何十年も法律を勉強し、何回も司法試験を受験し、合格する人がいる。
その人は、なりたい自分になるために夢をあきらめなかった。
だから、なりたい自分になることができた。
素晴らしいことである。
だが、この人が、何よりもまず、何十年も夢を追い続けた自分のこと自慢するならば、
私は彼を称えることはできない。
司法試験に限らず、なりたい自分になるために夢を追い続けている人は多い。
その結果、夢を実現させた場合、美化されることが多い。
しかし、何よりもまず称賛されるべきは、長年夢を追い続け夢を実現した本人ではない。
長年夢を追い続けることを許し、支えてくれた家族や周囲の人間を何よりもまず称賛すべきである。
夢を追い続けることは、不可避的に誰かに迷惑をかける。
もっといえば、社会全体に対しても迷惑をかける。
夢を追い続けるということは、決して褒められるべきことではない。
夢を追い続けるということは、少なからず自分勝手である。
夢を追いかければ追いかけるほど、周りに、社会に迷惑をかけることになる。
それなのに、このことを認識しないまま、いつか夢が叶うだろうとのん気にダラダラ夢を追い続ける人がいる。
こんな人が夢を実現したところで称賛に値しない。
夢はいつまでも追い続けてはいけない。
どこかで現実を、生の社会を見つめ、決断しなければならない。
だから、
『夢に期限を』
夢には期限をもうける必要があるのだ。
そして、夢が実現したならば、何よりもまず、自分を支えてくれた周囲の人々、夢を追うことを許してくれた環境に感謝しなければならない。
そうして初めてその人の努力は称賛に値するのだ。
『私は必ずうまくいく』