慢性骨髄性白血病(CLM)の記録メモ

慢性骨髄性白血病(CLM)の記録メモ

2012年4月に慢性骨髄性白血病と診断されました。副作用で薬を変えるなど紆余曲折を経て、グリベックで2014年8月、分子遺伝学的効果(MMR)を達成しました。なかなかよい結果が出ずにいらっしゃる方々の励みになればと思います。(2014年10月ブログ開設)

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 7月のISの結果がわかりました。

 

 0.0015%

 

 プリントされたその数字に、目を疑いました。これまでの最低が0.0031(MR4.5が0.0032以下)でしたから、それを下回って数値は過去最低(結果のよさとしては過去最高)となりました。

 

 グリベックで、7年。

 時間がかかって、上下をしながらも、着実にここまで減らしてくることができました。

 

 グリベックは第1世代の薬であり、私の効き具合は、一般的なペースよりもゆっくりだったと思います。現在では、私のように、白血球が多い段階からの継続使用は、ほとんどないと思われます。しかし、時間がかかっても、ここまで来られたことは、自分でも驚いています。

 夢の夢にすぎなかった、断薬への挑戦に向けて、頑張っていきたいと思います。

 

 

 さて、皆様にお知らせがあります。

 よい結果となってきたことや、ブログを5年間続けてきたことから、それを一区切りとして、このブログを近いうちに閉じることを考えています。

 

 私の目標は、CML患者さんたちの手記が本となることです。そうなれば、未来のCML患者へのメッセージが活字として残ります。

ネットでの発信も、別の形で続けていきたいと思っています。

 

 今後ともまた、皆様と、どこかでお目にかかれることを願っています!

 ノバルティスファーマが、Web市民公開講座「CMLになっても自分らしく心豊かに過ごすには」を行います。

 

http://www.cmlstation.com/webinar/public_lecture20190903.html

 

2019年9月3日(火)19:30-20:30 

 

総合司会

 木崎 昌弘 先生

 (一般社団法人 日本血液学会 理事/埼玉医科大学総合医療センター 血液内科 教授)

 

講演

 がんを体験した血液内科医の私に今できること
  坂下 千瑞子 先生
  (リレー・フォー・ライフ・ジャパン東京御茶ノ水 名誉実行委員長/東京医科歯科大学医学部附属病院 血液内科 特任助教)

 

パネル討論
 CML患者の悩み、どうすればいいの?
  司会 

   木崎 昌弘 先生

  パネリスト
   坂下 千瑞子 先生
   田村 英人 氏  慢性骨髄性白血病(CML)患者・家族の会 いずみの会
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 無料ですが、事前に申し込みが必要です。もちろん、ネットでできます。 名前や住所の入力は必要ありません。

 忘れるといけないので、カレンダーに予定を書き込みました。

 

 木崎昌弘先生は、以前に直接講演をお聞きしたことがありますが、とても優しい先生で、またネットで先生を拝見できるのを楽しみにしています。

 

 

 今年の夏、私の住む地方は、とにかく暑いです! 熱帯夜などほぼない地域なのに、夜の気温が下がりません。

 そんな中で、外を歩いたりもつらいのですが、電車で海へ行ったり、高原へ行ったりと過ごせています。

 

 今は、台風の影響で風が強いです。40度を超えた地域もあるとか。みなさま、どうか、お気をつけてください。

 久しぶりの更新です。お待ちいただいていた方、ご心配かけてすみませんでした。

 

 体調は年々、ここ数ヶ月でもよくなっていると感じます。それは頭痛がする日がなくなったことです。また、太らなくなりました。グリベックを飲み始めてから体重が最大8キロも増えましたが、5キロ戻しました。グリベックとの関係は不明なのですが。

 先日の、血液検査では、白血球が4,000(新たな単位では4)をかなり超えていました。時には3,000を割って少ないと感じていましたが、好中球、血小板なども増えて、安心しました。

 

 しかし、疲れやすさが、自分の最大の問題です。これは、副作用なのかは謎で、もともとあるものなので、いったいどこまでが現在の副作用かもよくわかりません。

 

