これまで玉堂つながりのコラボレーションでしたので最後はやはりコレでまとめます。
昨年の年末にお客様から査定・買取にお持ち込みいただいた玉堂の水墨山水です。
お持ち込みいただいた時は本紙全体にかなりシミと折れがありそのまま床の間に飾ることができない状態でした。
状態はさておき玉堂の作品には間違いないものと確信したのでその旨をお客様に説明して査定額を提示したところ快諾いただいき入手に至った作品です。
下の写真はシミ抜きを行い仕立直した状態のものです。
あらためて作品を見てみましょう。落款署名から判断すると大正末期から昭和の19年ぐらいまでに描かれたものとなります。玉堂が晩年過ごした奥多摩の風景がモチーフとなっており木樵が独り山を下って家路につく様子が夕暮れに染まる様子を想像させますね。画題も『渓山帰樵図』となってます。
もともとは表具屋(私は三代目で一応表具の一級技能士でございます)で仕立直しは専門ですのでこの仕事は比較的楽でした。
支持体は紙ですのでシミ抜きは絹本のそれに比べると比較的楽です。ダメ押しに先月東京美術倶楽部で鑑定証もとりました。
昨今、住環境の洋風化が進み床の間や和室をもつ住まいの減少にともない掛軸の需要も減って価格も下落傾向にありますがこうした文化は大切にしたいと思います。
縁側でビールとか飲んで畳でゴロンとしてみたりしたら『あ~ 日本人に生まれて良かった~‼️』
なんて言っちゃいそうです。
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