ロー入学が決定した方,合格おめでとうございます。

僭越ながら,ロー入学までにこんな勉強をすればいいのではないか,ということを僕の経験をもとにお伝えしたいと思います。

まずは,ぼくのロー入試当時の状況を,参考までに記載します。
ぼくは,学部2回生から伊藤塾に入って,予備校一筋で勉強してきました。
基本書はほとんど読んだことなかったです。授業で指示された教科書すら買わずに,ひたすら予備校本で勉強していました。
今はどうなんですかね。基本書なども結構読んでおられる方が多いんですかね。とりあえず,そういう状況であったことを前提にお話しします。
想定している読者は,ロー入学までに何か勉強したいけれども,今市何すればいいかわからない,そういう方です。

まず,入学までに最低限しておくべきことは,司法試験の論文の問題を7科目解くことです。
時間を測って答案を書く,というところまでは必要ないと思いますが,詳細めの答案構成をして,出題趣旨,採点実感を読み,合格者の再現答案を読む,ぐらいはしたほうがよいでしょう。
塾長の言葉を借りると,ゴールからの発想です。

そして,次にやるべきは,弱点の克服。
7科目すべてについて,基礎マスターレベルの理解の穴をなくす。
ぼくはこの段階ではまだ基礎マスターを使っていましたが,ここで基本書デビューするのも有益かと思います。
なんとなく論証は覚えてるけど,実際のところ何を言ってるのかよく理解してない,というような論点,あると思います。
その部分について,その論点を含む賞とか節ぐらいの少し広い単位で基本書を読んでみるといいのではないでしょうか。
基本書のチョイスについては,あまり厚くないもの,リークエとかの一般的に「通読用」といわれているようなものでいいと思います。
リークエは,会社,民訴,刑訴は良書だと思います。
ほかは知りませんが,刑法各論なんかも結構人気ですね。



会社法 第2版 (LEGAL QUEST)/有斐閣
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刑事訴訟法 (LEGAL QUEST)/有斐閣
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民事訴訟法 (LEGAL QUEST)/有斐閣
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刑法各論 第2版 (LEGAL QUEST)/有斐閣
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ぼくは,この段階でやったのは,まず酒巻連載ですね。訴因変更とか伝聞とかさっぱりわかってなかったんで読みました(結局ローで授業受けるまで理解できませんでしたが)。

あと,憲法が特に当時の基礎マスターでは司法試験には到底太刀打ちできない,というか,三段階審査論を全く知らなかったので,作法を読みました。


「憲法上の権利」の作法 新版/尚学社
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三段階審査論の基本的な考え方が理解できます。かなり難解な部分も多いですが,わからないところは飛ばしていいと思います。
これを,主張反論でどう使うか,をなんとなーく考えてみるといいんじゃないでしょうか。

民法については,要件事実論の基礎的な考え方を学んでおくべきだと思います。
アマゾンリンクにはないですが,「新問題研究 要件事実」を一通り読んで,主張立証責任の分配の考え方をなんとなーくでいいので理解しておくべきでしょう。


そして,予備試験に出願することをお勧めします。1年受かるとメリットは大きいでしょう。僕は勉強しなかったので何も言えませんが。


思いつくままに,こういうことをやってみるといいのではないかということをつらつら書いてきました。
自分自身ここに書いたことはほとんどできてませんし,それでも何ら問題なくローの生活は送れています。
というか,京大はいっていろいろと考え方が変わった(変えさせられた)ので,それまでの予備校中心のスタイルも変えざるを得なかったのです。
もちろん基礎知識,基礎的な思考は予備校で学んだと思いますが,ローのスタイルにどれだけ順応できるか,が大きいとおもいます。順応するための基礎体力作りが学部時代だと思いますね。

基礎体力作りも大事ですが,2年間ないし3年間それなりに勉強漬けの日々が待っているので,旅行や遊びも大事です。思い出作りも大事です。
参考になれば幸いです。
繰り返しますが,あくまで1個人の意見にすぎませんので。
なにかもうちょい詳しく,とかあればコメントやメッセージ等で!