定常・非定常のお話の続きです (^-^)/
今回の記事に関する過去の記事は下記リンク先を参照してくださいね!
参考 : 差分と和分と市場分析
参考 : 階差と差分
参考 : 定常過程と非定常過程
参考 : 非定常な時系列が分析に適さない理由①
【まだまだ問題がある・・】
非定常がもたらす問題は分析において多大な影響を与えそうだということ
はわかってもらえたかと思います。この影響を回避するには定常性を持つ
データを扱えば良いこともわかりました。そして、定常性は
と「階差」を行うことで得られる可能性も知りました。ということで「階差」され
たデータを分析の対象していきましょう (^O^)/
とはいっても、それで万事解決するわけではないのですねえ。というのも、
定常的な状態にする方法は時系列データの特性によって複数あるからで
す。非定常な時系列としてランダムウォークを挙げてますが、ランダムウォ
ークにも種類があり、
・ ドリフト(定数)項付ランダム・ウォーク
⇒階差をとれば定常となる
・ トレンド付ランダム・ウォーク
⇒階差をとっても定常にならない
⇒トレンドを除去する必要がある
があります。トレンド付ランダムウォークの場合は「階差」だけではなくトレン
ドの除去も必要です。ということは、
必ずしも階差をとれば全てがうまくいくわけではない ( p_q)
ことになります。もちろん、誤差項が属する確率過程も問題です。散々、株価
は正規分布では説明ができないと言われていますよね?
ここまで問題が多いと分析も何も八方ふさがりな状態になりますよね・・・
正に、
どうしたらいいの? ・°・(ノД`)・°・
と言いたくもなります。
【どうしたらいいの?】
こうしたモデルから導かれる各種問題は、残念ながら机上の空論ではないので
すねえ。どちらかといえば、
システムトレードで破綻する原因 Σ(・ω・ノ)ノ!
でもあるのですよ。多くの売買戦略が破綻する実情を考えますと無視できない問
題なのであります。よく破綻する売買戦略に対して、
過去の分析内容を過大評価したゆえに
未来に対しての優位性を失う φ(.. )
と言われますが、過大評価も何も非定常な時系列をベースを分析対象にしている
限り最初から優位性なんてないですよね (;^_^A
じゃあどうしたら良いのでしょう?
実は答えはありません (-_\)(/_-)三( ゚Д゚)
と書くしかありません。この問題こそが経済分野の研究における最大の敵なわけで
す。古典的な経済学であっても、経済物理学であっても現在進行形で研究されてい
るのですよ。でも何かの対策を練りたいという方に可能性ある方法をいくつかご紹介
しましょう (^-^)/
ⅰ) 学説に基づいた方法論の活用
ⅱ) 定常な新たなる近似モデルの開発
ⅲ) 必ずしも近似ではない複雑な動きを説明可能なモデル
以上3つのうちのどれかを採用すると良いかと思います。まずは参考資料も多いⅰ
に挑戦してみてはどうでしょうか?ⅱ・ⅲは数学や物理の知識がないと厳しいと思い
ます。どれも採用しない場合は、
大きな誤差があると認識して現状の分析を維持する ( p_q)
しかありません。難しすぎて手が付けられないが何かの対策をしておきたい場合は
完全に手探りな状態になりますが、
① 不偏的なパターンを探る
② 変化を度外視して幾何学的に考える
などはどうでしょうか?
【まとめ】
こうしたら解決するという効果的な対策が無いことから結論はありませんが、
「変化」
「複雑な動き」
ということに拘りを持つことが重要です。何をもって「複雑な動き」とするのか、「どのよ
うに複雑なのか?」を追求していくことで身に付く技術が必ずあります。また、前回の
記事でも書きましたが、
過去の大雑把な傾向を知ることに限定すれば非定常な
時系列であっても統計解析は有効です
単に、そこで得られた結果は未来に対して通用しない可能性が高いというだけのこと
です。ノイズを取り除きたいなら誤差は生じますが、
60サンプル前後での平均を活用して解析
すれば良いでしょう。少しでも誤差を減らしたいのであれば、過去のデータに対して
フーリエ解析して主要周期による平均を活用するなり工夫することもできるかと思い
ます。「変化」を理解するって難しいことなので参考資料の内容も難しくなります。でも、
それで挫折したら有効な手立てを失うことになります。これまた難しい選択ですね・・・