瑠璃花のブログ

瑠璃花のブログ

基本的に『YOUNG SPY』という小説を書いています^^

たまに好きなアニメや小説についても書いてます

スローペース&不定期で更新させていただきますので

ご了承くださいまし…←w

ようこそ☆


ここでは私、瑠璃花が、

くだらない小説をせっせか書いているところですw


未熟でまだまだな小説ですが、

よかったら見ていってください(´ω`)






『YOUNG SPY』


《始まりの日》

身寄りの無い子供達が集まる、”アイジュ”。

複雑な事情を抱えながら生きる彼らの父親代わりは棟梁・ユウ。

変わり者だが、子供達を誰よりも愛しみ、育てていた。

そんなある日。

彼の”子供”・リオとシェリーが、瀕死の女の子を連れて帰ってきて――。


YOUNG SPY《始まりの日》目次




《彷徨い森の囚われ姫》

 リオの教育者になったミシュリ。

 そんな彼女にユウから一枚の手紙が渡される。

 その手紙は、”任務への招待状”らしい。

 ちょっと変わった姉・アミオと一緒に任務へ行くことを決めたミシュリだが――?


YOUNG SPY《彷徨い森の囚われ姫》






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最近、歌から小説を書きたいと思ってますので、

何かいい歌があれば、教えてください☆

Amebaでブログを始めよう!

おはこんばんにちは、瑠璃花です

 

 

 

久々過ぎる更新…

 

覚えてる方いるかしら

 

 

 

新年気持ち新たにこの小説、

 

もといブログも更新していきたいと思っております

 

 

 

お付き合いいただける心優しいかたに

 

少しでも楽しんでいってもらえるよう精進していきたいと思っております

 

 

 

どうぞよろしくお願いします^^

 

 

 

瑠璃花

 

 

