ヨダレカケです。
先月から、倉橋町の本浦で魚類相の調査を始めました。いわゆる「温暖化」に伴い水中の世界でも大きな変化が起きているといわれています。現在の魚類相を記録に残しておくことはとても意味のあることです。これから折を見て、少しずつ紹介していきます。

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カサゴです。広島ではホゴメバルと呼ばれて、煮付けや唐揚げに珍重されています。アゴの発達した貪欲な魚です。スパーでもよく見かけますね。

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お腹がパンパンのカサゴもいました。実は、カサゴは「卵胎生魚」です。体内で受精した子供達が親のお腹の中で育ち、卵ではなく子供が生まれるタイプの魚です。

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博物館の水槽にもいるコブダイの成魚です。体長70cm弱でしょうか。大きな個体ですが、この写真だけでは、雄なのか雌なのかを判断することは難しいです。だいたいこの場所にいるので、私は「亀太郎」と名付けています。「亀子」かもしれません。

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砂底には、サビハゼです。立派なあごひげが特徴です。

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ヘビギンポです。瀬戸内海に唯一生息する、ヘビギンポ科の魚で体長25-35mm程度の小さな魚です。3つの背びれを持つので、英名ではTriple fin blennyと呼ばれます。

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キュウセンの雄です。体に9本の縦縞があるのでこの名前があります。広島ではギザミ、ベラと呼ばれ、広く食されています。

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キヌバリの子供達です。キヌバリは、一年で一生を終えるといわれる「年魚」です。冬のこの時期には、たくさんの子供達を見ることができます。

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アオウミウシです。比較的地味な瀬戸内海にあって一際目をひく生き物です。

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ケヤリムシです。なんとゴカイの仲間です。まるで海に花が咲いているようです。

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最後は、ガラモ場の景観です。スズメダイの幼魚の群れが奥に、手前に成魚がいます。冬の瀬戸内海は、透明度があがり気持ちがよいです。この他にも、約30種の魚類が確認されました。