■ 数式を理解するための知識への心構え!?
システムトレードにおける戦略を考えるヒントを得るために数学・物理学
など経済以外の分野に求めることは有効な手段です。
しかし、科学的な分野は数式によって表現されることが多く、多くの方
がヒントを得るどころか、「数式」という障壁の前に挫折を味わうことになる
でしょう。だからといって臆する必要はありません。なぜなら、
数式を理解するための知識を得ればいい!
からです。ただし、決して簡単なことではありません。簡単ではない分、
地道な努力が必要です!
そして、その地道な努力は量に応じて他分野から様々な知識を習得する
形で報われるでしょう。では今回紹介する知識に話を移します!
■ 前回扱った内容
■ 今回扱う知識は「相加平均」のExcel&Power Language表現
【Excel表現】
AVERAGE関数によって表現する
【事例】
下記の表を非時系列データーのタイトル部分から丸ごとコピーし、
ExcelシートのセルA1にて貼り付けをしますと、関数部分の計算結
果が出力されます。
非時系列データ | ||
対応セル | 価格 | 変数対応 |
B3 | 100 | X1 |
B4 | 98 | X2 |
B5 | 91 | X3 |
B6 | 93 | X4 |
B7 | 84 | X5 |
B8 | 85 | X6 |
B9 | 83 | X7 |
B10 | 88 | X8 |
B11 | 98 | X9 |
B12 | 105 | X10 |
平均 | 92.5 | =AVERAGE(B3:B12) |
n期間分の範囲をAVERAGE関数で選択することによって計算します。
ExcelにおいてはAVERAGE関数を使用することで簡潔に表現できます!
【Power Language表現】
For構文(ループ構文)にる総和を観測データー数で除算すること
によって表現する
【事例】
現在時間を t として時系列Xを表現します。
日付 | 価格 | 変数対応 |
2011/1/1 | 100 | Xt-9 |
2011/1/2 | 98 | Xt-8 |
2011/1/3 | 91 | Xt-7 |
2011/1/4 | 93 | Xt-6 |
2011/1/5 | 84 | Xt-5 |
2011/1/6 | 85 | Xt-4 |
2011/1/7 | 83 | Xt-3 |
2011/1/8 | 88 | Xt-2 |
2011/1/9 | 98 | Xt-1 |
現在 | 105 | Xt |
Input:Length(10);
Vars:SumPrice(0),count(0),AR(0);
//Arithmetic mean
SumPrice=0;
For count=0 to Length-1 begin
SumPrice=Close[count]+SumPrice;
End;
AR=Sumprice/Length;
countの値をn期前の値(Xt-n)に対応させ、繰り返しSumPriceに
加算を繰り返すことで表現しています。For構文は過去に遡りながら計算
をする時によく使いますね (o^-')b
最後に観測データ数で除算すれば相加平均が求まります。
【次回予告】
以上で相加平均の解説は終了です。ExcelとPower Languageによる表現
は非常に大切です。理由は総和と同じく相加平均も頻出する計算であるからです。
よって確実に習得されることをお勧めします!
次回は直積を扱います♪