『庵谷の史跡・見学ポイント』
11 庵谷トンネル(P14)
細入村の中央に屏風のように立つ庵谷峠は南北の交通を妨げ、生活圏も猪谷地区と楡原地区に分かれていた。そこに昭和二八年(一九五三)一〇月からトンネル工事が始まった。長さ九七一メートルの直線のトンネルで貫くもので、庵谷側は前田建設が片掛側は佐藤工業によってなされ、昭和三二年(一九五七)五月に完成した。当時の日本では長さが五番目のトンネルだった。
付帯工事に一年を要し昭和三三年(一九五八)からは交通は一変した。四〇分の峠越えがわずか二~三分で通れるようになったのである。新トンネルの完成で、今はコンクリートで入口が塞がれ、その上に瓦礫が載って今は見ることができない。
「細入村史」