消えたともしび、安らかであれ | オイラ陽気なイタロ・ジャッポネーゼ■ミラノ

消えたともしび、安らかであれ

バス停で月を見上げる 日曜日、祖母の訃報を伝える電話で目覚る。
心の準備ができていたせいか、驚きも少なく、でも、実感もなく悲しみもすぐには沸かない。

もう半年近くも前、ボクを見返すうつろな目は、戸惑っているようにも見えて寂しかったけれど、元気な姿を見せられたのだったらうれしい。

山の谷間の勝山の古い家。いつも川の水音が聞こえていた。
お盆にはその川で精霊流しをするのに、いとこ達と競って船を造った。
庭でにぎやかに花火をするのも楽しみだった。

母にしかられた後に、縁側でなぐさめてもらったことも、近くで働き始めた時に、突然行って驚かせた事も、思えば随分時間が経ったものだ。

聡明な祖母が、イタリアに発つ事を決めたボクに最後のお別れを言ったのは、あの時が2度目だった。
最後の入院の前には、帰路のない旅だからと服装を気にしたという。

大往生とも言えるから、笑顔で見送ってあげたい。
やすらかであれ。



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