 先日、東京へ高速バスで行き来している方と話していたら、破格の安さで驚きました。時間はかかっても、安い移動手段が、いま地方と東京の間では確保されてきています。しかし、自分はというと、体力面を考えると移動時間の少ない新幹線を選ぶでしょう。(最近、上京していませんが)

 体力のある健康な人が安く移動できて、病気の人が高い金額で移動しなくてはならない・・・何とも矛盾を感じますが、そういう面も世の中にはあります。

 安いコミュニティーバスでが地方では普及してきていて、大きな病院への足も確保されていたりします。でも、そもそも、体力がないと、バス停まで歩いて待ったり、乗り継ぎをしたり、といったこともできないわけです。

 早期に航空チケットを買うと安いですが、そもそも、病気の人は先のことはわかりませんから、予約ができないでしょう。 

 

 本当に困っている人を支える仕組みもつくる必要があります。

 参議院でも、よく考えて投票します。

 

 

 

 

 どこでも言われていないことですが、これまで、CMLの患者会やフォーラムに参加してきて感じたことをお伝えします。

 

・何度、どこに参加してもいい

 慢性骨髄性白血病(CML)治療は、進歩を続けています。1回の参加で得られたことが、すべてではないのです。繰り返し参加すれば、一昨年、昨年とは違う知識を得ることができることでしょう。

 会場は、東京に参加すればそれだけでOK、というわけでも必ずしもありません。地方の医師ですと、病院にもよりますが、多くの患者を診ていて臨床経験が豊富な場合もあります。参加者が少ない会場の方が、密度の濃い交流ができる場合だってあります。

 主催によっては、製薬会社との関係で講演者の発言が制限されてしまうこともあります。複数の機会に参加した方がよさそうです。

 

・懇親会に出てみよう

 行事が長時間ということもあり、終了後はすぐに帰られてしまう方が多いです。しかし、会場に最後まで残るのがおすすめです。スタッフを務める患者さんには、ベテランの方もいらっしゃいます。そうした方々にあいさつし、親しくなりましょう。

 残った方で、懇親会に向かうことも多いです。懇親会へ向かう道や、懇親会の席で、フォーラムで言えない実体験や本音を聞くことができますし、大事な情報を得られる場合もあります。中には、講演した医師が、懇親会に参加し、直接話ができる場合もあります。必ずしも、その情報は、ネットに出ていません。

 

 長時間がたいへんという方は(主催者はもちろん最初から参加してほしいと強く願っていますが)、行事の途中から参加して、懇親会に参加するという方法もあります。懇親会の途中までの参加だって、全然大丈夫です。みんな同じ病気のメンバーですから、「どうして早く帰るの?」なんて言いません。

 でも、ボランティアとして運営に携わっている方、講師の先生には敬意をもって接するようにしたいものです。ともに支え合い、成り立っているのですから。

 

 

 たくさんの慢性骨髄性白血病患者を診ている血液内科医から、話をうかがう機会がありました。

 どなたと申し上げることはできませんが、聞いたことのない話もありましたので、紹介します。

 どの病院、どの医師と出会うかが、非常に大事になってきているようです。

 

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・分子標的薬の「断薬」は現在治験が行われている段階だが、医師の経験による判断によっては、「断薬」は行うことができる。

その場合、分子標的薬の副作用の強さをきっかけに断薬を行うことがある。また、妊娠したい、高齢などの場合も。

必ずしも、MR4.5(ISが0.0032以下)を厳密に維持していない場合でも、「断薬」の対象になることがある。

 

 ※自己判断で「断薬」するのは、絶対にやめましょう。

 

・分子標的薬第2世代のボシュリフ(ボスチニブ)、第3世代のアイクルシグ(ポナチニブ)も、いずれは第一選択薬になる。

(現在は、グリベック、タシグナ、スプリセルが第一選択薬。しかし、ほとんどが、第2世代のタシグナかスプリセルから開始)
 

・第1世代のグリベックの「断薬」の成功率は、タシグナ、スプリセルよりはやや低いが、治療効果が出ていれば、別の薬に変える必要はない。

 

