『真菜、言うことがあるだろ!』
朝のリビング・・・娘の目から見ても完璧な美男・・・パパの声が響く。
「えっ?!あっ・・・えっと・・・」
まさかバレてる?
帰ってきたのは午前3時、そろりそろりと歩いた廊下、あの時・・・起きてたの?
「パパ・・・あのぉ・・・『真菜、パパは挨拶しなさいって言ってるのよ。』
ママが、パパの前にコーヒーを置いて、私に“大丈夫だから”と目配せをする。
「あぁー、おはようパパ。おはようママ。」
『おはよう、真菜。で、アイツは?』
はっ?!やっぱり気づいてる?アイツって、慶人のことだよね?
「いやぁ・・・元気だよ♪元気も元気、毎日バスケなんかしちゃって、でもって・・・
勉強も真面目とは言えないけど・・・頑張ってる・・・えっ?」
慶人のフォローを必死で話し始めた私に、ママがパパに見えない場所から首を横に
大きく振って“違う”って訴えてる。
『あっ?尚斗がバスケ?勉強?』
えぇっ・・・慶人の事じゃなくて、アイツってお兄ちゃんの事だったの。
『はははっ・・・へぇー、本気の女ができると人間も変わんだな。あの尚斗がねぇ・・・』
ワザとなのかホントに勘違いしてるのか・・・珍しく楽しそうに笑ったパパは、時計を
確認すると立ち上がる。
「あっ、イヤ・・・パパ・・・それは、お兄ちゃんじゃない・・・って聞いてないじゃん。」
目の前にはママを抱擁するパパ
年頃の娘の前で、そんな濃厚なキスは、ちょっと勘弁して欲しいよ。
出かける前の夫婦の約束事って言うけれど・・・一体、いつまで続ける気なの?
まっ、でもバレてなくて一安心。
『今日は、いつもより早く帰るから。』
ママを解放して、リビングのドアを開けるパパ
「いってらっしゃい♪」なんて笑顔で見送る私
そう、そう・・・そうだよね・・・それで終わるはずなど無い。だって私のパパは、
渡会 歩
にっこりと微笑んだままの私の方に振り返ったパパが、途轍もない爆弾を落とす。
『真菜、海藤のガキに言っておけ!俺の娘に手をつけたからには、それなりの覚悟
しておけってな。』
※100話で終わらなかったよぉ・・・一体いつまで続くやら・・・
live*さんメッセージありがとう!
スランプ気味のrikoですが、これからも読んでくれると嬉しいです。
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