先日、JGAP認証圃場の氏家農場さん
におじゃまさせていただいた。
氏家農場さんは
水菜と子ネギで1haずつ
栽培する大型農業生産法人だ。
JGAPとは
農林水産省が導入を推奨する
農業生産工程管理手法の1つ
従来の肌感覚の管理でなく
工場の生産管理を農家の生産管理にも導入しようというもので、外部認証機関の検査をパスしたらJGAPの認証マークが付けられる。
いわばISO9000(品質マネジメント)の農業版
だろうか。
ISOでも工程毎に表示化、文書化を徹底し
団体の検査により
改善点を自ら直していくことに重点を置くが
JGAPでも同様であった。
以下
視察内容を紹介したい
(2)農薬専用の管理は別倉庫で
無論、中も整理整頓。
ふたを空けた便はこぼれてもいいように
(3)作業場
従業員ごとのロス率、出荷数を記録している
個人の達成も見える化、目標と実績管理
(4)飛散防止シート付き蛍光灯
作業場は虫除けの網戸、入り口もシートで混入を防止
この他
農薬、肥料の管理台帳
提携先の農家の契約書
農家の工程管理
膨大な数の書類を管理している
実際の点検作業も
書類管理のチェックがほとんどだと言う。
つまり
JGAPのポイントは
工程毎の表示と書類管理だ。
ここでつまづいてしまう
農家、農業法人も多いと思う。
この作業をこなしているのが
奥さん
JGAPを取得することを
本当に理解して
腑におちていないと
この作業はできないと感じた。
奥さんは
やれされ感は全くなく
自分達の農場のため
従業員のために
自発的に行動している。
JGAPのメリットは、大きく以下のとおり
①整理整頓、見える化による作業効率の向上
②PDCAサイクルの実践による社員の意識向上
③整理整頓による無駄な肥料、農薬のコスト削減
④取引先の視察、取引要望の増加
導入、実践するまでの苦労は
大変なことだが
従業員のモチベーション
取引先の確保など
メリットは大きい。
JGAPの仕組みを学び
導入しない会社もあるようだが
この外部機関に点検、審査されることが
大きいと感じる。
誰にもチェックされなければ
継続が困難になる。
一方で
膨大な事務量は
コスト発生にもなり
ペーパーレス化
一元システム化などが
今後の課題であろう
氏家さんは
既に
IT化の実験導入も実施している
今後
宮城県でも
大型施設野菜の農業法人の増加
が予想される。
こうしたJGAP
IT化による
従来の生産管理の脱却が
ポイントになってくる。
その原動力になる
経営者の意識、行動力
が重要である。
氏家農場さんには
お忙しい中に
社長夫婦で熱心に説明していただいた。
改めて感謝を申し上げたい。