「ボクはね、子ども達が来るまでが仕事。

子ども達が来たら、思いっきり遊ぶよ」


講演が終わって、

一緒に諫早にある戸隠でおそばを食べに行った。

もう40年以上の付き合いになる私の友達が

そんなことを言っていた。

 

ニコニコとほほ笑む昔と変わらない学童の指導員。


もう60歳は超えて、

髪の毛は真っ白になったけど

今も昔も、優しいおじさん。

 

 

彼は子ども達に「指導」なんてしない

 

 

彼が子ども達にするのはいつも「お願い」

 

 

私の子どもを預けるなら、この人だなって思ってた。

 

 

 

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2023年10月25日

長崎県指導員会の依頼で講師として講演会に行きました。

 

 

参加して下さったのは70人。

たくさんの懐かしい顔と

たくさんの若い指導員。

 

 

懐かしい顔をみて

今の学童の状況を聞くと

私の知っている頃の学童とは

なにもかもが変わってしまったなー。

 

それもそのはず

私が退職して

20年近く経つ。

 

 

今は塾で中学生に勉強を教えている私が

学童に対して何が言えるのだろう?

私に何が聞きたいんだろう?

 

 

それでも

今の私に依頼が来たっていうことは

「きっと私にしか伝えられないこと」

があるんだと思って依頼を受けました。

 

 

20年前とは制度も状況も

何もかも変わってしまったけど

 

それでも変わってほしくないことを

 

私が大切にしてきたことを

私が今も大切にしていることを

 

少しだけ

お話させていただきました。

 

 

 

 

 

 

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私が学童を辞めてから

週末の子供産業が増えて

学童の法人化が進んで

コロナがあって。

 

あの頃とは何もかもが違うのかも知れない

違うのかもしれないけど

遊びの中でしか得られないことが

たくさんあります。

 

一緒に笑って、泣いて

ケンカして、仲直りして

悪いことしたり

生意気なこと言ったり

時に大人も驚くような発見をしたり

誰とも争うことなく平和に過ごす子がいたり。

 

学童は「自然」だった気がします。

 

 

 

講師として壇上に立って

偉そうなことを言いたいわけではありません。

知ったような口をききたいわけではありません。

 

信頼してほしいから子ども達と遊ぶわけではありません。

大人になってから思い出してほしいからでもありません。

 

ただただ

いま目の前にいる子ども達に

私が何が出来るのかをガムシャラに応えてきただけです。

 

 

子ども達と

一緒にいっぱい遊んで

一緒に激しく泣いて

一緒に悩んで考えて

一緒に生きたいから、そうしてきただけです。

 

 

その時、指導じゃなかった気がする

私と子ども達の全身での対話だった気がする。

 

その時、指導員じゃなかった気がする

私が私らしくあって、子ども達は「人」だった気がする。

 

 

仕事だけど、生き方だった。

子どもがいるから大人として生きられる。

 

楽しい人生が送れるように

挫折しても立ち直れるように

転んでも手を離さないように。

 

私が私らしく生きられる場所だった。

子どもが来るまでに仕事を終わらして

全力で子どもと遊んでいたんだなって

 

懐かしい顔と共に

思い出すことができました。

 

 

 

 

 

参加者の感想

 

 

・立場が上になるにつれて、仕事量が増えて、子どもと過ごせる、遊べる時間は減る一方で悩むことも増えています。休むことを許すのは理想だけど難しいなと思いながら、良い環境にしていければと思います。

 

・久住呂先生が大切にしていることと私自身が大切にしていることとで合致していることもあり、自信をもって仕事をしていきたいと思いました。

 

・まずは自分を第一に考えて仕事をすることで区切りをつけること。沢山勉強するところがありいい研修でした。

 

・「あるある」だったり、「なるほど」だったり、支援員を経験されているからこその話であっという間に終わってしまいました。また会いたいです。ありがとうございました。

 

・頭の中でグルグルと「やっぱり学童っていいな」と思いがめぐりました。学童の思い出を笑い合えるって本当に素敵ですね。そこには指導員仲間の存在も大きいなと思っています。ありがとうございました。

 

・長崎市内の新人さんにも伝えていただきたいお話をたくさん聞けました。よりどころを自身も考えることが多かったです。

 

