テレビの中のセレブの世界みたい
何、この部屋・・・ていうか・・・ここ本当に学校?
敷き詰められたカーペットがフワフワしてるし、異常に高い天井
ヨーロッパのお城に良くある天井の壁画、空と雲と太陽と数人もの天使の絵
天井からつるされた・・・煌びやかなシャンデリア。
「お城みたい・・・」呆然と立つ私
そんな私を気にもせず優は、『ミルクを入れるのこれで良い?』と、いかにも高級
そうなお皿を差し出してくる。
「それはちょっと・・・使えないよ・・・」
優は、そんな私のセリフを気にもせず、私の片手のミルクを奪い素敵なバラ模様
が消えるくらいまで、皿にミルクを注ぐ。
『悪趣味だろ、ババァ。こんな物に金かけてんの。生徒からたっぷり寄付金巻き
上げてんだよ。』
そういや以前、聞いたなぁ・・・理事長の息子だって。優に確認しなかったけど、
本当だったんだ。
「優ってすごいんだね・・・すごくお金持ちなんだね」
未だ周りを、キョロキョロ見回して驚いている私
『金があってもね・・・良い事ないんだよね。
まっ、俺みたいな息子が居るってこと自体が一番の不幸なんだよな、これが』
子猫を抱き上げミルクの皿の前に降ろし
『お前、麻井に見つけてもらって、良かったな』優は、愛しそうに猫の頭を撫でた。
下記にランキング登録をしています。
よろしければクリックをお願いします。