不完全 | ㈱はっぴーライフ カトちゃんブログ

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茶室(数寄屋)は単なる小屋で、それ以外のものをてらうものではない、いわゆる茅屋に過ぎない。数寄屋の原義は『好き家』である。後になっていろいろな宗匠が茶室に対するそれぞれの考えに従っていろいろな漢字を置き換えた、そして数寄屋という語は、『空き家』または『数奇屋』の意味にもなる。それは詩趣を宿すための仮の住み家であるからには『好き家』である。さしあたって、ある美的必要を満たすためにおく物のほかは、いっさいの装飾を欠くからには『空き家』である。それは『不完全崇拝』にささげられ、故意に何かを仕上げずにおいて、想像の働きにこれを完成させるからには『数奇屋』である。

(茶の本【THE BOOK OF TEA】 岡倉覚三著、村岡博訳より)

不完全から個人の想像の働きを加える事で完成させるという部分に、介護に近いものを感じました。

例えば、対ご利用者様との関わりで最善の関わり方を最初に決めて行うとするとギスギスした感じのものになる事が予想されます。不完全とは、決して悪い事では無く車のハンドルの遊びの様なものかもしれません。あえて不完全(決め過ぎずに)にしておくことで、状況に応じて共創していくことが出来良い関わりになるのだと思います。

様々な関わりの中で各個人が考え行動することで、経験に繋がり自分の中の引き出しが豊富になっていくものだと思います。