どうしてこうも「最初っからそう言う」ってことができないのか?

そのうちのひとつの理由としてなんとなく、

名言っぽいことを言いたい

ってことがあるような気がする。

最近、この「名言言いたい病」とでもいうような雰囲気が充満していて困る。

そこらへんにいる説教臭いおっさんや、おっさんでなくとも上司とか、いや、もう老若男女問わずどこにでもいる気がする。

ん?説教臭いおっさんが名言好きなのは昔からか?まあ、それはともかく。

特にひどいと感じるのがマスコミ。それもスポーツの。

大きな大会があった、注目の選手がプロ入りした、高い成績を残した、偉大な選手が引退した、そんなとき。

「さあ、なんかキャッチーで、視聴者が『やっぱり一流は違うね』って思うような、教訓めいた話を聞いて賢くなったと錯覚するのが趣味の視聴者の心に響くようなこと言いなさいよ」

とでも言わんばかりの空気が嫌。

「空気」と言ったように、これはあくまで俺の推測に過ぎないけどね。

そんなこんなでいわゆる「名言」は確かに生まれた。
北島康介選手の「超気持ちいい」「何も言えねえ」は一応名言ということになっている。個人的にはそうは思わないが。

それならそれでいいのだが、問題は、そんな重圧に負けてか無理してそれっぽいことを言おうとするあまりか、ちょっと恥ずかしい”迷言”もしばしば出てくる。

最近では、ACミランの本田圭佑選手が入団時の記者会見で語った「リトルホンダ」だろう。

いくら本田選手でも、これはさすがにまずかった。

あまりスポーツの知識がないので申し訳ないが、あまりマスコミはスポーツ選手に過度な期待をしてプレッシャーをかけるな、と言いたい。

本田選手は少し頑張り過ぎてしまったような気がする。そして、ここまでうまく期待に応えてきたあまりに、ネタも尽きてきた中での「リトルホンダ」発言だったのではないだろうか?

俺は、名言というのは無理矢理考えたものより、自分の考えを素直に表現しようとした時にこそ生まれやすいと考えている。

決して妙に気取った言い回しではない。

そして、普段のなんてことのない発言があるからこそ、名言もきらりと輝くわけで。

だからこそ、アスリートの皆さんはあまり気張らず気負わず、自然に話してくれればいいと思う。その結果、多少退屈でも、多少無愛想になったとしてもそれは構わないと思う。

何より、偉大なパフォーマンスや成果があってのことなのだから。

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