先頃、いわき市警察署管内で強制わいせつ容疑などで勾留中の被疑者十数人が震災による影響で

処分保留で釈放されたというニュースが流れました。

これに過敏に反応してはいけません。秩序派(?)も人権派も。

冷静な判断の中でなされたことと思います。


このように、被災地の中には、犯罪者も被疑者も大勢いたわけです。

主な施設だけでも、宮城刑務所、福島刑務所、福島刑務支所、それと拘置所幾つか。

基本、刑務所はその必要性から通常の建物では考えられないほど堅牢に建てられています。

塀など、下を掘り抜かれないように地中深くまで基礎が入っているといいます。

そのお陰か、犯罪者や被疑者はもちろんのこと、職員の方々にも大きな怪我はなかったと聞きます。


しかし今回の地震で施設の一部が使用不能になっていたりしているという情報もあります。

同時に、自家発電などによりインフラはある程度保たれ、食事をはじめとして大きな混乱はないようです。

しかも犯罪者や被疑者は暴動を起こすこともなく、秩序も保たれているようです。

ここが日本人の特徴なのでしょうか。

ただ、長続きはしないでしょうから、彼らにも支援が必要です。


ちなみに、刑務所と拘置所と留置所とトラ箱の違いを少々。

私が悪いことをして警察に逮捕され、しかも逃げそうだったり、証拠を隠滅しそうだったりすると、留置所

(正確には留置場というらしい)に閉じ込められます。

それから取調べとかあるわけですね。

裁判にかけられて判決が出るまでは拘置所に入れられます。未決囚ですね。

そして刑が確定し、懲役とかになると刑務所行きです。

酔っ払って保護される(いわゆるトラ箱)は留置所じゃありません。保護室とか呼ばれる小部屋です。


被災地の刑務所、拘置所、留置所も被害を受けたようです。

このようなとんでもない災害が襲ってきた時、彼ら犯罪者や被疑者はどうなるのでしょう。


江戸時代、火事で火の手が迫ると「解き放ち」をしました。

戻って来たら罪を減じるが戻って来なかったら重罪となる、というシステムです。小説でもテレビ時代劇でも

よく使われるネタとなっております。


今回、この「解き放ち」と同じこともあったようです。

一番の被害を受けたのは石巻拘置支所で、津波に飲まれたということです。

津波が来る前に職員が鍵を開け、戻ってくるように念を押して避難させたと聞きます。

そして彼らは地震が収まったあと、全員戻ってきたという情報も、未確認ながら耳にしました。

これが真実で、確認されたなら、江戸時代と同じく彼らに減刑があってもしかるべきかとも思いますが、ここ

は意見の分かれるところでしょうか。


このあたりはマスコミは報道しませんね。

被災民を泣かせてばかりではなく、広く事実を伝えてほしいものです。

ペタしてね