山崎が寿人からポジションを奪う日 | ヒュームのサッカー学習ノート

山崎が寿人からポジションを奪う日

山崎雅人の期限付き移籍が正式に発表された。
http://www.sanfrecce.co.jp/news/release/?n=3418&m=1&y=2010

注目されるのは、山崎がどのポジションで起用されるかだろうが、おそらくは1トップで用いられるのではないかと予想している。


山崎は学生時代、ユニバーシアード代表に選ばれ、得点王を獲得したことのある機動型のストライカーだった。

しかし、そのスプリント力と運動量に目を付けた横浜Fマリノスで岡田監督によって、ディフェンシブFWへとプレースタイルを捻じ曲げられてしまう。

サイドのスペースに流れて攻撃の基点になったり、ファーストディフェンダーとして守備に奔走したりと、ゴールに絡まないところでばかり頑張るプレーヤーへと変貌させられてしまったのだ。

本人は「自分はチャンスメーカー」と言い聞かすことで自身の変化に納得したようだが、
実際にはパス、ドリブル、クロスどれをとっても水準以下で、前線で走り回ってスペースメークするくらいしか、チャンスメークに貢献できておらず、とてもチャンスメーカーとはいえない。

マリノスではなかなか芽が出ず、レンタル先の大分トリニータでもシャムスカ監督にトップ下でプレッシングの尖兵扱いしかされなかった。


けれどもそんな山崎のゴールゲッターとしての才能を見抜いてG大阪に引き抜いたのが西野監督だった。

西野監督は山崎に「ゴールに直結するプレーと動き出し。下がるより前で張っておけ」と献身的なプレーよりもゴールを貪欲に狙うようアドバイスしたそうだ。

その成果が出たのが一昨年のACLである。






山崎の持ち味は、その機動力とオフ・ザ・ボールの動きにある。

卓越した戦術眼でディフェンスの欠陥を見極め的確に急所をえぐることが出来る。

ただオン・ザ・ボールのスキルに問題があるため、スペースがないと消される傾向がある。

そのためスペースのないJリーグでは、イマイチ持ち味を発揮できずにいた。

だが全般的に守備組織が未熟でスペースの多いアジアの試合では大車輪の活躍をみせる。

11試合で5得点をあげ、クラブワールドカップでもマンチェスターUからゴールを奪うなど結果を残した。


タイプ的には佐藤寿人に近いプレーヤーだが、寿人と違ってシャドーワークもこなせるため、2列目でも起用できるだろう。

ただ一番真価を発揮するのは1トップのポジションだ。

DFとの駆け引きに長けているうえ、寿人よりも足が速く、カウンターのターゲットとしても期待できる。

これまで効果的な速攻が出来ずに一方的に押し込められることが多かったサンフレッチェだが、山崎が前線で起用されるなら、そういった問題も解消されるはずだ。

劣勢時には大いに頼りになる選手となってくれることだろう。

ひょっとしたら寿人からレギュラーポジションを奪ってしまうかもしれない。


まぁ順当なのはスーパーサブ&寿人の控えなのだろうが。


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