日本有数の冷凍マグロ水揚げ量を誇る三浦市三崎の三崎漁港で12日、一本釣り漁のカツオが今シーズン初水揚げされ、港が活気づいた。「三崎での水揚げは珍しい」(市水産課)という。

 午前8時すぎ、伊豆諸島近海の漁場から宮崎県日南市の第23海徳丸(113トン)が入港。11日朝から昼にかけて釣り上げたばかりのカツオを乗組員が手渡しで慌ただしく水揚げした。

 水揚げ量は約11トンで、2キロ前後の小ぶりのカツオが主体。同船は通常、千葉県勝浦市の勝浦漁港で水揚げしているが、燃料や餌が補給しやすい三崎漁港に入港したという。

日光宿泊
新光グループの不動産投資会社、新光国際開発は11日、インターネットの不動産投資サイト「新光国際房屋」を開設したことを明らかにした。日本の仲介大手アットホーム(東京都大田区)と不動産コンサルティングのG3ディメンション(東京都千代田区)が開発・運営に協力した。台湾をはじめ中国や香港の顧客向けに物件を紹介、低迷する日本の不動産市場と潤沢な資金を持つ中華圏の顧客とを結びつけることで商機を拡大する。

 サイト立ち上げ計画は昨年に始動し、今年初めに2社との提携合意に至った。「新光国際房屋」は、インターネット上で中国語を使って日本の物件が検索できるシステムで、3社で共同開発した。ここを通じて物件を販売し、今年の売り上げ目標は10億円。同社の昨年の売上高に相当する。

 同社は住友不動産などとも提携しており、アットホーム、G3ディメンションは「数ある提携先の一つ」。G3ディメンションの佐藤宗宏社長は元プリンスホテルの不動産事業部長で、新光グループとは3年前に軽井沢の別荘を紹介したことなどで交流があった。

 新光国際は2006年の設立。台湾から日本への不動産投資・管理を手掛けており、資産規模は60億円。同社はNNAに対し「現在は日本の物件だけを取り扱っているが、将来的には台湾、香港、中国の物件も扱い、香港人が台湾の物件を取引することなども可能になる」と説明。一方で、台湾の仲介業者の大師房屋、台湾房屋とも物件情報の提供で協議をしており、2社が加われば台湾の物件も検索が可能になる。

 12日付経済日報によると、新光国際の林伯翰董事長は「台湾では来月にも政府が導入するぜいたく税の影響で投資家の意欲は減退しており、資金が行き場を失っている状態。多くの投資家が日本市場に熱い視線を送っている」と述べている。

 中国でも不動産投資への締め付けが厳しくなって資金の流出先が求められており、人民元高も中国人がアジアで不動産を購入する要因。台湾では、個人旅行解禁をにらんで、日本と同様に小売りや観光物件が注目されている。

 日本は賃料収入による投資利回りが平均5~8%と、台湾よりも高いことが魅力。さらに日本市場は今年1月の公示地価で3年連続地価が下落している上、東日本大震災の影響でさらに打撃を受けてこれまで人気があったオフィスビルやマンション高層階の人気が衰えている。

 ■震災後の投資増える

 こうした物件の値崩れを見込んでか、新光国際と同じく日本事業を展開する台湾の信義房屋によると、台湾人の日本の不動産への投資意欲は高まっており、購入のため日本を訪れる人が震災前より増えている。震災直後こそ需要が急激に落ち込んだものの、台湾で開いた先月の投資説明会は満員。今月も追加開催を予定している盛況ぶりだ。

 同社は昨年7月に日本に拠点を開設し、台湾人の日本不動産投資ブームを呼んだ。約1年間で300組以上が物件見学に日本を訪れ、うち約80件を成約した。成約額は約70億円に上るという。新光国際開発によると、東京都の千代田区や世田谷区などの都心高級エリアが特に人気が高い。 日光宿泊 日光イン 前橋宿泊 高崎宿泊 小山宿泊 千葉宿泊
2008年に開講し、農林水産省から補助を受けながら体制を整えていた和歌山県すさみ町の体験事業「海と里の大学」が、4月から町民らの独立運営になった。関係者は「3年間ですさみをPRでき、リピーター客もつかめた。地域経済の活性化を目指したい」と話している。

 町や町商工会、町観光協会、JA紀南、和歌山南漁協などでつくる「都市と農山漁村交流事業推進委員会」が08年9月、すさみの自然や農漁村の生活を都会の人に体験してもらうことで、交流人口や定住人口を増やそうと開いた。農林水産省のモデル事業として昨年度までに計約2200万円の補助を受け、講座ごとに町民ら民間で独立して運営できるような基盤づくりを進めてきた。

 基礎講座や選択講座、修士講座を用意し、町民ら約90人が講師になり、四季折々の体験が楽しめるようプログラムを構成。ケンケンカツオ漁や昼イカ漁、マダイ・イサキ釣り、アオリイカ釣りなどの漁や釣り体験の他、林業、サンマずし作りなど約20講座を用意した。

 これまで90回開き、延べ1470人が受講。県内や大阪府からの参加が多かったが、遠くは関東や中国地方からの参加もあった。「受け入れ側のもてなしに心がこもっていた」「漁業体験で、船長から漁師ならではの話を聞けた」などと好評で、リピーターも多く、町内への移住を検討する人も多かったという。

 4月以降、22講座が自主運営になったが、モデル事業終了を待たずに独立した講座もある。特に人気の高かった「アオリイカ釣り体験」は、講座の定員からあぶれた希望者のために、08年12月に講師を務めていたアオリイカ釣りが趣味の町民が「南紀すさみアオリイカクラブ」を発足させ、独自に運営を始めた。このほか、ホテル「ベルヴェデーレ」のイノブタソーセージ作りや抜田商店の食文化生活体験なども4月を待たずに独立した。

 町商工会は「講座の運営者は、ホームページを活用するなどして積極的に情報を発信し、リピーターを増やしたり、新しい講座を作ったりしてほしい」と講座の活性化を期待している。

 総合窓口は今後、町商工会が担当し、要望に応じて講座の運営者を紹介するという