YOUNG SPY~お友達



「そういえば、どれが”始まりの大樹”か

わかってるんですか??」

周りの樹を見上げながら、

隣を歩くアミオに訊ねると。

「さあ」

見上げた先のアミオは、

耳の高さで縛ったツインテールを振って、

しれっと答えた。

「さあって、そんな!」

慌てるミシュリを手で制し、

アミオはめんどくさそうに口を開いた。

「彷徨い森の樹は夜になると動き出すらしいけど、

昼間はただの樹なはず。

なのに昼間、我々を襲ってきた。意味、わかる??」

「…その樹が、”始まりの大樹”、ってこと…??」

おずおず言うと、アミオは満足気に頷いた。

「たぶんだがな。

確証はないけど、

とりあえずあの場所に行くしかない」

ちなみに、彷徨い森の植物が夜になると動くらしい…

というのは、夕食中に双子から聞いたものだ。

――「よる、もり、いく、だめ、いわれた」

――「よるになると、もりのきたちはおばけになるからって」

だれに言われたのかは聞かなかったが、

たぶん草枝だろう。

それを信じるなら、お化けになる、

つまり動き出すのは今がちょうどその頃合だ。

「でも、捜してもまたこうげされぅわっ!」

言いかけたミシュリの右腕を、アミオが強く引っ張った。

同時に、緑の物体が

ミシュリが半瞬前までいた場所に大穴をつくる。

「あ、ありがとうございます…」

アミオにしがみつく形で礼を言うと、

アミオは若干眉を顰めた。

「気にしなくていい。それから離れろ」

「は、はいっ」

くっついていると戦いには不利だ。

それくらいはわかる任務初心者は、慌てて離れた。

「あんた、風使いなんだっけ」

「あ、はい、一応…」

一応、ミシュリが言うのは、

実践で一度も使ったことがなくて、

使い方が今一わからない所以だ。

そのことを感じ取ったのか、

水色の瞳が冷え冷えとミシュリを眺めた。

「自分の身くらい自分で護れ」

「え゛」

護ってくれないんですか、

といいかけたミシュリの前で、

アミオはふっと身を低くした。

「それが、任務を受けたあんたの責任」

言うと、アミオは両手に2つ水玉を浮かべて地を蹴った。

緑の物体を追うらしい。

慌ててそれを追おうとミシュリも駆け出した。

瞬間。

「きゃっ」

なぜか急停止したアミオの背中に、

止まりきれなかったミシュリは見事に激突した。

頭を強かぶつけ、

目がチカチカする程の衝撃なのに、

アミオは直立したまま振り返らない。

「…あ、あの、アミオさ」

「あんた」

「っはい!」

振り返りもしないアミオのドスのきいた声に、

ミシュリは思わず背筋を伸ばした。

「…攻撃するなら、容赦はしない」

「え?!す、すみません、攻撃してるわけじゃあ…」

慌てて謝ると、その声にかぶさるように別の声が響いた。

「攻撃じゃないですよ」

「?!」

それは、女の声。

しかし、昼間に聞いた姫の声ではなく、

もっと幼い、女の子の声。

「わたくしを捜している、と聞いたんです」

だからわざわざ招待したのに。

そう言って笑う女の子は、

地に足をつけてなく、向こう側は透けて見える。

輪郭が淡く緑に光り、纏う白いワンピースは

風もないのにふわふわと泳いでいる。

見目はミシュリよりも下の女の子に見えるが、

間違いなく人外のモノ、捜していた”始まりの大樹”だ。

先の言葉はこの”始まりの大樹”に向けられたものらしい。

「捜していると聞いて、のこのこ我々の前に現れたと?」

皮肉るように鼻で笑うと、”始まりの大樹”はにこりと微笑んだ。

「わたくしのお友達になってくれるのでしょう?」

丁寧な言葉の端に、押さえきれない渇望がちらりと覗く。

「断ったら?」

挑戦的な笑みを浮かべて訊いた瞬間。

「ぅわっ」「アミオさんっ」

四方から草の蔓と思しき緑の物体が

アミオの四肢を絡めとり、そのまま宙につりあげた。

身動きの取れないアミオを見て、”始まりの大樹”は笑う。

「断るなんて、許さないですよ?

みんなわたくしのお友達になるんです」

                            ☆


こんにちは。

久日ぶりに来てみたら、ペタがいいねになっていて
びっくりしている瑠璃花です。笑

最近はお庭にばっかり行ってて、
全然更新してませんでした。。。

出来るだけ一ヶ月単位で
更新していきたいと思っておりまする。。。

興味があったら前のも見てみてくださいね!

