昨日は初盆ということもあり、ばあちゃんの家におぼうさんが来た。
お経を唱え終わって、おぼうさんがお茶を飲んでくつろいでいる時に、
話しかけてみた。
『すいません、おぼうさんも悩んだりすることあるんですか?』
すると、65歳だというおぼうさんは丁寧に質問に答えてくれた。
『そりゃー、あるよー。私は大のタバコ好きでな。もう何十年も前から毎日40本吸っとる。
そして、こないだ健康診断を受けてな。ひっかかったんじゃ。ほいで今、再検査の結果を待っとる。
この結果がなかなか来ない。毎晩毎晩布団の中で考える。
肺ガンかもしれん。もう命は長くないかもしれん。
わしが死んだら、93歳の母親の世話は誰がするのか。
35歳の息子はおぼうになったばかりでまだ寺を任せられん。
タバコなんてとっくにやめればよかった。
色んなことを考える。
これはすべて煩悩の所為なり。
人間は弱い。
あーでもない、こーでもないといらぬ心配をする。
悩んだところでこれらは何も変わらない。
だからこそ、
なみあむだぶつ。
これらはすべて神様、仏様の手に預ければよい。
これで毎晩ぐっすり眠れるのじゃ。
なみあむだぶつ。』
結局、弁護士になりたいという私の将来まで、
このおぼうさんに話してしまった。
どっちに転んでも、
それは神様、仏様のおぼしめし。
なみあむだぶつ。
『私は必ずうまくい』