彼女はその朝、悪魔と旅に出た
『震える舌』
東京の郊外の団地で普通の生活をている三人家族
しかし娘の体には病魔が忍び寄っていた
ある日、娘が突然発作を起こし舌を噛み口から血を流しながら激しく痙攣する
かかりつけの病院へ行くも原因は分からず、別の病院へ行くと父親の厳しいしつけによるストレス症と診断される
その後大学病院で改めて検査をした結果、くだされた病名は「破傷風」
この日から、両親と担当医による壮絶な闘病生活が始まった・・・
いつもB級うんこホラー映画ばかり取り上げているこのブログで紹介してしまうのはいかがなものかと思ったけど、下手なホラー映画なんか目じゃないくらい怖い作品だ
闘病記といってもお涙頂戴シーンなど一切なく、余命○年を精一杯生きました的な映画でもない
そこにあるのは病気と闘う少女とそれを看護する両親の厳しい現実
破傷風とは些細な音や光にも反応して体が痙攣・硬直し、時には反り返って脊髄を折ってしまうこともあり死亡率の高い病らしい
なので病室の窓には暗幕が張られ、大きな音を出さぬよう細心の注意をしながらの看護となる
そんなピリピリと張り詰めた中、看護疲れでおかしくなっていく両親の姿が痛ましい
父親は娘に噛まれた傷から病気が移るんじゃないかと蒼白になり、母親は絶叫し奇行に走る
そんな中、娘の容態は悪化するばかり・・・
ううう・・・観ていて体に力が入りまくりだ((>д<))
怖い作品と書いたけど怖さの質はホラー映画のそれとは別物なので、そのへんの期待はなしでご覧あれ
傑作です
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『震える舌』(1980年/日本)
監督:野村芳太郎
脚本:井手雅人
原作:三木卓
キャスト:渡瀬恒彦/十朱幸代/若命真裕子 他