皆様、おもてなし様です!
本日の『おもてなしの歴史』に関するブログの担当は、戸泉信明です!
宜しくお願い致します!


それにしても、最近寒さがかなり強まってきましたね
秋から冬へと季節が変わろうとする時期ですので、風邪などには気を付けて下さいませ♪


さて、皆様はお香などの香りに癒されたことは有りますか?

さりげなく空間を演出するお香は、しばしばおもてなしの方法として使用されることがありますね。


日本での最も古いお香の記述は、日本書紀にあります。
浜辺に流れ着いた流木から香りが漂い、朝廷に献上されたところ、最近当ブログに良く登場してくださっている聖徳太子により、これは『香木【こうぼく】』であると判明!
これが日本のお香の始まりとされているようです。


平安時代になりますと、香料が多種輸入されるようになり、香料を選んで練り合わせ、その香気を楽しむ「薫物【たきもの】」が主流になりました。


中国から仏教と共に伝えられた「祈りの香り」は、時を経て平安朝の貴族たちによって生活文化の香りとなり、「雅の香り」と変化していきます。


仏前に供えるだけでなく、部屋にたき込めたり(空薫【そらだき】)衣装にたきしめたりと、香りそのものを楽しむようになったのです。


さらに、季節の様々な事象などをテーマに、香木や漢薬原料を調合して独自の香りを創造し、その優劣を競う「薫物合わせ」という香り遊びもおこなわれるようになりました。

四季のある日本ならではの発想が、香りの文化を発展させていったんですね!

そして香は、平安貴族たちの知性感性のかたちであり、自己の美意識の表現、または貴重な香料を入手できる身分であるという証にもなっていったのです。


こうした香のある平安朝の雅な有り様については、「源氏物語」や「枕草子」などからも知ることができます。

貴族の間で暮らしの中で香りを楽しむようになりました。

衣服に香をたき込め、そこに移った香りを楽しむ「移香【うつりが】」や「追風【おいかぜ】」「誰が袖【たがそで】」、部屋に香りをくゆらす「空薫【そらだき】」などの優雅な習慣が日常生活に組み込まれていきました。

こうして、日常生活の中で、お香はおもてなしにも繋がっていったんですね!


香りは五感の中でも唯一、大脳に直結した感覚とされる嗅覚に働き掛ける情報です。

他の感覚情報は判断基準が多くても5個前後と言われる中で、嗅覚は実に1000以上の判断基準が存在するそうです。

そんな繊細な香りを活かしたおもてなしに、是非私も挑戦してみたいと思いました!

皆様も興味のある方は試してみてくださいませ!



最後までお読み下さり、ありがとうございます!

次回は23日の金曜日に更新いたします。

ご期待くださいませ!