以前このブログで、コミュニケーションにおいては、
「レベル2の傾聴(相手に意識を向ける聴き方)」と
「相手(人)に好奇心を向ける(気持ちに焦点を当てる)」のがベースとなることをお伝えしました。
今回は、更にコミュニケーションを豊かにし
人間関係を豊かにしていくポイントをお伝えします。
目の前の相手が、自分とは意見や考えが違うことを話していた場合、
あなたはどう受け答えしていますか?
例えば、知り合いと2人で
「仕事が大事か、プライベートが大事か」について話し始めたとします。
自分はプライベートが大事だと思っています。
ところが相手は、仕事が大事だと言ってきました。
よくある会話はこんな感じです。
相手:
おれは仕事が大事だと思ってるよ。
仕事をおろそかにしたら経済的にも影響するし、
仕事が気になってプライベートどころじゃなくなるしさ。
自分:
【でもさ、】プライベートが充実してれば心身ともに仕事にもいい影響がでるから、
プライベートの方が大事だよ。
相手:
仕事あってのプライベートじゃない。
仕事がなくなったら、プライベートの充実もないよ。
自分:
【だけどさ、】仕事でストレスため込んだら、身体に影響してくるよ。
プライベートが充実してれば、仕事のストレスも吹き飛ぶよ。
・・・
真っ向から対立した会話です。
相手の意見に対し、「でもさ、」。
更に相手の意見に対し、「だけどさ、」。
自分の意見と違う場合、
ごく普通に出てくる接続詞です。
中には、口癖で、「でもさ」という人も多いと思います。
人間関係をより良くしていくために、コミュニケーションで大事なのは、
相手の意見を否定しないことです。
かと言って、自分の意見を相手に合わせるわけではありません。
自分の意見は持ちながら、まずは相手の意見を受け止めることを意識します。
上の例の場合では、
相手:
おれは仕事が大事だと思ってるよ。
仕事をおろそかにしたら経済的にも影響するし、
仕事が気になってプライベートどころじゃなくなるしさ。
自分:
なるほどね。仕事をおろそかにすると、経済的に影響はするよね。
仕事が気になってプライベートどころじゃなくなるっていうのもあって、
仕事の方が大事なんだね。そっかぁ。
おれはさ、こんな風に思うんだね。
プライベートが充実していると、心身ともに仕事にもいい影響がでるから、
プライベートの方が大事なんじゃないかってね。
いかがでしょうか。
ここでは、相手の意見を否定しないだけではなく、
相手の意見を繰り返し(反映)、自分はこう思う(Iメッセージ)と伝えています。
まずは、受け止めるから。
自分の意見を相手に合わせるのではなく、
相手の意見を受け止めてから、自分の意見を伝える。
このことを意識して会話をしていると、
相手とのコミュニケーションが、格段に変わってきます。
相手の意見を尊重することにつながるからです。
是非トライされてみてはいかがでしょうか。
ちなみに私は、
相手の意見や話しを受け止める(認知する)ことを実践するために、
相手の話しに対し、
「でもさ」や「だけどさ」という否定につながる接続詞を会話で使うのを、
5年ほど前から止めました。
今ではこの言葉(接続詞)は使いません。
最初は大変でした。
いざ、この言葉を使わずにコミュニケーションを図ろうすると、
なかなか次の言葉が出てこなかったものです。
今は、相手の意見を受け止めながら、
自分の意見を言えるようになってきています。
完璧ではないですが...。特に大ゲンカの時は、なかなか難しい...。
これは私の場合ですが、
何かしらご自身なりの方法で実践してみることをお勧めします。
実践的なコミュニケーション力を身につけることができる、
「コーアクティブ会話術」のセミナーワークショップを
7月8日に東京の赤坂で開催します。
受け止める会話のベースになる会話のコツをつかむことが出来ます。
すぐに使える実践的な会話のコツを掴みたい方はお申込みくださいね。
7月8日東京開催!のコーアクティブ会話術の詳細は→こちら