さて、観測枠を設けること自体が問題の発生へとつながると解説して
きました。一応過去の記事を載せておきますね (^-^)/
参考 : 価格変動はお客さん!?
参考 : 固定から近似へと考え方を変える!
観測枠の問題を排除するには複数の方法がありますが、その中でも
簡単なものを解説していきます。難しい方は周期を考えるってほうで、
これもブログ内で触れているので探してみてください (・∀・)
では簡単な方は何かといいますと・・
観測枠の無効化 Σ(゚д゚;)
なのであります。何か難しそうだと思われるかもしれませんが、実はこ
の手法は過去に扱っているのですよ (;^_^A
先に↓の記事を上から順に読んでおくと理解が深まると思います ('-^*)/
ということで誰にでも再現できると思います。プラットフォームがなくても
Excelで再現できるので試してみてください。Excelでの作り方がわからな
い場合はコメントに書いてくださいね~
そして注目すべきは近似具合と、どのように観測枠が無効化されるのか
という内容です。まずは近似具合から調べてみましょう♪
■ 可変移動平均線の近似具合
まずは上の参照記事の方法をもって観測枠を可変化した移動平均線を
20バーと200バーとで作成して通常の移動平均線と比較してみましょう!
20バーは通常・可変の見分けがつきませんが、200バーは通常と可変
に大きな違いが生じていますよねえ。200バーの可変は20バーの動き
に近い部分が目立ちます。
観測枠を可変化することによって、時系列データに対しての近似具合が
向上したのでしょうか?
これだけではデータ不足なので各移動平均線と時系列データとの差を誤
差として標準偏差で測ってみます。
通常20バーの誤差 : 0.066233
可変20バーの誤差 : 0.060327
可変200バーの誤差 : 0.151119
通常200バーの誤差 : 0.205089
見事に可変の誤差が小さくなりました。特に可変200バーの改善具合は
大きいですね。では、なぜこうなるのでしょうか?
答えは簡単です!
時系列の変動具合によって各観測枠の移動平均線とクロスするからです
まだ分り難いかもしれませんね・・。こう表現したらどうでしょう?
移動平均線はレンジ形成場面に弱い
⇒ 短期間に頻繁にクロスする
⇒ 頻繁にクロスするということは時系列の動きが値幅が小さくかつ早い
⇒ 時系列の動きが早いということは周期が短い
⇒ クロス回数が多い=周期が短い または クロス回数が少ない=周期が長い
と時系列データの変動と移動平均線のクロスが時系列データの周期の具
合を測っているわけです。そして、周期が短いところでは測った周期に観測
枠を修正しますので200バーを設定しても時系列に非常に近似する個所が
現れるわけです。
ただ、周期が長くなると初期設定時の観測枠に沿ったトレンド成分が顕著に
なります。なので、近似の精度は向上しても初期設定時の観測枠固有の誤
差を基準とした改善となり上記の誤差統計結果となるのですね (^-^)/
上記の結果より、観測枠を完全に無効化するわけではないが、幾分かは改善
させることはできるということがわかりました。ということは観測枠の問題も完全
には排除できないですが、幾分かは改善されることを意味すると予想されます。
予想されるって言葉が気にかかりますよね (;^_^A
では次回は、簡単な売買戦略をもって観測枠の問題がどの程度排除できてい
るのかをシミュレーションで測ってみようかと思います (^O^)/