本読みです。明日はお寺でがんのことを話す予定です。でも、がんより大事なことがあるので、平穏死の話をしようと思っています。

今回の本読みは、「偽善の医療」です。

僕の読書のサイトにもあげていますが、ここにもアップしておきます。

読みやすさ、感想:医者の僕が思っていることが結構書かれています。こんな事欠いて良かったら僕も書いてみようかななんて思ったりします。
学び:
1.本文から「地方であっても、がん拠点病院なるものが整備され、まあ正直そのレベルはさまざまであるが、まずまずの医療は普通受けられる。むしろ都会の大学病院での方が自己流の怪しいことをやっていることが多い。」なんと何処でも同じようなことが起こっているのかという学び?

2.本文より「緑黄色野菜を多く摂る人は肺癌などの発生率が低いことは知られており、またそれに含まれるビタミンEやビタミンAが抗酸化作用によって発癌を抑制することが実験室レベルで証明されていた。さらに血液中のβカロテンの濃度が高い人は肺癌の発生率が低いというデータもあった。そこでビタミンE、βカロテン、及びビタミンAを飲んでもらうことにより肺癌を予防して発生率を下げようというランダム化比較試験が行われた。1985年にフィンランドと米国で始まった2つの大規模研究の結果はしかし、期待を大幅に裏切った。喫煙歴のある人では前者で16%、後者で28%肺癌の発生は増加した。予防するどころか有害であると言うことでおしまい、である。」臨床試験がいかに大事かと言うことですね。体に良いことをしている人は他にも色々良いことをしているので、野菜を沢山食べる人=がん低率であるが、野菜を食べるとがんが減る、特に野菜の成分を飲むとがんが減るとはならない。

3.小児の末期がん患者が亡くなるときには、全てのチューブを外す医師がいる話。少しの延命よりも親にだいてもらうことを優先する。大事なことのためには命が短くなっても良いという大切な考えがある。

行動変化:命が長いだけが能じゃない。大切なものもあるんだよ。

$たにののブログ-偽善の医療