それではまた次回~
YOUNG SPY~夜の森



真夜中。

不穏な静けさに包まれる森。

樹の枝に捉まる梟の目が、闇の中で怪しく光る。

と。

梟が大きく羽を広げ、ふわりと飛んだ。

同時に生ずる羽音が、闇のなかに響き渡る。

その瞬間。

「キャーーーーーッ!!!!」

けたたましい悲鳴が…。

「うるさいっ!!近所迷惑だっ!!!」

アミオの怒鳴り声で遮られた。

「だ、だって…」

噛みつかんばかりの叱られように、

ミシュリはしゅんとうつむいた。

ただし、その手はしっかりと

アミオの腕をつかんでいる。

「問答無用っ!離せ、邪魔だ」

そんなミシュリを引きずるように、

アミオはずるずると進んでいく。

「嫌ですッ。怖いもんッ」

「だぁったらぁ、何でついて来たのだ。

私は待っていればいいと言った」

「……だって…」

声のトーンが若干落ち着いたような気がして、

アミオは視線をミシュリのつむじに落とした。

「みんなが信じて私に任せてくれたんだし…。

それを裏切りたくないし…」

小さな声でそういうミシュリの頭を、

アミオはべしっとはたいた。

なんともいえない笑みを浮かべて。

その雰囲気を感じたのか、

恥ずかしかったのか、痛かったのか、

ミシュリはうつむいたまましばらく固まる。

やや間があって、ミシュリはぽそっと抗議した。

「…痛いです」

その講義を軽やかに無視して、

アミオはあたりを見回した。

どこまでも広がる闇。

そのなかに、

昼間は感じなかった、

無数の気配を感じる。

うつむいていた顔を上げ、

ミシュリは硬い声でアミオに囁く。

「…やっぱり、おばあさんが言ったことは――」

「ただの伝説ではなかったようだな」

草枝の語った伝説。

それの指し示す真実は、すなわち。

「ここにある樹は全部、元は人間だった…」

「おそらく、姫も樹にされたのだろう」

姉妹+草枝の見解では、

樹にされた人は森を離れることが出来ない。

だから、姫は言ったのだ。

――「わたくしには、無理なのです」

――「申し訳ございません…」

樹にされた人間を元に戻す方法は、

草枝も知らないという。

――「じゃあ、どうやって姫を

ここに連れてくるんですか??」

訊ねたミシュリに、

傍らの姉は当然と言わんばかりに言った。

――「そんなの、人を樹にするとかいう

”始まりの大樹”に聞けばいい」

一見普通かつ妥当な判断だが、

その”聞く”という行為は当然、

友好的ではないわけで。

――「そ、それって脅しなんじゃあ…」

――「聞くんだよ」

言い切られ、

ミシュリは何も言い返せなかったのである。

事態は切羽詰っている。

草枝の命を救う方法は差し当たって、

姫の歌を聞かせるしかないのだから。


                          ☆



10月です!
瑠璃花の誕生日です!

…え?聞いてない?
…はい、黙ります。




瑠璃花の周りには
秋冬生まれの人が多いんですよねー

なんでだろう?






YOUNG SPY~悲しき伝説




お前達がここに来る途中に、

大きな森があったろう?

…え?彷徨い森?

