中野江漢(こうかん)(1889~1950年)の「支那の話」の中に、1930年代ごろの中国人の日本人観が要約されている。
彼の論文は1938年に出版された『支那事変、戦跡の栞(しおり)』に収録されている(産経新聞11月18日p7)。
それによると、中野の目に映った当時の中国人の思考は、
日本は忘恩国で弟としての礼を尽くさぬ、
日本は支那に対して侵略的である、
日本の対支政策は一定せず当てにならぬ、
日本は欧米依存である、などだそうだ。
さらに、反日意識の背景として、
日本への嫉妬心と猜疑心、
以夷制夷(いいせいい)(第三国を利用して他国を抑える)政策、
国内統一のため排日を扇動する。
また、中野は、
「(中国側が)日支不親善の責をみな日本に帰している」、と指摘している。
われわれは、9月に起こった日系企業に対する破壊暴動を、中国はすべて日本の責任にしたことを知っている。
中国外務省の報道官らは言った、
暴徒化による襲撃被害を含め、
「すべての責任は日本が負うべきだ」、と。
ああ、中国人のメンタリティーは70年間、進歩していないのか。