・体験から子どもたちやその保護者との付き合い方をわかりやすく話されていたと思う。また、支援員の体調は危惧しているところで、一緒に仕事をしている支援員が頑張っているがやり過ぎていることもあるので心配に思う。

 

・以前と変わらず、パワフルな先生でよかったです。

 

・今回の研修はとても良い話を聞くことが出来ました。久住呂先生の体験した話も自分自身のことだと思い、今後の自分のために頑張っていきたいと思いました。

 

・子どもたちの安心できる場所、本音を出せる場所でありたいと、学童づくりに努めています。先生の話に共感することばかりでした。「仕事」で消耗する日々ですが自分のことも大切に、子どもたちにとって信頼できる大人でありたいと思います。

 

・お話が聞けて良かったです。久住呂先生よく分かってらっしゃる、やっぱりという感じで励みになりました。

 

・学童で何を大切にしていけばいいのか考えるいい機会になりました。ありがとうございました。

 

・私たちにとって学童という場が大切だということを改めて感じました。仕事をしていて嫌なことも沢山あるけど、それ以上の楽しいをたくさん見つけて仕事をしていきたいと思いました。

 

・すごく良いお話が聞けました。

 

・久住呂先生のこれまでのことからお話いただいて人生について考えました。親にも子供にもいい場所でいられるよう指導員として頑張っていきたいです。

 

・自分の保育方針について悩んでいました。久住呂先生の話を聞いて、肩を押された気がしました。ご縁に感謝いたします。

 

・久しぶりに話が聞けて嬉しかったです。また、次の機会を楽しみにしております。

 

・毎日出勤するのがとてもつらいですが「休むのをゆるしてあげましょう」とおっしゃられていて少し安心しました。

 

・いろいろ大変な時期を一緒に過ごして、今とても生き生きとした人生を歩んでいる姿を見られて、私もまだまだ頑張らないとなあと、これからの力を与えてもらいました。ありがとうございました。

 

・子どもたちや保護者の方にとって指導員がどうあるべきかお話が聞けて良かったです。指導員のモチベーションも大切にしながらよりよい学童づくりが出来たらと思いました。

 

・子どもとつきあっていく職場はモチベーションが大事だなといつもおもいます。4月から新しくきた職員のモチベーションが高く、いつも助けられているのですが、これからも先生のお話をきいてあげていきたいです。持ち帰り仕事は減らしたいなと思いました。

 

・子どもとの関係、保護者との関係等大事な話が聞けて良かったです。

 

・元気をいただきました。ありがとうございました。

 

・様々な経験を通しての学童を教えていただき今後の指導員として頑張りたいと思いました。

 

・本当に良いお話が聞けて良かったし指導員として今まで以上に楽しもうと思いました。

 

・とても良いお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。学童は子どもの自然な人間関係が作れる場所で本当にそうだなあと思いました。そんな場所をこれからも頑張って作っていきたいと思いました。

 

・支援員のあり方、学童の存在意義をわかりやすく話して頂いて、とても良かったです。

 

・学童が子供にとって自然な人間関係をつくっていける大切な場所であるということを再認識させていただきました。保護者と顔をみて直接話をし、伝えながら信頼関係を築いていきたいと感じました。

 

・久住呂先生の体験を織り交ぜながらのお話で、共感、笑いのある研修でした。ありがとうございました。

 

・親が働いている間に安全に過ごせることだけではない、子どもはお客さんではない、一人の子供を育てる場所というお話に改めて考えさせられました。子どもが大人になったときに学童に信頼できる大人がいるということを考えたいと思いました。

 

・仕事はとても楽しいです。でも自分の良いところを伸ばすという言葉で今とてもキツイのですが少し考えようかなと思いました。

 

・今日久住呂先生の話を聞いて、今後のモチベーションになりました。現状課題を理解し、体験をもとに話して頂いたので気持ちよく聞くことが出来ました。ありがとうございました。

 

・保護者と支援員の関係について、トラブル、悪いことがあったときの伝え方で、対面で伝えることができず電話で伝えてしまい、保護者とトラブルになったことがあり、今日の話を聞いて、「確かに対面の方が良かったな」と再認識できました。お話を聞くことができてよかったです。

 

