日本産稚魚図鑑第二版(2014)の分類体系は,「概説,pp.xxvii」に以下のように記載されているように,基本的に魚類検索第三版(2013)に準拠している。
“本書(第二版)は基本的に中坊編(2013)の「日本産魚類検索,第三版」に収録された真骨亜区 Teleostei の種類を対象とし,分類体系や分類群別の日本産種の構成についても,ほぼ同書に従った.”
ここで“ほぼ”となっているように,あくまで“基本的に”である。
混乱が生じないよう,以下に異なっている箇所を明記するので,留意事項として頂きたい。
ゲンゲ亜目の分類で,
・カズナギ類(イトギンポ属,ヒメイトギンポ属,カズナギ属)は,
魚類検索ではタウエガジ科に含められているが,
稚魚図鑑では,ヒメイトギンポ属,カズナギ属はゲンゲ科に含められている(下記のリストの★印)。
・科の記載順が異なっている。
・稚魚図鑑ではタウエガジ科に7亜科が設定されている。
・科の記載順が異なっている。
・稚魚図鑑ではタウエガジ科に7亜科が設定されている。
これは塩垣さんの博士論文↓を尊重したことによると聞いている。
“塩垣 優(1993).北方系ギンポ類の産卵生態,仔稚魚の形態および系統に関する研究.東京大学学位請求論文,193 pp., 62 pls.”
●メダマウオ科 Bathymasteridae
スミツキメダマウオ[メダマウオ属]
マダラメダマウオ[メダマウオ属]
●タウエガジ科 Stichaeidae
・タウエガジ亜科 Stichaeinae
ツチガジ[タウエガジ属]
タウエガジ[タウエガジ属]
キタタウエガジ[タウエガジ属]
アメガジ[ゴマギンポ属]
ゴマギンポ[ゴマギンポ属]
ナガヅカ [ナガヅカ属]
・フサギンポ亜科 Chirolophinae
フサカケギンポ[フサカケギンポ属]
フサギンポ[フサギンポ属]
アキギンポ[フサギンポ属]
ケムシギンポ[ケムシギンポ属]
・ダイナンギンポ亜科 Cebidichthyinae
ベニツケギンポ[ダイナンギンポ属]
ダイナンギンポ[ダイナンギンポ属]
ダイナンギンポ属の1 種[ダイナンギンポ属]
・アミメガジ亜科 Xiphisterinae
ムスジガジ[ ムスジガジ属]
・ムシャギンポ亜科 Alectriinae
ムシャギンポ[ムシャギンポ属]
ムツムシャギンポ[ムシャギンポ属]
ムシャギンポ属の1 種[ムシャギンポ属]
ニセキタノトサカ[ニセキタノトサカ属]
・オキカズナギ亜科 Opisthocentrinae
ムロランギンポ[ムロランギンポ属]
オキカズナギ[オキカズナギ属]
ガジ[オキカズナギ属]
ハナジロガジ[オキカズナギ属]
・ウナギガジ亜科 Lumpeninae
ウナギガジ[ウナギガジ属]
ヌイメガジ[ヌイメガジ属]
ネズミギンポ[ネズミギンポ属]
●ニシキギンポ科 Pholidae
ギンポ[ニシキギンポ属]
タケギンポ[ニシキギンポ属]
アヤギンポ[ニシキギンポ属]
ハコダテギンポ[ハコダテギンポ属]
●ハネガジ科 Ptilichthyidae
ハネガジ[ハネガジ属]
●ハダカオオカミウオ科 Cryptacanthodidae
ハダカオオカミウオ[ハダカオオカミウオ属]
●オオカミウオ科 Anarhichadidae
オオカミウオ[オオカミウオ属]
●ボウズギンポ科 Zaproridae
ボウズギンポ[ボウズギンポ属]
●ゲンゲ科 Zoarcidae
★ハナイトギンポ[ヒメイトギンポ属]
★トビイトギンポ[カズナギ属]
★カズナギ[カズナギ属]
ノロゲンゲ[シロゲンゲ属]