こんにちは！hopeです
では、愛のかたち①の続きで 愛のかたち②に続かせてくださいね
夫が 私に 離婚したい と迫っていたころ
通い始めた着付け教室は 私の心の支えでした
そのお教室は 先生たちも スタッフの方々も
とても 人間的にすばらしく こういっては なんですが
愛にあふれているように 感じました
着付け教室の生徒さんは 年齢も 職業も みんなそれぞれで
とても よい刺激をもらえました
そのなかで 私の 心を大きく変えた女性は
着付けの先生です
その先生は ７０歳の女性です
うすくお化粧をしたつやつやのお肌に キラキラ輝くいたずらっぽい かわいい瞳
毎日 きりっと着物をきこなし 音も立てない立ち居振る舞い
厳しい中にも 愛情豊かで 私は
そんな先生の ファンになりました
そのお教室は いつも 仕事終わりの 夜に開かれていたので
教室が終わると
みんな 急いで 着物をたたみ 小物をしまって帰るのですが
私は 家に帰っても
「離婚してくれ」としかいわない 夫とあうだけ・・・
急いでかえる理由もないので ゆっくり 片付けていました
なんとなく 最後まで 残ってしまい 先生と二人っきりになっていました
そのころの 私は 今よりもっと
人見知りだったので
しかも 私の倍以上の年齢の人生の先輩と 普段お話をする機会はありませんでした
でも その先生と二人っきりの時間に
着付けについて 先生に質問を させていただいているうちに
私の 私生活での悩みも 聞いてくださいました
あのころ悩んだことで よかったことは 余計なプライドなんて捨てて
いろいろな人から アドバイスをもらえたことです
私「夫に 別れて欲しい って突然 言われてしまいました」
先生「そう 私は 結婚して４５年だけど 真剣に離婚しようと思って、 話し合ったことは４回あったわ
あなたは 結婚 何年？」
私「お付き合いもいれて １０年です」
先生「じゃあ ちょうど そんな時期なのよ そんなに悩むことないわよ」
私「でも 私 これからのことが 不安で・・・」
先生「私が これまで 四回真剣に離婚しよう と思ったなかで
一回目に 悩んだときね
子供たちも まだ小さいときで しかも 当時は結婚したら
女は仕事をやめるのが当たり前だった時代にね
でも いろいろ あって 別れるしかないな って思っていたのよ
私は無職で 小さい子供たちを抱えて どうやって生きていこうかって悩んだの
なんの資格もないし ずっと夫の両親の介護と 育児だけして生きてきたから」
私「はい」
先生「悩んで 悩んで ・・・で自分で結論を出したの
いざとなったら 子供たちは だんなに 預けて育ててもらおうって
夫は 持ち家だし 収入もあるし 子供たちは生きるに困らない
子供たちに ひもじい 不自由な思いはさせられない
私は仕事を探して 女一人生きていくだけ とりあえず稼ごうって
がんばって仕事探して それでも 仕事がなかったら・・・
もしも 仕事が見つからなかったら・・・ってことも考えたのよ
もし 仕事が見つからないなら 持ち物全部処分して 生活保護を申請するしかないわね
って いうところまで 考えたのよ」
私「はい」
先生「そのときは 若くない女が仕事を探すのは とても難しい時代だったの
だから 私の 周りにも 生活保護で生活している 独身の女性がいたのよ
だから 最悪の場合 すべてを捨てて そうなればいいんだ
って 気がついたの」
私「はい」
先生「そこまで 考えたら すごく楽になったわ
どうあっても 死ぬことはないのだから
どうあっても生き抜けると自分で思えた瞬間に 腹がすわったの
そして その上で 夫と話し合いをしたのよ」
私「はい」
先生「夫は そこまで 私が 思いつめていたって 気がついていなかったのね
そして そのときは また 一緒にやっていこうって話になったのよ」
とニコニコと お話をしてくださいました
先生は 生活保護を受けよう とまで思ったことがあると 話してくださいましたが
先生は とても 凛とした女性で
７０歳になっても 着付けの先生のほかにも 社会的にとても意義のあるお仕事を
されていらっしゃいます
何があっても 生活保護は受けないだろうな
と思わせる粋な生き様をされてきました。
でも
そんな 女性でも そこまで 悩んできたのです
私は 心が元気になりました
「愛のかたち」③に続かせてくださいね