

1頁目からマックスのスピードで書くように心がけましょう。

自分は、2時間と考えるのではなく私は1頁書くタイムリミットを8~10分と考えて書いていました。



第4 ペン

ペンを替えるとスピードが1.5~2倍くらいに変わる人が少なくありません。

高いペンじゃなくていいので何種類ものペンを試して自分が一番早くかけるものを探してください。

私のお奨めは過去の記事にあり、後輩や友人にも比較的好評なので参考までに試したい方は試してみて下さい。



以上、文字だとどうしても伝いたいことの2~3割した伝えきれませんが、今日のところはこのくらいで失礼します。あ、答練では時計ではなくストップウォッチを使うのが良いです。