・骨髄移植のパワーが最も受けられるのが、(急性白血病ではなく)慢性骨髄性白血病だということが、慢性骨髄性白血病患者の移植件数が少なくなり、忘れられてきている。

 

・慢性骨髄性白血病の治療実績は、地方の病院だからだめ、大学病院・有名病院だからいいというわけではない。

 

・各病院が独自にルール(たとえば、薬の選択の基準、断薬の基準、薬を処方できる期間など)をつくっているのが現状。相互交流をして、患者のためによりよい治療法を確立していくことが必要。

 

 歌手の岡村孝子さんが、急性白血病を公表されました。

 岡村孝子さんといえば、「夢をあきらめないで」は、私にとっては、人生の節目で大きな曲だったので、とてもショックを受けています。この曲にどんなに救われたかわかりません。いま、感謝をしつつ、口ずさんでいます。これからも、大事に歌っていこうと思います。

 

 気がついたことがあります。

 池江璃花子さんは、「白血病」と公表しました。岡村孝子さんは「急性白血病」と公表しました。

 ツイッターの反応などを読んでいると、両者がリンクしていなくて、まったく別の病気のように、一般の人はとらえている人が多いのです。

 あれほど、池江さんの時に詳しく白血病について解説がされていたと思いますが、まだほとんど、白血病とはどういうものかは一般には知られていないと思った方がよさそうです。

 

 そういえば、白血病の公表の仕方はそれぞれで、ルールがあるわけではありません。

 たとえば、「骨髄性白血病」と公表する人もいます。また「慢性白血病」と公表する人もいます。

 

 ところで、ツイッターを読んでいて思ったのですが、「慢性リンパ性白血病」の方は、「慢性骨髄性白血病」に比べて少ないのですが、書いておられる方は結構いらっしゃいますね。お仲間は少なめかと思いますが、どうか孤立せずにいられますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 新元号が令和と発表されました。

 

 慢性骨髄性白血病患者・家族の会「いずみの会」が行う、平成最後の交流会は4月13日(土)の新潟市です。

 

チラシはこちら

CML交流会 in 新潟 4月13日(土) 新潟県立がんセンター

 13:00~16:30  

   

 東京からは、10:16の新幹線に乗れば間に合います。

 

 そして、令和最初の交流会は、5月11日(土)の長野県諏訪市です。

 

チラシはこちら

CML交流会 in 上諏訪温泉 5月11日(土) 諏訪市文化センター(長野県)  

 13:00~16:30

 

 東京からは、新宿を10:00に出る特急あずさに乗れば間に合います。

 

 様々な方と交流ができます。最新の情報が得られます。

 ご旅行を兼ねて、いかがでしょうか。

 

 なお、「血液情報広場つばさ」の催しとして、仙台で行われるフォーラムは、6月22日(土)に確定しました。

詳しい発表を待ちましょう。その他の今年の各地の予定はこちら。

http://tsubasa-npo.org/forum.html

 

 ご準備いただいている方々に、感謝します。

 

 

 

 

 

 

   

私がつかんでいる慢性骨髄性白血病(CML)関連の当面の催しです。

 

   花見お茶べり会 in 代々木   3月下旬頃
       東京都渋谷区代々木近辺

       詳しくは、TeamCML@Japan  http://teamcml.jp/

 

 CML交流会 in 新潟 4月13日(土) 新潟県立がんセンター 

   詳しくは、いずみの会http://www7b.biglobe.ne.jp/~izumi-cml/

 

 CML交流会 in 上諏訪温泉  5月11日(土) 諏訪市文化センター(長野県)  

   詳しくは、いずみの会http://www7b.biglobe.ne.jp/~izumi-cml/

   

 血液疾患 ~より良い治療とより良い治癒~
  慢性骨髄性白血病・MPNの分科会あり  6月1日(土) 東京慈恵会医科大学 

     詳しくは、つばさ→フォーラム http://tsubasa-npo.org/                       

 

 特集セミナー「慢性骨髄性白血病」成人CML&小児CML 6月15日(土)