・やる気出ました。

 

・「そうそうこの感じって」「県指の研修ってこの感じ」ってずっと思いながら、久住呂先生の話をきいていました。若いころを思い出したり元気をもらったり現実の難しさに思いをはせたり、そこに思いをよせて下さる久住呂先生の言葉にジーンとしたり、とにかく今日はありがとうございました。今日も午後からがんばれます。

 

・日頃、考えていることが言葉となり聞く中で改めて「学童」について考える時間となりました。まだまだ始めたばかりで卒業生を見送ったことがありませんが、卒業生と飲めるような存在になりたいと思っています。今日は貴重なお話をありがとうございました。

 

・先生の飾らないストレートなお話がすごく胸に届きました。学童の存在意義、指導員とは、自分がどのように頑張っていきたいか、自分にできる範囲を改めて考える機会になりました。多様な子どもたちに指導員がいていいのだと安心も感じられ久住呂先生のようにOBの子どもたちとも関係が続けられる人間になりたいです。これからも子どもたちに生き生きとした放課後を過せる居場所づくりに努めていきます。ありがとうございました。

 

・指導員になって、まだ半年くらいしか経ってないですが、自分の子供のころと違って子ども同士で遊べない子が多いと感じています。研修を受け、学童でしか学べない遊びの中やトラブル等の中で学ぶことはたくさんあると思いました。子ども同士でどう解決していくか子どもたちにも指導できたらいいと思っています。ありがとうございました。

 

・この頃学童の仕事がいやになってきて辞めたいと思っていました。色々な人との人間関係(職場や保護者との考えの違い)など大変ですけど子どもたちが大好きだし、信頼関係も大切だと思いました。色々な不満もあるけれど考え方をあらためながら頑張って続けて行こうと思いました。今日は朝早かったので少し眠かったけど独自研修に参加できて良かったです。

 

・初めて講義を聞かせていただきました。病気をのりこえてからのこれからの人生ということですごいなと思いました。学童にとってより良い場所があることは指導員も心地よい場所提供の場所、居心地が良い場所になれるように、指導をしながら頑張らないと、と思いでした。ありがとうございました。

 

・北小クラブの分割したわんぱくキッズを運営、支援を任されています。なので、昔の資料等からも当時の風景が目に浮かび、現在わんぱくでも卒所生が立ち寄ってくれたり、大学生がアルバイトに来てくれたりしていますが、できる限り「そんな学童」であり続けたいと思っております。ありがとうございました。

 

・印象に残った言葉が沢山ありました。「何の目的もない場所が大切」「自然に人間関係ができていく場が大切」「心のよりどころとなる場所、ただいまと帰れる第二の家庭のような場所、学校でも塾でもない場所、親でもない教師でもない、信頼できる大人の存在が子供たちにとって大人になったときに大きな支えとなる」「しっかり受け止めてしっかり悩んでいる姿を見せているとのちに子どもたちがあの時はごめんと言ってくれる」「トラブルをどう解決していくかが大切」「トラブルが起こったときに適切な場所で介入する」「いろんな人間関係が学べるのが学童」「親との信頼関係を築く」。ここに書ききれないほどたくさんのお言葉をおっしゃっていました。自分が今まで思っていたこと、なるほど、これからの学童生活で活かせるなと思うこと、納得しきりに思うこと、いろいろありました。お身体を大切にお過ごしください。今日は本当にありがとうございました。

 

・貴重なお話ありがとうございました。子どもと指導員との関係では、信頼できる大人の存在は子どもたちにとって大切だと思いますので、子どもとしっかりと向き合って、よく話をきき、子ども同士がけんかをしたとき、トラブルにも真摯に対応していきたいと思いました。私は、保護者としっかり信頼関係が築けているのか不安です。学童に入って3年目でまだまだ話も下手であったことを伝えるのが精一杯なのですが、同じ部屋の指導員としっかり子どもについて話あって、対応時はより良い解決策を持っていけるように話し方に気を付けていきたいと思いました。

 

・学童の指導員の経験からの話はとても共感するところが多かった。子どもと指導員等、関係性について今までは大切だということは研修でよく出たことだが具体的に話をしてくれてとても勉強になった。「子どもを育てる」一人の人間を育てるうえでも学童の存在、指導員(信頼できる大人)の存在は必要だということが改めて感じた。とてもいい研修でした。ありがとうございました。

