エンプロイアビリティとは | キャリアコンサルタント福井祐平の『What's人財』

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企業や社会が求める『What's人財』をテーマに、キャリアコンサルタント福井祐平の視点で書いています。


エンプロイアビリティ(employability)とは、直訳すれば「雇用適正」、「雇用される能力」になります。「自身の市場価値」や「どこでもやっていける能力」という意味で使用される場合があります。



今の世の中では、ある日突然会社が経営破綻したり、リストラによって退職を余儀なくされる場合がいつ起きても不思議ではありません。私自身も、グループ会社との合併や社長交代の際にまったく未経験の部署への移動を何度か経験しております。



エンプロイアビリティが高い人は、いざというときにすぐに転職できたり、独立して収入を得たり、会社の名前が変わっても社会で通用することができます。



では、どうすればエンプロイアビリティを高めることができるのか。すぐに転職できる方の傾向として、主に4つの能力が高い人が多いです。それは、専門能力、自己表現力、人脈、適応力になります。



専門能力とは、特定の領域に関する知識、経験、実績になります。エンプロイアビリティの中心となる能力になります。転職活動の面接の際は、一番確認される重要な部分になります。



ここで注意しなければいけないのが、時代のニーズにあった能力を身につけていく必要があるということです。オフィスソフトが使えることが専門能力だった時代もありましたが、今の世の中ではそれだけでは専門能力とは認められず就職が難しくなっています。知識も、たとえ弁護士の資格を持っていたとしても、取得後何年も法律に携わっていなかった場合、法改正に対応できず、すぐに就職できるとは限らなくなっていきます。



次に自己表現力についてですが、仮に専門能力の高い人でも実力を発揮できなければ意味がありません。自己表現力とは実力を発揮できる力と、人間的な魅力も含まれています。服装や言葉遣い、姿勢や仕草、表情などその人から伝わる印象も重要な要素になります。私も面談時に、初めてお会いした第一印象で紹介を控えようと決める時があります。第一印象で7割採用が決まると言いますが、それは間違いありません。



次に人脈についてですが、自分がやりたい業界や職種でどれだけ周りから評価されているか、また実力を発揮する際にどれだけの人が協力してくれるかになります。特定の業界で有名な人は、人材会社に頼らず縁故や自分自身で転職することもできます。たとえ自身が有名でなくかつ専門能力がなくとも、人脈で就職先を見つけることができる人もいます。



最後に適応力ですが、経営者や直属の上司、部のメンバーとのギャップをどれだけ埋めることができるかが重要になります。適応力は人間関係だけでなく、仕事のやり方や仕事内容の変化も含まれます。今の会社で雇われ続けるには、その会社の社風ややり方に適応していかなければいけません。適応力とは、たんに会社のやり方に合わせるということではなく、変化をいとわず、またお互いに着地点を作って行ける力のことになります。明らかに非効率なやり方をしていた場合、効率のよい仕事のやり方を提案し変えることができるようになれば、会社もそこで働く人も良くなります。



私も日々、本を読んだり業界の勉強をしたりして専門能力を高めたり、できるだけたくさんの方とお会いして人脈を作ることを意識しています。

福井祐平



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