プライマリー・ディレクションとは、何をどうすることなのかを多少でも理解していただけたでしょうか? 

 

今回は、Ascが動いていって、火星に到達するにはどれくらい時間がかかるのかを行ってみます。計算ではなく、プライマリー・ディレクションを計算してくれるソフトウェア「モリナス」を使います。前回と同じチャートです。誕生時間を2024年8月25日(JST)4:10am の生まれだとします。

 


元々のチャートは上記でした。Ascが動いて、固定された火星に行くまでに何分かかるかを計算します。どうやったらいいのでしょう? 考え方は、火星がAscにあったのは何時かを計算することです。これと、Ascが火星までに行く時間が同じなので、火星を現在ある場所からAscに戻して、時間も戻すことで、時計時間が分かります。それを、前回と同じく4分(プライマリー・ディレクションでは1年分)を1年として計算すれば出てきます。それも、ソフトウェアで計算してもらいます。

 

チャートの中の火星がAscにあった時の時刻を割り出したいと思います。前の日の、2024年8月24日 23時53分41秒ぐらいにAscにあったことが分かります。これは、チャート作成ソフトを動かしていけば分かります。(下記のチャートは、別のチャート作成ソフトを動かして時刻を割り出し、それをモリナスで作図したものです。)

 

 

その差は、4時間17分19秒(257分19秒)です。それを4分で割ります。面倒なので「モリナス」に計算してもらいます。すると、64年と0.15年となります。それは、2088年10月18日頃ですよという計算結果を得ます。下記図中に「D/C」という場所があります。これが、ダイレクト/ コンバース(巡行方向に計算した結果/逆方向に計算した結果)の区分を表しています。前回のものは、ここが「D→」となっていました。今回はコンバース(逆向き)で計算したので「C→」となっています。

 

 

AscやMc、DescやIcは固定点なので、どのような占星術ソフトウェアでも誕生日時からどれだけ時間がかかるのかをチャートを動かせば、自動的に時計も進んだり戻ったりしますから分かります。しかし例えば、Ascのロードの太陽が、別の惑星に届くにはどうやって計算するかは分かりません。両方ともフローティング・ポイント同士だからです。

P.o.F(⨂)が、いつ頃金星に到達するのかや、いつ頃太陽に到達するのかは、これらフローティング・ポイントに達する時間を計算することになります。それには、難易度の高い三角関数を使う必要が出てくるのでソフトウェアに任せましょう。プライマリー・ディレクションとは、何をどうすることか、何がどうなることか、を理解していれば「モリナス」を使えるようになります。

 

「モリナス」が使えるようになれば、P.o.F(⨂)が、いつ頃金星に到達するのかや、いつ頃太陽に到達するのかを計算できるようになります