まあ、間違ってはいないけど。

あの森の正式名称はロームの森というんだ。

その”彷徨い森”という異名の理由は、

今から話す伝説から来ているんだけどね…。



昔々あるところにどこまでも広がる広大な砂漠があった。

その砂漠には少女がひとりっぽっちで住んでいた。

ある日その砂漠に、見知らぬ男が通りがかった。

男は自らを旅商人といい、少女に小さな種を見せた。


「この種は”始まりの大樹”の種。

これがあれば、この砂漠だって大きな森になれる。

そうしたらきっと、人もいっぱい集まるだろう」

いつもひとりで寂しかった少女は、

旅商人の言葉に喜んだ。

少女はその種を買うと、大事に大事に育てた。

樹もそれに答えるかのように、どんどん大きく育っていった。

しかし、ある日突然、樹は成長を止めた。

どんなに水を与えても育たず、逆に枯れはじめたのだ。

「どうして…」

嘆く少女の前に、再びあの旅商人が現れた。

「このままだとこの樹はもうだめだろう」

気の毒そうに言う旅商人に、少女は手を合わせて懇願した。

「お願いします、何とかしてください。

そのためならわたくしはなんでもします」

少女がそう言った途端、旅商人はにやりと笑った。

「ならば代償として、お嬢さんの”人生”をいただこう」

旅商人が行った瞬間、樹が緑色に淡く発光しはじめた。

見れば、少女の身体も、樹と同様に発光している。

それと同時に、樹は再び力強く成長しはじめ、

少女の身体はだんだんと透けていく。

「一体…、どうなっているの…」

突然体の力が抜けて、少女は膝からくずおれた。

そんな少女を見下ろして、旅商人は笑った。

「言っただろう。

お嬢さんの”人”生と引き換えに、

樹の寿命を延ばしたのさ」

当たり前のような顔をする旅商人の前で、

少女はだんだんとぼやけて霞んでいく。

「じゃあ…、わたくしは…、どう…なるん…」

少女の言葉はそこでとまった。

あたりに少女の姿はない。

「お嬢さんは”始まりの大樹”となって、

永遠に生き続けるのさ。

”友達”を増やしながらね」



砂漠に生えた一本の”始まりの大樹”。

その大樹の近くを通るといつしか、

人も、獣も、虫も、みな樹になっているのだという。

                              ☆




瑠璃花です。

予想に反して、
ていうかちょっとした計算違いで、
またまたうpしにまいりましたw←


本当に、不定期&スローペースですみません。。。



それでは多分また10月に^^

YOUNG SPY~おばあさん




「おばあちゃん、へや、いる」


「もうずうっと、ねたまんまなの…」

悲しそうに言うきよを慰めるように、

かよはその手を握りしめた。

それを見て、ミシュリは励ますように笑う。

「大丈夫!私たちがおばあちゃんを

絶対元気にするからね!」

「うん」

きよは半分泣き顔で頷くと、

ダイニングキッチンをぬけた、

奥にひとつだけある部屋の扉を

きぃ…と開いた。

「おばあちゃん、あいじゅがきたよ」

「はいる、いい?」

かよが小さく訊ねると、

部屋の隅にあるベッドから

いいよ、と返事が返ってきた。

「おまえたち、アイジュに頼んだのかい」

4人がベッドに近寄ると、

おばあさんが確認するように訊いてきた。

「おばあちゃん、たよりになる、ゆってた」

「だからかよときよであいじゅにたのんだよ」

――頼りになる…って?

訝るアミオの前で、

おばあさんはかすかに微笑んだ。

「そうかい。ありがとう」

緩慢な動作で双子をなでると、

おばあさんはゆっくりと身体を起こした。

「「おばあちゃん!!」」

双子が近寄ろうとするのを手で制し、

おばさんは口を開いた。

「おばあちゃんは大丈夫。

だから2人とも、ちょっとだけ

向こうに行っててくれないかい?」

「…」

双子は悩むように顔を見合わせていたが、

やがてこくん、と頷いた。

「おゆうはんをつくってくるね」

「ああ、頼むよ。このお2人の分も、お願いね」

「うん」

そのやりとりを見ていたミシュリの脳裏で、

部屋から出て行く双子と、夢で見た双子が重なる。

「あの2人…」

無意識で、呟いていた。

「…え?」

「え。…っあ!」

アミオの不審気な一言で、

ミシュリはやっと自分の失敗に気がつく。

「す、すみません!私…」

慌てて謝ると、おばあさんは口元だけで微笑する。

「4歳の双子なんだよ。

ピンクのほうが姉の雅花葉(みやびかよ)。

グリーンのほうが妹の雅樹葉(みやびきよ)。

そして私は雅草枝(みやびくさえ)。おまえたちは」

身体は痩せ細り、頬はこけ、

今にも逝ってしまいそうなおばあさんだが、

口調は意外としっかりしている。

「双子からの依頼を受けてアイジュから来た、

アミオ・アイジュ」

「同じくミシュリ・アイジュです」

そう言って、姉妹はぺこりと頭を下げた。

「花葉と樹葉は、なんと依頼したのですか」

「それは…」

ミシュリが言いあぐねると。

「あんたが病気で死んでしまいそうだから、

彷徨い森の姫を見つけて歌を聴かせろ、と」

「アミオさん!」

素直に答えたアミオの横顔を、

ミシュリはまん丸の瞳で凝視した。

「なに」

――い、いくら事実でも、言い方があるんじゃあ…

自分が死にかけなんて言われて

戸惑わない人はいないだろう。

しかし、おばあさんは違った。

「で、おまえたちは姫を捕まえて歌わせようと

はるばるこんなところへ来たのかい?」

普通に問い返すおばあさんに、

ミシュリは再び唖然となる。

「自分が死にかけなのはよくわかっているからね」

唖然としたミシュリの様子を見て、

おばあさんは静かにそう言った。

「で、どうすればいいんだい。

私に何を聞きたいんだい」

しっかりとした口調と問うおばあさんに、

アミオは単刀直入に言った。

「その姫の、居場所を知りたい」

「知ってどうするんだい」

「見つける」

かぶせる勢いで答えてから、

隣のミシュリの視線を感じ、

アミオは小さく息をついた。

「…あんたを助ける」

「それが、花葉ちゃんと樹葉ちゃんの願いですから」

ミシュリの言葉に、

おばあさんはふうっとため息をついた。

「居場所はわからないよ。でも手がかりなら、ある」

「聞かせろ」

間発いれず言ったアミオに、

物言いた気な視線が2人分。

「…聞かせてください」

言い直したアミオによし、と頷き、

草枝はベッドの上で座りなおす。

「今から話すのは、この地に伝わる言い伝え。

本当のことかどうかはわからないよ」

断ると、おばあさんは静かに語りだした。

                             ☆



はいどーも、瑠璃花です^^


多分この夏最後のうpです←


次回は10月かな…

それまで待ってていてくださるとうれしいです