 

・指導員になって経験が長くなり、忘れていた部分を思い返す良い機会となりました。大変な仕事であるとは思いますが、今の自分にとって楽しい仕事でもあるので、これからも続けていこうとは思っています。それが子供たちにとっても生きる支えになることもあるというお話を今日聞いて、増々、頑張ろう(楽しもう)と力になりました。ありがとうございました。

 

・毎日子どもたちと遊んだり、長期休みにはイベントを考えたり、お出かけ行事を組んだりいさかいがあれば仲裁し、子どもにとって親でも先生でもない立場は難しくもありますが、身体も心も大きく成長する6年間という長い学童期の成長を一緒に見守れるというのは講話を聞きながら改めて特別な職業だなと感じるとともに、これからも頑張ろうと思いました。

 

・学童のあり方は前も今も変わらず必要な事(場所)だと再確認できました。また、自分の考えている学童を先生の話と共感できるところが多かったのでこれからも自信をもって子どもたち、保護者とかかわっていこうと考えました。

 

・塾の先生として活躍されている久住呂先生も同じように子供のためにという同じ思いを持っていらっしゃるのだと感じました。子どもたちと指導員のかかわり、子どもたち同士のかかわりについて考えながら保育に臨もうと思いました。

 

・親との信頼関係を築くのに苦労することもありますが、最後に、親も私も笑顔で話せるように精一杯努力をして対応しています。親御さんから「ありがとうございます」と言われるとこの仕事のやりがいを感じます。子どもにとって「親でもない、先生でもない信頼できる存在」になれるよう今後も保育にあたりたいと思います。

 

・今日の研修を受講して指導員として子供との接し方、保護者との信頼関係をつくることの大切さをあらためて感じました。指導員となり、子どものとりまく環境(学校→学童→家庭)で上手にガス抜きができずトラブルになりそれをどうしたら解決し良い方向へ向かわせるか日々悩んでいます。今日お話しの中でいい学童をつくるのは①子どもと指導員の関係②子ども同士の関係③親と指導員の関係を大事にしながら、第二の家庭になる役割として一緒に働いている職員と共に頑張っていきたいと思いました。久住呂先生ありがとうございました。

 

・先生の体験からの話で大変参考になりました。今の学童の現状ではなかなか難しいところがあり(子ども同士の関係、保護者との関係)頭を痛めることが多いです。子どもも難しい子供が多いです。でも先生のお話を聞いて頑張ろうという気持ちになりました。

 

・心の栄養になりました。日々学童の子どもたちと向き合い反省することが多く、自信がもてず過ごしていました。初心に戻って子どもたちと向き合うことを意識して頑張ろうと思いました。言葉の大切さ、伝える難しさ、信頼関係を築く難しさや大切さが身に沁みました。子どもを育てている意識。

 

・保護者との信頼関係の上で、学童側に不満が出たときにちゃんと直接聞いてもらえるということが大切だという話は特に共感しました。クレームと思わず、ちゃんと言ってくれる、聞いてくれることというのは一番の信頼ですし、納得してもらえたときに一番の味方になってくれると思います。LINEなどではなく会う、もしくは電話でしっかり話す、説明することが大切だと改めて感じました。ありがとうございました。

 

・先日、高校生になった女子二人が遊びに来てくれました。1年生の遊び相手もしてくれながらかつての思い出話に花が咲きました。卒所した子がこうして訪ねてくれることが、涙が出るほど嬉しかったのです。この仕事を続けていて良かったと思える瞬間でした。私も10年前に大病を患いましたが、幸いにも沿って元気に仕事が出来ています。先生と自分が少し似ているかなと思うのは「くよくよしない」「ポジティブ思考」なところですかね。すてきなお話ありがとうございました。

 

・私が学童で働き始めてまもなく県指でお世話になりました。突然学童の集まりでお会いしたくなったので今日いろいろな事が解決しました。先生が思われる「学童にとって大切な事」すべてが大きくうなずけることでした。学童は「生きる力」をつける場所。今日からまた頑張れそうです。久住呂先生の今後のご活躍をお祈りしています。ありがとうございました。