    リファレンス駅東会議室(福岡市 博多駅前)  詳しくは、つばさ→フォーラム http://tsubasa-npo.org/

 

 

  これから陽気のよい季節。参加するのは簡単ではない方もいらっしゃるでしょうが、可能な方は、旅行を兼ねてご参加いただけたらと思います。私も一部お手伝いをしています。

 

 

 

 東日本大震災から、11日で8年。

 毎年この時期になると、震災・原発事故関係の報道や催しが増えます。

 本当に大事なことだと思います。

 

 でも、「○○町から中継です」みたいなことをやっていて、それであたかも被災地を理解したかのように済ませてしまうことに疑問を感じずにいられません。面積も広く、あらゆる地域からは無理にしても、いくつかの地域性のパターンは、知っておきたい。津波だけでなく、原発事故のあった福島県の現状も当然考慮に入れなくては。

 毎年いたたまれない気持ちになるのは、追悼式で、3県の遺族の代表が、自分の体験を述べて、それで、終わってしまうという繰り返し。バランスにも行政は配慮しているんだと思います。でも、亡くなった方は、県を代表して亡くなったわけでもなく、・・・・。

 

 こう考えている自分は、特別なのでしょうか。

 気がついたのは、最近の白血病をめぐる報道も、これに近いということです。

 

 「白血病とは、こうなんですよね」、みたいなことを、急性の中の例をあげて解説したりしているもので、慢性の患者の中には、違和感が広がっています。

 中には、池江璃花子さんのツイートを受けて、「白血病患者はみんなこうです」とコメントする体験者の方もいらして。

 様々な白血病とそれへの向き合い方があるのだけど、そんなことは、どうでもよくなっていて、壮絶さを伝えればそれでいいとなってしまっています。

 

  ところで、先日、私が住む県の、子ども病院のホームページを見ていて、白血病についても患者数が書かれていることに気がつきました。2017年は、急性リンパ性が最も多く、急性骨髄性もわずかに。そして、慢性骨髄性白血病も1名。この傾向はおそらく、全国的な傾向と似ているのでしょう。

 子どもの慢性骨髄性白血病(小児CML)の方は、確かに私の県にも、いらっしゃるのだと実感しました。

 自分のまだまだ、知らないことがたくさんあって、ご苦労されていらっしゃる方がいる。

 精神的に負担になりすぎては暮らしていけないけれども、想像する力は持っていたいと思います。

 

 

 

 

 

 今日は、通院日でした。

 グリベックの副作用で、好中球、血小板が基準値より低いのに注意。とはいえ、次回は、2か月後で大丈夫です。

 ISの結果は、次回聞きます。

 

 病院の会計のホールにあるテレビ画面に、ちょうどNHKの朝ドラ「あさが来た」のオープニングが流れていました。

 この「365日の紙飛行機」の歌は、ぐっと来ます。

 特に、「やりたこと好きなように 自由にできる夢」のところ。

 

 入院して自由なことができなかった日。副作用で、家から自由に出られなかった日。

 その体験から、当たり前にやりたいことが自由にできる日常は、決して当たり前ではないことを知りました。

 

 昨夜も、池江璃花子さんの3週間ぶりのツイッター更新が、ニュースになっていました。

 また、池江さんのことが心配になり、夜中に目が覚めてしまいました。

 池江さんのつぶやきを、どのマスコミも一斉にニュースにまですることはないと思います。残念ながら、苦しみに寄り添うというより、不治の病のように(また、その逆に完全復活を遂げるかのような)白血病患者への偏見や期待を助長してしまっているように私には思います。

 池江さんの状態の心配もさることながら、世の中の騒ぎに、いたたまれない思いです。

 

 その中で、ここ最近、見えてきたこともあります。こんなに知名度があって、あまりに白血病って、メジャーな病気ですよね。

 白血病や、がんだというと大きく取り上げてくれますが、でもそれに限らず、一生向き合って、付き合っていく病気はたくさんあるのです。

 そうした方々で、地域の中で語り合う場をつくれたらとも考えています。