天使の悪戯9 | 恋愛小説 くもりのちはれ

『奈緒ちゃん、やっぱモテんだな。


さっきの奴ら二人共、俺の事めちゃくちゃ睨んでたよな?』


ミッキーが睨まれた事が、嬉しそうに話し出す。


『焼いちゃってんだなぁ・・・ありゃぁ』


電車の窓に映る自分の姿をみて『そんな良い男かぁ?俺。』髪をかきあげると


『やっぱカッコいいよな・・・この髪型も・・・俺でも惚れる』自画自賛のミッキー・・・


坊主頭の成(ナル)君が『ははっ・・・お前、目見えてんの?』


ミッキーの髪の毛をくしゃくしゃに掻き回す。


『おぉ・・・これ良いじゃん。なんて言うの、鳥の巣ちっく。


髪の毛に目線が行くから、顔をカバーって、どう?いけんじゃん。』


成君のいつものミッキー弄りが始まる。『おいっ、ちょっ戻んねぇじゃん。』


必死にくしゃくしゃを通り越し、爆発って感じの赤い髪を整えようとするミッキー。


仲が悪いようで、ホントは凄く仲の良い二人。


ククッ・・・俯き笑う私に・・・『奈緒ちゃん、ちょっ・・・何笑ってんの?』


グチャグチャの頭のミッキーが、歩君の横に座る私の前に来る。


『わかんだろ、そのおめぇのボンバー頭がおもしれぇからじゃん。なっ?』


ちょっミッキーこっち来いよ・・・成君は、私の隣に座る歩君の様子を伺うように


チラリと歩君を見て、そして何かを察したのか・・・ミッキーを私から遠ざけた。


二人が向かいのシートに座ると、見計らった様に歩君が


『なぁ・・・何、言われた?』いつもの歩君とは違う・・・冷めた声。


『俺と関わるなとか、俺はヤベェとか?』


何で?・・・遠く離れてたし、聞こえてるはずが無い。


あの時、アキラには曖昧な返事をして・・・


アキラ達が立ち去るまで、歩君達には近づかなかったけど・・・


なぜ、そんな風にわかっちゃうの?


「・・・」


返事をしない私は、肯定しているかのようだ。何て言えば良いのだろう?


戸惑う私に・・・


『奈緒、もういいか?何も起きねぇ。だから、明日から一人で通学しな』


こちらを見る事もせず、眼を瞑ったままで・・・歩君がそう告げた。



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