犬種紹介 サルーキー ( Saluki )
【原産地】中東
『 歴史 』
最古の犬と言われるように、かつて、現在のイラク南部に存在した最古の文明都市の発掘物の中に、サルーキー、と思われる犬の姿が描かれています。発掘物は紀元前7000~6000年前のものです。さらには紀元前2100年の古代エジプトの墓からも、同じように、サルーキーの姿を思わせるものが発掘されています、この犬は非常に尊重されていたため、ファラオ
のようにミイラにされることさえあった。
容姿の美しさ、スピード、忍耐力において広く賞賛され、サハラ砂漠 からカスピ海 まで、数千年の間砂漠の遊牧民とともに中東 全域を旅した歴史がある。その結果様々な色の被毛を持ったサルーキが中東全域で見られることとなった。美しさとスピードを追求して改良繁殖された、視覚ハウンド※ として知られる。
サルーキーは、十字軍によってヨーロッパに伝わり、1840年にイギリスに渡った。イギリスではガゼル・ハウンドと呼ばれていた時期がある。
第一次大戦中にはイギリス軍将校らが中東地域から、サルーキを本国に持ち帰り、細身で脚の速い犬種の関心が高まり、これ以降「犬のサラブレット」と評され各国で知られるようになった。
視覚ハウンド
※ テリア
種を除いた獣猟犬をハウンド
と呼ぶ。ハウンド
は嗅覚ハウンド
と視覚ハウンドに分けられる。視覚ハウンドに属する猟犬は長肢の大型犬種で、獲物を視力により発見し高速で追走して捕らえるタイプであり、別名をサイト・ハウンドという。
「 性格 」
見知らぬ人には距離を置いて接します。飼い主や家族に対しては非常に献身的ですが、自分から感情をあらわに出すタイプの犬ではありません。子供たちにも大変やさしく穏やかに接しますが、活発に遊ぶことが大好きな子供にとってはやや物足りない相手かもしれません。実は少し臆病だったり、かなり甘えん坊な面もあります。
「 外観・特徴 」
被毛は全体的に絹のように滑らかで、羽のように軽やかな長い毛が、耳や尻尾、足の指と指の間や足の後ろ側などところどころに見られます。
「 飼育 」
毎日、足場のよい安全な場所で自由に走り回るような運動が必要です。リードをつけて長めの散歩をしたり、ジョギングをしたりして十分運動させてあげましょう。
「 ケア 」
全体が滑らかな被毛で覆われていますが、被毛の手入れとしては、時々ブラッシングをしてむだ毛を取り除く程度で十分です。ただ、羽の毛のように細い毛なので、毛玉になるのを避けるため、週に1~2回はコーミングしてあげてください。
「 健康 」
若干の遺伝的な眼病や皮膚疾患、心因性疾患の傾向があります。また、走ることが大好きなため、衝突事故などによる骨折に注意しましょう。